[ 2011年07月 ] の記事一覧

2011.07.11

「りゅうとくの夢」

スポーツ健康科学セミナーⅡの補講を先週の土曜日の4時限目に行いました。先週のブログで書きましたISBの出張のためです。

 

今回のゲストスピーカーは、何と!!「我らがスポーツ健康科学部の牽引車、ムードメーカー、学生の兄貴分」の林さん(学部事務室)です。ゲストスピーカーの話を持ちかけたとき、「是非やらして下さい。学生に話すの大好きです!!!」と2つ返事をもらいました。スポーツ健康科学部・大学院同研究科の設置に最初から携わり、私と一番長く、深く働いてきてくれている同僚です。学部・研究科づくりの過程で、全国をくまなく歩き回り、朝早くから深夜まで専念して奮闘してくれたパートナーです。彼からは、「お父さん」と言われますが、まだまだ兄貴分の気分で私はいます。

 

 思い入れの深い1期生の前で、やはり熱く、そしてしみ通るように話をしてくれました。林 龍徳(はやし りゅうとく)さんの夢、りゅうとくの夢は、「人生のパートナーを見つけて良い世の中づくり」です。パートナーは、伴侶を意味するだけでなく、一緒に仕事をする仲間、地域づくりにともに汗を流す住民、もちろん学部・研究科を盛り上げて「少なくとも日本一」を目指す教職員、学生、院生もこのパートナーに入ります。

20110711-1.JPG 大学職員になった理由は、①りゅうとくの夢の実現、②やりたいことを見つけて行動できる人間の育成、③社会の一歩手前の大学生を前向きに積極的にすることで世の中を明るくできる、ことが大きな理由です。そのため、大学の職員が行う業務は基本的には、①大学と会社とは変わらない、②教育というサービスを提供する業務である、③仕組みを作る仕事、である。一般的に広く浅く印象づけられている、とってもラク、事務作業ばかり、休みが多いは、×、×、×である。

 スポーツ健康科学部の教学コンセプト、成り立ちについても詳しく話をしてもらった。他の体育系、スポーツ系との違いは何か? おそらくこれは学部生、大学院生が就職活動するときに、アピールポイントしてうちだすところになるが、①理論と実践による学び、②社会人基礎力、③マネジメント能力、を保証するカリキュラムで、これらの力がつけられることが大きな特徴です。この特徴があれば、我々がリサーチした企業は、喜んで採用してくれることを学部づくりの過程で調査してきました。

20110711-2.JPG 大学時代にやるべき事は、①勉強(正課、課外)、②仲間づくり、③恋愛 。これらを本気で全力で一生懸命やりなさい!この一生懸命の中で、大学時代は、『好きなことを探す』ことである。社会人の活動も基本的に同じだけれども、『好きなことを形する』点で少し違いがある。社会人として生き抜くためには、自信(自分と向き合う)、自分らしさ(自分のエッセンスを出す)、人間らしさ(人の中で生きている。人を意識して生きて欲しい)をしっかり持つことである。

 講演の最後に、スポーツ健康科学部の目標をつくろう!と提案があった。りゅうとくからの提案として、『社会人として活用される人間へ。そして人を活用する人間へ』があげられ、学生同士で語り合い、スポーツ健康科学部の文化・土壌からもっと良い案を出して共通認識できる目標に変えていって欲しい。ただし高い目標設定のために、①人間的魅力をもつ(挨拶、ルール厳守、自信)、②自分のできること、好きなことをはっきりと(考えて行動できる人間になる。自分だからこそできることを探す)、③人に愛を、学部に愛を!(人の中、仲間、先輩、後輩とともに生きている。学部の中で力をつけてきた)、を念頭に。

 締めくくりに龍徳語録を頂いた。

 なんでもやってみればよいではないか。

 そこで大切なものはけじめ。

 我らが持つは人のけじめよ。

        (林 龍徳)

 

