[ 2014年07月 ] の記事一覧

2014.07.11

スポーツを続けますか?

7月3日(木)の特殊講義Ⅲにゲストスピーカーをお招きしました。講義に聞き入ってしまい、写真を撮ることを忘れてしまいました。スピーカーは、齋藤直氏。障がい者専門に様々な運動プログラムを提供する日本での唯一のNPO法人 アダプティブワールドの代表です。http://adaptiveworld.org/
「今現在、何らかのスポーツを行っている人?」・・・半数以上の学生が手を挙げました。
「そのスポーツ楽しい人?」・・・半分くらいの手が下がる。
「楽しくないのになぜやめないの?」・・・やめるタイミングを逃してやめられない。「え~だって。。。」(回答になってない回答)
「そのスポーツを卒業後も続ける人?」・・・その手がほとんど下がり、残った手はたった1名の手。
「どうして、今やってるスポーツ続けないの?」
 ・普通の女子したい(ランチ行ったり、ショッピングしたり・・・)
 ・痩せたい(競技特性上、太らなければいけないことが苦痛)
 ・もうやりつくした。
 ・環境が整わない。
 ・草(   )ならやってもいいかな。草野球、草ラグビー・・・・
「他のスポーツなら続ける人?」・・・パラパラ。

齋藤氏曰く、どこで講演をしても大体同じ結果になる。某体育大学でも同じで、体育あるいはスポーツ関連の学部ほどその傾向は強まると言う。ほとんどの人が現在のスポーツを続けない、他のスポーツも積極的にすると言う人は少ない。

「そういう人の一部が指導者になるんだよね。僕の立場から言うと嬉しいことではない。(昔は楽しんだかもしれないけど)、最後はスポーツをやめたいと思う形でスポーツから離れる。その人がスポーツの楽しさを教えらるかと言われると、僕の経験上、技術は教えられても楽しさは教えられない。」

スポーツには、様々なプラス面がある。「競う」という行為もその一つである。しかし、競技志向が強くなればなるほど、「勝つ」ことが求められ、それが重圧となりそのスポーツから、あるいはスポーツ全般から足を遠のかせることになる。

齋藤氏は、自身の体育大学時代の経験を踏まえ、3年生が次のステージの選択期だと言う。中学校、高等学校は最終学年の3年生は校種自体の移行期であり、当然継続か否かの選択をする。大学生においても3年生の時点で、自分の将来と現在のスポーツに対する姿勢とのバランスを見極め決断する時だと。受講生からも出た、「楽しくない」けど「やめるタイミング」を逸して「最後まで続ける」、こういう大学生は多いことを実感しました。

さらに、齋藤氏は、「皆さんが好きだった、印象的な指導者はどういう人だった?」と続けられた。技術指導の上手い人。やる気にさせてくれた(=そのスポーツを好きにさせてくれた、のめり込ませてくれた)人。いつから、どのように、そのスポーツを好きでなくなり、スポーツそのものを続けないという思考になるのか。齋藤氏が言う、「そういう人が指導者になるんだよね・・・」を受け止め、授業で検討したいと思います。

2014.07.10

「前期の振り返り」の中で感じた学生の成長

前期の授業も第14週目に入り、残すところあと1回の講義を残すのみとなりました。今週の学部ゼミ(3回生)では、前期の振り返りや後期に向けての抱負を、1人ずつ数分間で話をしてもらいました。まず、それぞれの学生が4月からの自分の歩みを的確に自己評価していることに驚きました。決して過剰評価することもなく、過小評価することもなく、とても冷静な評価で思わず納得してしまう内容でした。また、興味深かったのは、多くの学生が「人前で話をすることに慣れてきた」と自己評価をしたことです。ゼミではほぼ毎週何らかの形で自分の意見を発表する機会を設けてきましたので、これらの取り組みが良い方向に作用しているのだと感じています。また、「もっと上手に話せるようになりたい」「心に響くプレゼンをしたい」「人前で話をする際の姿勢(フラフラしない)や口癖に気をつけたい(あ~、え~、などを減らす)」など、自身の能力をさらに高めたいという強い意志やそれに向けての具体的な課題を提示するゼミ生が目立ちました。「前期も終わりだから振り返らないと・・・」といった若干軽い気持ちで始めたのですが、学生の成長を感じることが出来て私にとって思わぬ収穫でした。

彼ら・彼女らが学部を卒業し社会で活躍するまであと1年半(3回生の場合)、「控え目で恥ずかしがり屋の性格であっても人前に出ると胸を張って堂々と自分の意見をアウトプットできる」、そのようなスキルと自信をもったスポ健生を1人でも多く育てていきたいと思います。

