12月10日にプロ野球選手が、スポーツ健康科学部にやってきました!
横浜ベイスターズの石川選手を始め、現役で活躍する3名のプロ野球選手が、MRIやパイスピードカメラを始めとしたスポーツ健康科学部の最新設備を用いて、スポーツ生理学、トレーニング科学、スポーツ栄養学といった観点からトップアスリートのパフォーマンスや身体機能についての測定と検査を行いました。
プロ野球選手が測定する姿を、本学部の学生が興味本位や熱いまなざしで見つめるにもかかわらず、3選手は早朝から夕刻にかけて、様々なプログラムに積極的に取り組んでくださいました。
そして...
一番最後のセッションが、"知・徳・体を持ち備えたアスリートとは?"というテーマで、私もセッションを担当し、3人のプロ野球選手とともに、スポーツマンシップについていろいろと議論しました。
「スポーツマンという言葉を聞いて、どのような人のことをイメージしますか?」
「"スポーツマンシップに則って..."という言葉は、これまで数多く聞かれたと思いますが、スポーツマンシップについて、教わったことがありますか?また経験的に、スポーツマンシップとは、どのようなことを意味すると思いますか?」
などなど...
その他にも、スポーツの様々な映像を一緒に見ながら、「スポーツマンシップは、所詮、きれいごとなのか?」や「ルールは、守らなければならないから、守るものなのか?」、また「ルールは、守ればいい...というものなのか?」といったことについて、トップアスリートである3人の選手の方々にいろいろな角度からお話を伺うことができました。
石川選手は、「プロは何を言っても、結果が全てだから...と思っていたが、それだけではないことがわかった」と述べられたり、また他の選手からは、「これまで数多くの選手と対戦してきたが、これからは、対戦する選手との真剣勝負に向き合えることに感謝するとともに、相手選手を尊重したい」という意見などが出されました。
今回は、"知・徳・体"を持ち備えた...ということでしたが、その中でも"徳"、つまり倫理観や道徳に焦点を当てて、プロ野球選手の方々とお話ししました。
"徳"を持ち備えたアスリートとは、何が正しいかを判断できるというだけでなく、"正しいと思うこと"を自発的に実践する能力が求められます。これは、決して容易なことではありません。しかも、そのような困難な状況に勇気を持って立ち向かい、それを克服するためには、「覚悟」が必要です。
ただ...
難しいからこそ、スポーツには価値があり、その困難に勇気を持って立ち向かう姿に、我々は心を打たれます。つまり、"徳"を持ち備えたアスリートは、だからこそ、「美しく」「尊敬」の対象となるのです。
その意味では、今回のプログラムに参加してくださった3名のプロスポーツ選手は、輝きを放つだけではく、「尊敬」の対象に値する素晴らしい選手たちでした。
3選手のさらなる成長と活躍を心からお祈りしたいと思います。