今田 真教授 IMADA Shin
- 所属学科
- 物理科学科
- 研究室
- スピン物性分光研究室
- 学位
- 博士(理学)
経歴概要
1987年3月 大阪大学理学部物理学科 卒業 1989年3月 大阪大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程前期課程 修了 1991年9月 大阪大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程後期課程 修了
研究について
- 研究分野・テーマ
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電子状態の分光によるスピン物性の機構解明
- 研究キーワード
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磁性、電子相関
- 研究概要
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物質の性質は、その多くが物質中の電子の性質で決まっています。例えば、ガラスが透明なのは、ガラスの中の電子が光をほとんど吸収しないからです。ところで、電子は自転しながら原子核の周りを回っていて、この自転のことを「スピン」と呼びます。鉄は、スピンの向きが同じ電子が多いために磁石になります。電子のスピンはそのほかにも、温度を変えると金属が絶縁体に変わるなどといった、様々な興味深い現象を引き起こすので、私たちはそのメカニズムを解明することを目的に研究しています。大学だけでなくSPring-8などの研究施設で、物質中の電子の状態を直接的に知るために、紫外線やX線を物質に当てて、飛び出してきた電子のエネルギーを測定する「光電子分光(こうでんしぶんこう)」などの実験を行っています。
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高分解能光電子分光装置:物質から飛び出した電子を精密に測定します。
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インタビュー
研究者になったきっかけ
大学生時代に、ある教授が講義ノートや教科書を一切持たずに、原理的な説明から難しい数式まで分かりやすい講義をして下さったのに感動したことがあります。高校で習ったのとはちょっと違う「現代物理学」というのでしょうか、電磁気学や量子力学、統計力学のすごさを実感して修士課程・博士課程と進みました。物性理論の研究室で、最先端の磁性体分光実験を再現するために理論の勉強とプログラミングに没頭しましたが、学会発表の練習をしていると、「あなたの発表には迫力が足りない」と言われたものです。その後も、色々やっているうちに、徐々に自分でつよい興味を持って研究するようになってきたのだと思います。今も、結果として迫力のある発表ができるような研究をしたいと願いつつ模索しています。