 一期生の学生に、十分に訴えかけ、しみ通る話を頂いた。私も学部づくりの時を思い返しながら、今いる学生の教育と研究、そして卒業後のキャリアについての責任を今一度かみ締め直す講義であった。林君、ありがとうございました。

 

【ISB2011】

7/1-7/8までの出張では、下記の国際バイオメカニクス学会が主催する2年に1度の国際会議に参加してきました。今年はベルギーのブリュッセルです。

International Society of Biomechanics (ISB)

http://isbweb.org/

 

20110711-3.JPG今回は、1200名ほどの参加がありました。日本からも75題の発表がありました。下記のHPでプロシーディングス(講演録)がみれますので、是非、興味あるテーマの研究についてみて下さい。

本学からは、【伸輔】先生、【光O】先生そして私の3名が参加していました。【伸輔】先生は、口頭発表で堂々と発表、質疑応答をされていました。最終日のバンケットでは、ISBから「特別表彰!?」を受けていました。詳しくは本人に。

20110711-4.JPG 【光O】先生は、精力的に講演に参加、さらには国際ネットワークを広げるべく、会議後には外国の若手研究者と深夜まで議論。最終日のバンケットでは、短期受け入れてくれる先生ともコンタクトが取れ、収穫の多い学会でした。

 私も刺激的な発表を聴き、また日本を含め、若手の院生(中には修士の学生)の素晴らしい発表を聴き、次回は研究室の院生を是非に発表させたい、と意欲をかき立てられました。初日に少しのトラブルがあり(みなさん、外国へ行くには十分用心と備えを!)社会勉強までさせてもらいました。今回の学会は、非常に研究アイデアを刺激されました。実験アイデアを含めていくつもプロジェクトアイデアが浮かびました。次回は、2年後にブラジルであります。また、来年には、ISBSというスポーツバイオメカニクスの国際学会がメルボルンであります。こちらにもチャレンジしたいです。

【忠】

 

 

 

 

 

 

2011.07.10

スポ健の院生が発表します!

関西では、梅雨明けとの報道がありましたが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

来週、7/15 (金) の 16:10 から、スポーツ健康科学研究科
大学院生 8 名
第4回スポーツ・健康イノベーション研究会
<ウェルネス時代を牽引する立命型ヘルスイノベーション>

で、発表します!

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今回発表する院生は、修士課程二回生なので、
修士論文の完成に向けて、
これまでの研究成果を、きちんとまとめ、
発表してくれることを期待しています。
興味の有る方は、ぜひご参加下さい。

それでは、また。失礼致します。
             敦





2011.07.09

体育会衣笠組も頑張っています

女子バドミントン部の柏木七(なな)さんです。
事務室の方々からは、セブンという愛称で親しまれているめっちゃ元気な仲間です。

 

柏木さんの練習を見ていて感じたことは、構えが低く安定した選手だなと、そして球技選手特有の予測(カン)が素晴らしいな思っていたこともあり、ぜひ柏木さんの課題を聞きたくなり、忙しい時間を調整してもらいました。
というのは、柏木さんは授業終わるとすぐ衣笠キャンパスに移動します。衣笠に着くと既に練習が始まっているので、十分な練習ができない日も少なくはないと思います。
弱音を一言も言わない頑張り屋の柏木さんですが、きっと苦しんでいるだろうな~と思うのですが・・・。

 

でもお話を聞いて、持前の明るさで、課題をしっかりと乗り越えていました。
女子バドミントン部は、昨年全日本学生バドミントン部選手権大会で準優勝という強豪チームです。
特に今年の4回生には強い選手も多く、レギュラーの座をつかむのも大変です。
「今春、団体メンバーで試合に出場させてもらったけど~でも先輩との実力差は大きく、先輩らの数倍も練習しなければならないです」と。

 