2014.07.09

1回生チャレンジカップの様子

こんにちは。
ma34です。

今日は基礎演習に引き続きのサブゼミの時間に、クラス対抗での「チャレンジカップ」があると聞き、
わたしもカメラを片手に見に行ってきました。

チャレンジカップは、2回生のオリターさんが企画した1回生クラス対抗の催しで、
各クラスがダンスを披露し、競い合うという会でした。


それぞれのクラスの雰囲気が出ていて、とても見ていて楽しいものでしたし、
練習時間もきっとあまり取れないなかで、衣装や小道具、演出にもこだわった各クラスでした。

ダンスにキレがある人が多いのも、スポ健だからでしょうか。
私はきっとどんよりした動きしかできませんので、さすがだなあと見ていました。



最後の表彰までいられなかったのが残念。
どこが賞をもらったのかな。。。

賞をとれたクラスもそうでないクラスも、きっと達成感は大きいものだったと思います。
オリターさんが1回生のことを考えて、夏のこの時期に、一つの「達成感」を感じてもらうこと、
そしてゼミナール大会に向けてクラスの団結を今一度強くできたら、、、という
思いの詰まった企画だと思うと、胸が熱くなりました。
クラスの演技が終わった時に、オリターさんが「涙が出ました」というコメントを笑いながら言っていましたが、
その言葉は本当だと思います。

来週がいよいよ前期最終の週となります。
1回生にとっては、初めての試験やレポートを控え、勉強会へ参加したい!という前向きな声も聞かれていました。
台風が接近中で、急に蒸し暑くなったりと体調を崩しそうな気候ですが、
前期の学びをしっかりとふりかえり、準備してほしいと思います。

ma34

2014.07.08

ECSS

Hassyです。

先週は、19回目のヨーロッパ科学会議(ECSS)に出席していました。
今回は、昨年に続き、学部生の44kawaさんが発表しました。


写真は、sana先生とその院生、moto先生の院生と44kawaさん、私です。

ECSSでは、近年、発表はすべてスライドを使った口頭発表になっています。
したがって、研究内容のプレゼンテーションだけでなく、英語での質疑応答が重要となります。
今回も、幾つか質問内容を予想し、それに対する応えも準備しておりました。

さて、会場に行ってみてびっくり。
今回の発表教室の中でも1,2番に大きい部屋での発表ということで44kawaさんの緊張もピーク。
事前に壇上に上って練習し、本番に臨みました。

本番ではしっかり発表できました。
質疑応答に関しては、準備していた内容に近い質疑でしたが、違った質問の仕方であって、応答に手間取っていたのでヘルプしました。
しかし、本人にとっては非常にいい経験になったと思います。
今後も積極的にチャレンジして、研究の国際発信をしていって欲しいと思います。

また、moto研究室の院生7tsuki君、8ma10君、そしてsana研究室の院生の8ma9chiさんも、緊張のなか発表し、それぞれいい経験を積んだと思います。

アムステルダムは寒いくらいの気候でしたので、本日(昨晩に帰国しました)の蒸し暑さは体にこたえます。。。
体調を崩さないように、新たな活動に取り組みたいと思います。


2014.07.07

専門演習発信WEEK



先週から、昼休みを利用して、それぞれのゼミの活動を2回生、1回生に紹介し、この学部で専門的に学べることを体験する「専門演習発信WEEK」が行われています。

私のゼミでは、3回生ゼミ長のShimoH君が中心となって準備を進めてくれました。例年よりも多くの1,2回生が集まりました。昼休みの短い時間でしたが、ハイスピードビデオを用いた実習、PPTを使ったゼミの活動紹介、4回生のYo香さんの卒論研究の紹介など盛りだくさんの内容でしたが、構成良くまとめていました。3回生、4回生のゼミ生も協力してくれて、参加した下級生からは多くの質問もあり、好評でした。

これからも各ゼミで行われますので、是非、関心のあるなしに関わらず、学部で学べる専門性を実体験して、これからの学習、ゼミ選択に活用して欲しいです。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

昨日からボストンで開催されているWBC2014に参加しています。World Congress of Biomechanics2014の略ですが、4年に1回開催される、「バイオメカニクス」に関する最大の学会です。今回の参加者は1万人近くになるかもしれません。生物のバイオメカニクス、臓器のバイオメカニクス、臨床バイオメカニクスからスポーツバイオメカニクスまで、広範囲な研究テーマが発表され刺激一杯です。詳細は来週に。

 今日は七夕。インテグレーションコアの入り口に笹が飾られ、願いをこめた短冊がつるされています。「世界平和」「やせる!」など思い思いの願いがかかっています。願いが叶いますように。

 現在、『スポーツ健康科学サマースクール』の締め切りを延長しています。関心のある方は是非HPをご覧ください。

 https://www.ritsumei.ac.jp/~isaka/

 

【忠】

 

 

2014.07.06

スポ健な人 (9)

ワールドカップの熱戦が続いていますが、
皆様、いかがお過ごしですか?

