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教員紹介

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手嶋 教之教授 TEJIMA Noriyuki

所属学科
ロボティクス学科
研究室
福祉工学研究室
学位
博士

経歴概要

1984年3月 東京大学 工学部 精密機械工学科 卒業 1986年3月 東京大学大学院 工学系研究科 精密機械工学専門課程 修士課程 修了 1986年4月 国立身体障害者リハビリテーションセンター 研究所 研究員

研究について

研究分野・テーマ

障害者・高齢者のための福祉機器の研究開発

研究キーワード

福祉機器

研究概要

障害者や高齢者のための福祉機器の開発と、そのための基礎研究を行っています。日本中の理工系研究室の中で市販の福祉機器を一番多く保有していると自負しています。なぜかというと、実際によく使われている機器を試してそれぞれの機器の優れている所や問題点を体験することが、福祉機器の研究には特に重要だからです。その上でその市販の機器を超えるようなアイデアを考えて、試作し、実際の使用者によって評価をしてもらいます。ロボティクス学科に属していますが、ロボットに限らず、単純な道具でもいいから本当に役立つ機器の開発を目指していて、たとえば福祉ロボットのための安全機構、高齢者に適したゲーム、快適な車いす用クッション、四肢まひ者が頭を使って操作するための格好いい操作用スイッチなどの研究・開発をしています。

  • 試作したイヤリング型入力装置

  • 高齢者にラジコンで遊んでもらっている実験風景

インタビュー

研究者になったきっかけ

小学生のころから研究者になりたいと思っていましたが、大学1、2年の時に柳田邦夫著「ガン回廊の朝」やコンラート・ローレンツ著「ソロモンの指輪」などを読んで、より具体的に考えるようになりました。修士を出て企業研究者になろうと考えていましたが、恩師のひょんな縁から国立研究所に就職することになり、そこで研究の面白さに目覚めました。所長以下20名ほどしかいないのに、医学、心理、教育、スポーツ科学、工学など様々な分野を基礎とする研究者がいて、それらの人たちに教えていただき、協働し、また意見を戦わせることで大いに鍛えられました。

受験生へのメッセージ

時代も技術もどんどん変化しています。現在注目されている最新技術は、皆さんが大学を卒業するころにはもう当たり前の技術になっていたり、もしかすると誰ももう見向きもしない技術になったりしているかもしれません。皆さんはそういう時代に対応できる能力を身に着ける必要があります。そのために必要なことは、①知識を実際問題に応用する能力、②他人とは違う感性、③失敗を恐れずにチャレンジする積極性、などでしょう。逆に言えば入学試験のためだけの丸暗記や、受験テクニックなどは大学以降全く役に立ちません。効率的と言われる勉強法をしているだけの人は大学に入っても伸びないでしょう。逆にそのときは無駄と思われた知識や経験が10年後、20年後に役に立つこともよくあるのです。「大学に入る」という近視眼的な目的ではなく、「大学で学ぶ」ために勉強し、多くの経験をしてほしいと期待しています。

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