4回生の先輩らは、フットワークが非常に優れていることから、シャトル(羽)を自由自在にコントロールできるそうです。
フットワークとは、前後左右へ1歩~3歩で敏速に移動し、スイングすると同時に中央に戻り次の動作に備えるそうです。この一連のステップワークが速いほど、速く的確なコースにスマッシュが打てるそうです。
スマッシュを見る時、腰から上の動きばかりに気が取られますが、柏木さんは「強い選手は自分のリズムで移動しているが(フットワーク)、私は相手のリズムに合わしてしまうので実力が十分出せない」と教えてくれました。

 

なるほど、確かにスマッシュ⇒フェイント⇒フェイントと相手を振る(しかける)ことがバドミントンの醍醐味ですよね。
すなわち、柏木さんらのような優れた選手の実力差は脚なんですね。
シャトルの動きばかり見ていましたが、次回からは選手の脚の動きに注目して試合を応援したいと思います。
またお話を聞いて、私が柏木さんと試合をしたら、1点も取れないような気がしました。後ろ⇒前⇒後ろ⇒前と振られてヘトヘトになっている自分を想像しました。

 

 

P1000681.JPG 柏木さんはスポーツ健康科学部で様々な勉強をしてきて、将来指導者になりたいと思っていたそうですが、少し自分の興味がスポーツや健康産業のサービスに学習の興味が傾き始めているそうです。
スポーツメーカーでの接客、フィットネスでの接客、食品メーカーの接客などの魅力を熱く語ってくれました。
経営学部では、「マクドナルドの笑顔戦略」や「ディズニーランドの接客マネジメント」というテーマでインターンシップはじめ消費者や業界の立場などから研究している仲間が沢山います。
学部を飛び越えて、経営・経済学部の仲間と共に勉強できるのが、立命館の力でもあります。他大学では、できない学びです。柏木さんには、スポーツ健康科学部の学習の幅を広げ、活躍してくれることを期待しますね。

 

【shine】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

2011.07.08

続くカンファレンス

Hassyです。
昨日の日本の七夕はいかがだったでしょうか。
私は今イギリスのリバプールで第16回目のヨーロッパスポーツ科学会議に参加しています。
この模様は次週に紹介したいと思います。

先週は30回目を迎えた内藤財団主催のカンファレンス「生体膜ダイナミクスと脂質生物学II」が、北海道で行われ、私は口頭およびポスター発表をして参りました。
このカンファレンスはいわゆるクローズドの会議で、その分野の研究者およそ100人が国内外から集まり、4日間を通して研究の話をし、分野を発展させることを狙いとしたものです。
ここでも先日のKeystoneと同様に撮影禁止ですので、発表の様子などはそのうちwebで公開されると思いますのでそれを待つとして、発表終了後の夜の「サロン」の話を少々。

私の口頭発表での質問にきたオーストリアの著名な教授が「後のポスターでじっくりディスカッションしよう!」ということでポスターの前で待ち構えていたら、結局来ず。。。意見が食い違う部分があることを知っているので待ち構えていたのですが、少し拍子抜けしてサロンに突入して様々な研究仲間たちと歓談していました。すると、「ごめん、ポスター行けなくて。アメリカの教授と2人で札幌観光をしてきた。」と同じテーブルにその教授が座るものですので、ポスターをテーブルに広げてディスカッションのやり取りをしたのでした。しかし結局はなかなかお互い歩み寄ることができずに終わってしまいました。もう少し強力なデータが要りそうです。
しかしその後は一緒にサロンを楽しみました。

 

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また、ここで一番驚いたのが、昔留学していたカリフォルニア大学バークレーでの友人の岸本さんが、同じく会議に参加していたことでした。
朝食時にお互い来ていることを知り、思わずハグで挨拶をかわしてしまいました。今は理研で活躍しているようで、本当に嬉しかったです。
こうした思わぬ出会いがあるのもカンファレンスの醍醐味と言っていいでしょう。

 

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2011.07.07

一瞬のために!