今週も、スポ健で頑張っている学生を
紹介したいと思います。
今回、紹介する学生は、Kensuke くんと Maiko さんです。



Kensuke くんは、京都府出身、Maiko さんは、滋賀県出身の
二回生です。二人は、Academic Advisor (AA) として、
一回生の基礎演習をサポートしてくれています。

そんな二人にインタビューです。 (M: Maiko さん / K: Kensuke くん)
Q: 「AA の仕事を教えて下さい。」
K: 「主に新入生への勉強面のサポート(学生生活支援含む)を行っています。
具体的には、入学直後に、履修相談会・体育会ガイダンス・施設紹介などがあり
AAが主体となりこれらの企画を進めていきます。
勉強会なども開講し、新入生の不安を
できるだけ解消することができるよう努めています。」



M: 「基礎演習の授業に参加し、円滑に進めるためのサポートや
実際に授業を行います。特に後期の基礎演習では
ゼミナール大会に向けてそれぞれ準備をするので、
AAはそのサポートをしていきます。」



Q: 「Maiko さんは、なぜ AA になろうと思ったのですか?」
M: 「AAという団体に入って責任感のともなう仕事をすることで、
自分自身を磨くとともに、今後多くのことに対して
自分が1歩踏み出すきっかけにしたいと思ったからです。」

Q: 「Kensuke くんは、どうですか?」
K: 「1回生の時にAAさんに相談にのってもらい
たくさん助けていただき、自分もこうなりたいと思いました。
また、これまで積極的に自分からなにかをするということはなかったのですが、
将来の為にそんな自分を変えたいと思っていました。
そのきっかけになればと思いAAになることを決めました」

Q: 「なるほど積極的に一歩前に踏み出すために、お二人とも
AA になったのですね。それでは後輩・高校生へのメッセージを
お願いします。」
K: 「立命館大学スポーツ健康科学部では横のつながりはもちろん、
縦のつながりがとても強く、先輩や先生方ともたくさん
コミュニケーションをとることができる事がひとつの魅力です。
充実した環境、信頼・尊敬できる先生や先輩方がたくさんいる中で
一緒に自分を磨いてみませんか?」

M: 「この学部では、おそらく他のどの大学よりも施設や設備が整っています。
自分のやりたいこと、興味のあることをやらせてもらうこともできます。
また、AAのように先輩が1回生のクラスに入るため、
先輩とも仲良くなれて不安な大学生活も有意義に過ごせると思います。
先生方も優しく気さくで楽しい方が多いので、話しやすく
学生との距離もとても近く感じます。
私たちと一緒に楽しい大学生活を送ってみませんか(*^-^*)?」

お二人ともありがとうございました。
他にも各クラスの沢山の先輩が、AA やオリターとして、
新入生をサポートしています。今後、このブログで
紹介して行けたらと思います (写真は、AA団のメンバーです)。


それでは、また。失礼致します。
良い休日を

2014.07.05

クラブビジネスの本質…

キャリア形成科目「スポーツ健康科学セミナーⅡ」において、本学のOBでもあり、株式会社東大阪スタジアム代表取締役社長を務める山澤さんをお招きし、我が国における運動・スポーツ環境の現状と、人々に運動・スポーツの参加機会を創造する“民間フィットネスクラブ”の仕事について、ご講演いただきました。

山澤社長は、我が国の運動・スポーツ参加実施率や実施頻度のデータを提示し、学校教育に身を置く時には当たり前のように整えられていた運動・スポーツ環境が、「社会人」となったとたんにその環境が失われていくと述べ、特にチームスポーツに携わることの難しさや、40~50歳という「働き盛り」の年代で運動・スポーツ参加実施率が空洞化している原因について説明されました。そのため、フィットネスクラブの重要なターゲットがシルバー層に焦点が当てられていることや、社会人に対して、運動・スポーツへの参加機会の条件を整えるために、「1人でも参加できる」ように人数や参加形態に制約されないような工夫を凝らしていること、また「駅チカ」でビジネスを展開し、サラリーマンのライフスタイルにフィットネスが組み込まれるような仕掛けが重要であることなどについて、具体事例をあげながら、話をされました。

また「株式会社東大阪スタジアム(HOS)は、“スポーツ&文化のデパート”だ」と山澤社長が例えられたように、東大阪スタジアムの業務は、フィットネスクラブだけでなく、ボウリング場、フットサル・バスケットボールコート、ゴルフ練習場などの施設経営や公共施設の指定管理業務、またスイミングスクール、テニススクール、ゴルフスクールだけでなく、カルチャースクールのような文化活動の教室に至るスクールビジネスまで多岐に渡っています。