 先週にひきつづき、金曜日のクラスの創作ダンス発表をご報告です。本当にクラスによってさまざまな性格、カラーがあってとても楽しいです。もうあと残り1回の授業かと思うと、寂しさを感じています。
 
あるグループの発表が終わった瞬間、「あー、楽しかったー!」と学生さんから声があがりました。時には過酷な挑戦!?もしましたが、最後に楽しいと思ってくれたことが、私には最高の褒め言葉に聞こえました。「あっという間に終ったな。。。」という寂しそうな声もありました。一生懸命やればやるほど、自分に返ってくる成果の価値観が大きくなって行きます。その価値を知っていれば、結果を顧みずに、多少キツいと感じることでも、精一杯取り組む楽しさや喜びを感じられるのかもしれません。
 私も学生時代に授業で創作ダンス発表がありましたが、今でも、曲が忘れられません。テレビやラジオ、時には街中のお店で流れるたびに授業や部活の合間に、グループで集まって完成させた創作ダンスを思い出します。振り付けはさすがに忘れてしまったのですが、学生のみなさんを見ていて、1つの曲が想い出に変わって行く過程を観ることができた気がして、とても懐かしい気持ちになりました。


 一瞬のために、時間を費やして創作していくことの大変さはよくわかります。インテグレーションコア1階の入り口付近で、暑い中、一生懸命練習していた学生さんの姿はとってもキラキラしていました。1階を通るたびに、みんなががんばっている姿を観て、嬉しい気持ちになりました。でも、なぜか心のどこかに不安がありました。なぜ不安だったか...盛りだくさんの課題の上に創作ダンスだったので、親心?なのか、本当に完成させられるかな、というのが不安でした。自分の気持ちに気づきました。そんな心配はよそに、しっかり発表には調整してきました。(みんなやれるのに疑ってしまってごめんなさい。。。)

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きっとこれだけみると何のことか不明だと思いますが、部分的に毎回の授業で習ったことをしっかりと取り入れて、うまく作品に繋げられたことが嬉しかったです。これを将来、生徒さんに指導できる力をつけてくれればと思っています。


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かわいい恋愛物語(左)を創作してくれたり、時には激しいストーリー(右)だったり、グループごとの発想がとてもすばらしかったです!


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そして、金曜日クラスの全体写真。突如としてあるグループから出現したハートのポーズ。みんなとてもかわいくて大好きです







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そして、忘れてはならないのが、理工学部の博士課程に在籍中のNAOさん(左)とインスのES、MAIさん(右)です。
半年間、本当にお世話になりました。彼女らのおかげで、学生のみなさんも楽しく私も楽しく授業が進められました。書類整理から始まり、テキパキとこなしてくださったので、とてもやりやすかったです。本当にありがとうございました!




 今日は七夕ですね。私の第二の故郷である仙台の七夕を思い出します。仙台の七夕は毎年、1ヶ月遅れの8月の一週目頃に行われます。今年は、あの311からの復興を目指し開催されるとうかがいました。毎年、街中には大きな七夕飾りや小学校の子どもたちによってたくさんの願いごとが書かれた短冊が並びます。震災からほぼ4ヶ月、忠先生らに続き、今週からヨーロッパスポーツ科学会議、そして私にとってのメインの学会である国際運動免疫学会でイギリスにいます。スポ健は学会ラッシュです。ひたすら研究に没頭し、目標に向かって進むことができる平和な生活を送っていると、あの日の出来事を忘れがちになりますが、復興への思いはずっと持ち続けています。



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もう梅雨明けですね〜(^^;)

インテグレーションコアから撮影した入道雲です!暑いけど、夏は大好きです。外で蒸し暑さを感じると、部活の空気を思い出します。学生のみなさんには、文武両道で精一杯、今を楽しんで、悔いのない学生生活を満喫できることを願っています!






来週は、ヨーロッパスポーツ科学会議と国際運動免疫学会のご報告をさせていただく予定です。香


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みんな一緒の飛行機になりました。ヒースロー空港到着。Hassy先生の大きなスーツケース(左のエンジ色)。「まっちゃん、この中に入れるんとちがう?」とSatoshi先生とSanada先生。本当に入れそうな分厚さです(^^)

私のは真ん中の緑。大学時代からずっと愛用しています。「すごい色!小さい!」とHassy先生。赤・青・黄の信号機をイメージしています(^^;)アメリカ、南アフリカ、シンガポール、韓国、フィンランド、デンマーク、ギリシャ...そしてイギリス。いつもこのスーツケースと一緒に旅してます。(写真撮影:Hassy先生)






2011.07.06

「津波災害」を思い知る!!

  71日、父方の親戚・一蔵さん夫婦が亡くなった谷川(やがわ)浜へようやく足が伸ばせた。石巻市と広域合併した牡鹿半島北側鮫ノ浦湾奥の小さな集落で、一蔵さんたちはホタテやホヤの養殖を生業としていた。

湾口が広く、奥が萎んだ地形が被害を甚大なものにしている。浜寄りの集落は、何処が何処やら道さえ知れずの壊滅状態。浜から400mほど奥の少し高台にあった寺さえ、本堂や庫裏が影も形もなく浚われていた。

 浜伝いの向かい側少し高台(海面から5-6m)にある谷川小学校は、浜側の体育館は、鉄骨と瓦礫が残っているだけ。二階建ての校舎は、完全に水に浸ったようで、内部は「メチャクチャ」。校舎中央外側、一階の天井程の高さに設置された大時計の針は、午後3:25で止まっており、そこにはくっきりと水跡が。瞬間的には屋上まで津波は押し寄せたことだろう。

 子どもたちは全員避難して無事だったようだが、避難した高台から目の当たりにしたものは・・・。どれだけ心に深い傷跡を残したことか。

今、その子どもたちは、峠を越えて半島の南側・大原小学校を臨時の校舎として学んでいる。

 帰り途、浜から5-600m程奥に入った高台のガソリン店に寄ってみた。店先に「ぽつん」とご主人と犬が一匹。「まさが、こごまで来っとは思わねがった」津波に慌てて3台の自動車を高台に避難させ、自分たちはさらに高台の中学校へ避難したという。後の測定でわかったのは、店は5.6mの高さの津波に呑み込まれたこと。3台の自動車は全て流され、店の裏手の住居と倉庫は影も形もなく浚われてしまった。先行きは大変不安だが、営業再開できたことが救いだと言う。

 わずかばかりだが、レンタルした軽四輪のガソリンを「満タン」にして、同行した福島大学のS先生と店を後にした。  mm

2011.07.05

場に適応する力。

<RecOだより 65>
6月の最終水曜日の29日、RecOは一日、大忙しでした。

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朝、8時20分、朝食実習は【成】先生クラス。
集合は先週のクラスよりちょっと遅めでしたが、感心したのは、場に応じての適応力。「はい、誰か手の空いている人!?」と声をかけると「ハイ!」と必ず直ぐに2,3人の学生が元気に対応。このおかげで、準備がスムーズに進みました。


片付けも順調で、残ったごはんでのおにぎり作りも、ゴミの片付けも、とても効率よく、楽しそう。

調理や、食べ物を扱う仕事には、時に色々なアクシデントがつきものです。
その場その場で、どう動くのか、瞬時に対応する力が求められます。
朝食実習は、こんな事も体験できる実習です。

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この日の朝食実習には、RecOを一緒に作って下さった、竹中工務店の設計の方々が見学にいらっしゃいました。
「RecOがスポーツ・健康を科学する場の食育の拠点として、想像以上にいろいろな広がりを見せていることに感動です」とのこと。私も見ていただけて、とてもうれしかったです。








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10時40分。2限は大学院生のスポーツ栄養学特論。今回から4回にわたって「アスリートに向けたテーマ別食事メニュー」を実際に作ります。

最初のグループのテーマは「ケガからの回復」。
時間をかけて計画し、本番を迎えていましたがレシピはずっと「秘密」とのこと。
どんなメニューになるのか、大きな期待とちいさな不安(笑)とで見守っていましたが、出来上がったのは





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海老とズッキーニの豆乳クリームフィットチーネ
鶏肉のテリーヌ バジルソース
スパニッシュオムレツ
だしジュレの彩りサラダ
ほうれん草のコンソメスープ
グレープフルーツゼリー







という、ケガをした現実をしばし忘れさせてくれるであろう、非日常を演出するユーロなメニューの数々。
彩り鮮やかで、それぞれの食材の持つ食感を活かした、とても美味しい品々でした。
栄養学的意味もしっかりおさえ、ケガをしてしまった選手への温かい心遣いを感じられる食卓です。
それでも色々反省はあるのでしょうが、うん、おみごとでした。

初回から、こんなにハードルを高くされては、次の班が大変かも、いらぬ心配をしてしまった程です。
さて、明日は水曜日。次の班の出来はいかに!?・・・今から楽しみです。

その後、私は【聡】研のセラバンド教室に、栄養プログラム実施のため、上記実習担当で大忙しだった院生の【ABE】さんとともに急いで玉川公民館に向かいましたが、その間、RecOでも間髪入れず、次の準備が始まりました。



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15時30分。以前ご紹介した農工商連携で行う「部活食」の新作メニュー発表会を行いました。
今年からリサーチアシスタントとして、一緒に研究することになった管理栄養士【Okui】さんが担当。

「野球食レシピ」等のレシピを組み合わせながら、寮の食事としてアレンジし、
「夏の予選を迎えた高校球児に向けた食欲増進メニュー」として、2つの献立を用意しました。


実際の食事を提供していただく富久やさんの担当者さんにお越し頂き、メニューの披露と試食を行いました。

食器も事前に富久やさんでお使いのものを送っていただき、運搬の仕方、提供方法等、現実に提供する事をイメージして作りました。

どちらの献立も大方好評で、コストや食材の調達等を調整後、早ければ来週位に、今回のプロジェクトの対象である、県立彦根東高校野球部のみなさんに提供する予定です。


そして、その後片付けと共に、次の準備が始まりました。【ab】研院生も大忙し。
今日は彼女たちの「場に適応する力」が試された一日でもありました。



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18時30分。次の試みは、BKC内、男性職員の皆様にお集まりいただいての「男を磨く〜P-up塾」。
塾長は【忠】先生です。名前の由来はいずれ【忠】先生からご紹介していただきましょう。









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第一回目となる今回のミッションは、何も聞かされていない参加者のみなさんに、班に分かれていただき
「用意された食材を使って時間内に班員で美味しく食べられる食事を作る」こと。




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この意味については、また追々ご紹介して行きますが、まさに「場に適応する力」が必要になる作業です。

参加者のみなさんは、いきなりの事でかなり戸惑われたと思いますが、こちらの想像以上に楽しんで素敵な夕食を作って下さいました。
最後は今日の気付き等を【Ippo】先生作成の「P-up シート」にまとめて、終了です。

みなさん、ご協力ありがとうございました!





22時00分。片付けを終え、RecO studioの長い一日が終わりました。

今日のようなイベント続きの日は、何かあってはいけないと、私も朝から緊張が続いていたため、心地よい達成感と共に、家路につく頃にはちょっとぐったり。

「セラバンド体操で筋肉痛(!)になっている場合じゃない。もっと場に適応できるだけの体力をつけよう!」
と、心した一日でもありました。【abc.】






2011.07.04

世界中の女性に美しくなってもらう

 先週のスポーツ健康科学セミナーⅡのゲストスピーカーは,()ワコール 人間科学研究所の小山 真(おやま まこと)さんにお越し頂きました。

 

 同社の会社理念,目標は,「世界中の女性に美しくなってもらう」です.ゆりかごからゆり椅子まで,いつの年齢でも美しい女性になるためのサポートです.ワコールは,戦後まだ和装中心の時代に,これからは「和装から洋装に変わる」との先見性から創業され今日に至っています.興味深いことは,同社の人間科学研究所の存在です.「より美しく,より快適に,より健康に」を目指して,『かたち(形態)』,『生理』,『心理』のアプローチからデータを集め,製品づくりに生かされるための研究に専心してます.これまで蓄積されてきたモニターのデータは,約4万人あり,そのうち1000名は縦断的な時系列が追えるモニターです.またフィッティングモニターは,現在,1000名いて,追跡調査可能な時系列モニターが250名います.このような膨大でかつ精度の高い計測データから,「女性の体型は大きく3つの年代で変化する」ことを明らかにしています.さらに,ヒップ,バストに関し,①全ての人が同じ順序で変化する,②変化が始まる年齢には個人差がある,③バストの下垂は20代から始まる,④いったん変化したらもどらない,という検証結果を得ています.

 もちろん,体型を維持できたモニターもおられ,そのような人の特徴は,「日常的に歩き方,姿勢に気をつけている方」が多いことも分かっています.体力(筋肉,脂肪のコントロール),健康(運動,食事,適切な下着)が体型維持に不可欠です.

 

 

20110704-1.JPG 人間科学研究所のデータから研究開発の事例について,シャキットブラ,クロスウォーカー,CW-Xから紹介がありました.商品開発にあたっては,『ニーズ(○○したい,なりたい)』『アイデア(顧客満足)』『パフォーマンス(機能性追求)』の観点から,心理,生理,解剖,身体科学,物理,化学,統計学をベースにして,「洞察力」「創造力」「実証力」が求められることを解説してもらいました.

 会社が求める人材像については,自律型人材(自ら考え行動する人材),研究所の専門職については,最終ゴールのイメージを明らかにして収集した基礎データを製品開発に役立てられる人,であること.また,会社は社員自身のキャリアに責任を持つものではなく,社員の自主的なキャリア形成を支援するというスタンスである(そのための積極的なジョブローテーション,自己申告制度,積極的な育成の「場」「チャンス」の提供).当然のことながら,社会人としての基礎(時間を守る,ほう(報告)・れん(連絡)・そう(相談)など)の無い人は,ワコールに限らず求められない人材であることも示してもらった.

 

 今回の小山さんの講演会前に,少し時間をもらって卒業生の松野君(一時帰国中)を紹介させてもらいました.本学のサービスマネジメントを卒業して渡米し,6年間かかりましたが,米国の大学を卒業し,見事にATCを取得しました.彼が在学中に,ワコールからの受託研究の被験者にもなってもらい,そのときに小山さんとも面識がありました.人と人とのつながりの面白さを感じる場面でした(小山さんの写真の前に映っているのが松野君です).彼には,昨年,一期生の前でATCとは?について,日本語と英語で話をしてもらっていたので,ATC取得の報告に,2回生となった一期生からも大きな拍手をもらっていました.

 

<追加ニュース>

20110704-2.JPG 現在,ベルぎーのブリュッセルで,国際バイオメカニクス学会が開催されています.本学からは,【伸輔】助教,【光雄】助手,そして私の3名が参加しています.今日は,【伸輔】先生の口頭発表が夕方からあります.跳躍動作におけるシミュレーションの研究発表で国際的にも評価されている内容です.聴衆にインパクトを与える発表になるでしょう.詳しくは来週に.

【忠】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011.07.03

福岡へ、高校訪問に行ってきました

夏を思わせる暑い日が続いていますが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

私は、6/29・6/30 と、福岡県へ、
高校訪問に行ってきました。

福岡の街は、両親が転勤で20年近く福岡にいた関係で、
何度も訪れているので、大変、親近感を持っています。

今回、訪問した高校の近くに、太宰府天満宮がありましたので、
少し立ち寄ってきました。

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また、ある高校の校門では、「守」「破」「離」の色紙が
飾ってありました。みなさんも、聞いたことがあるかもしれませんが、
これは、学問を学ぶ際の基本です。
[知らなかったという人は、調べてみて下さいね (^ ^)
]
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スポーツ健康科学部の学生も、きちんと基礎を学んで、
それを発展させ、独自性を身につけてもらいたいものです。

それでは、また。失礼致します。
             敦







2011.07.02

学生の力で日本一のスポーツ健康科学部を!

6月29日(水曜)に立命館大学スポーツ健康科学学会2011年度総会が行われました。そこで、2010年度の活動報告、決算報告、そして2011年度事業計画および予算が承認されました。今回は、その学会の学生委員会長の下崎陽平(しもざきようへい)君に活動内容と学会の目標についてお話を伺いました。

 

まず私が驚き、感激したことは、「スポーツ健康科学部の教職員のサポート力は日本一です。私たちはそれに甘えていては駄目です。学生の力を結集して、スポーツ系学部の日本一だという誇りを持って、さまざまな活動に取り組み、学部をさらに発展させなければなりません。その学生一人一人の学びや研究の意欲を支援するのが、この学会の役割です。」とお話を伺った冒頭で、熱く語ってくれたことです。

 

下崎君に教えられることばかりのインタビューとなりました。今年度の学会は、講演会、ゼミナール大会、学部生同士の勉強会、大学院生と共同のイベントや仲間作りのためのスポーツ大会など多くの企画を準備しているそうです。その企画を支える学会学生委員は、1回生18名、2回生7名の仲間たちです。

 

教職員、学部生、大学院生の合同の組織なので、教職員や大学院生に従っていく傾向があるのかなと私は思っていましたが、「仲間同士のネットワークをもっと広げ、仲間の素晴らしい力を評価できるような知的な活動を企画し続けたい。」と、課題を語ってくれました。

 

下崎君ら学会を支えるメンバーは、5年後、10年後の仲間たちの活躍のために、学部教学の発展を常に考え協力していく仲間たちでした。私はこれまで、何度もオリターたちの紹介をしてきましたが、オリター団と同じ熱い仲間たちです。また学会委員とオリター団はそれぞれの役割を認め、またサポートし合うところもスポーツ健康科学部の素晴らしいところかと思いました。

 

下崎君らはこの一年間活動してきて、学生委員らの企画を教職員は、けして駄目とは言わず、不十分なところがあっても、「応援するよ」といつも言ってくれたことに感謝しているそうです。この環境が、スポーツ健康科学部の学生たちのさまざまな取り組みの速さに繋がっているそうです。東日本復興支援のためのおにぎり販売などがその例だそうです。また、企画段階で考えたこと、汗をかいていることなど、仲間はじめ教職員に遠慮なく話できる雰囲気が最高だと下崎君は感じているそうです。

 

ところで下崎君は、立命館大学アスレチックメディシン(RAM)で活動しています。ATCの資格を取って、アメリカの大学院で学び将来研究者になるという目標を持っています。特に選手ができるだけ早く現場復帰できるプログラム研究をしたいと研究テーマまで持っています。これからの下崎君の学びが本当に楽しみですね~期待しています。

 

学部をさらに発展させるためにはさまざまなハードルがあります。そのハードルを学生と教職員が共に乗り越える力(環境)を持っているのがスポーツ健康科学部だと下崎君から改めて教わりました。

私自身、学生たちと共にもっともっと汗をかかなければ・・・。

 

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学会開催にあたって、田畑学部長からご挨拶を頂戴しました

 

 

 

 

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会場に集まってくる仲間たちです

 

 

 

 

 

 

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今回お話を伺った下崎君。毎日、RAMで活動しているため(アメリカンフットボールチームで活動)日焼けした姿が印象的でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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