東大阪スタジアムでは、3~4年で社員を様々な施設へと配置換えするようですが、そこには業務がマンネリ化し、社員個々人の仕事に対するモチベーションが下がらないように、という配慮があります。同時に、異動してきた社員が施設経営や事業化に斬新なアイディアをもたらしてほしいという山澤社長の想いも込められています。すなわち、ジョブ・ローテーションは、社員がインストラクターとしての役割から施設を経営するマネジャーという役割を担うための大切な学習機会と捉えているようです。

東大阪スタジアムは、「健康と快適」をテーマに、“心のこもったおもてなし”という企業のミッションを掲げているのですが、企業名の頭文字をとった“HOS”には、おもてなしを意味する“Hospitality”への想いとこだわりが込められています。それについて、特に印象的だったお話しが、“HOS”のスタッフの行動規範となっている3つの“HOSTARIAN”です。もちろん、造語なのですが…
1.知らない人のための「HOSTARIAN」
2.ピエロになれる "HOSTARIAN」
3.相手がどう思ったかを大切にする "HOSTARIAN」

いずれの内容も、多様な顧客とのコミュニケーションを図る上で重要なことであり、また人々の出逢いや関係を紡ぎ、その人たちに笑顔や幸せをもたらしたいという東大阪スタジアムの想いが本当に詰まったキャッチフレーズだと感じました。

クラブビジネスがなんたるかを、学生は、山澤社長のお話しから感じ取ってくれたのではないかと思います。


当日は、産業社会学部を卒業し、東大阪スタジアムに就職したOGの中村さんも同席して下さいました。現在は、東大阪市の小坂の施設でカルチャースクールの担当をされているということでした。卒業論文では、総合型地域スポーツクラブの研究に手掛けられたようで、別の機会で中村さんにもクラブビジネスの話をしていただこうと思っています…

Jin



2014.07.04

車いすバスケットボール

先週金曜日のスポーツ指導実習にゲストスピーカーをお招きしました。
滋賀県脊髄損傷者協会の前野奨さんと滋賀医療技術専門学校講師の安田孝志さんです。
その一週間前に初めて競技用の車いすに乗った受講生に対し、まずお二人の障がいについてお話しいただきました。そして次に、簡単な車いすバスケットボールのルール、お二人の障がい程度の違い(クラス分け)とチームの持ち点制についてご説明いただきました。

車いすバスケットボールでは、障がいの程度の違いにより、選手一人ひとりに1.0~4.5の点数が与えられます。障がい程度の軽い人ほど点数が多くなります。Aさん1.0点、Bさん3.0点、Cさん・・・というように。チームメンバー5人の持ち点が14点を超えてはいけない規則になっています。このようにして、チームとしての障がいの程度を揃えているわけです。
また、最も基本となるルールとして、選手がボールをコントロールしている時にプッシュ(車輪を回す)できるのは2回までです。2回プッシュすると必ずパスをするかバウンドするかして一旦ボールを離さなければなりません。最も基本的な動作ですが、これがなかなか難しい。

前野さんと安田さんが非常に分かりやすく、少しずつステップアップしながらご指導いただき、受講生はみるみる上達していきました。なんとか簡単なゲームにまでこぎつけることができ、生き生きしていました。お二人のスピードとテクニックに目を見張る、呆然と固まるばかりで、その受講生の表情が忘れられないのですが、映像に収めることができず残念。

障がいのある人のスポーツ、しかも激しい競技スポーツを間近に見て一緒に体を動かした受講生の皆さんが何を感じたか、今日の授業でディスカッションする予定です。

 
 

2014.07.03

コントラバーシー(討論会)

今週の学部3回生のゼミ(専門演習)では、コントラバーシー(討論会)を実施しました。これはあるテーマに対して異なる立場から、自分の立場の優位性や合理性をお互いに主張をするもので、最近の学会でもよく取り入れられています。
さて、今回私が提示したテーマは以下の2つです。

1. HIT(高強度でのインターバルトレーニング) vs. Continuous Training(中強度での長時間運動)
2. Altitude Training(高地トレーニング)vs. Hypoxic Training(低酸素室を使用したトレーニング)


各チーム3名ずつわかれ、討論を繰り返します。この際に求められることは、「論理性」です。したがって、「私は〇〇だと思う」といった発言は評価されません。自らの主張をサポートする客観的な資料(過去に行われた研究の結果など)を示すことが重要となります。今回は、まず始めに各チームが10分間の【チームプレゼンテーション】を行い(ホワイトボードを使用)、自分達の立場の優勢を主張しました。その後、私が採点をした審査結果(中間審査)を発表し、後半のディスカッションに向けての作戦会議(どの資料を提示するか)を行います。

後半は【フリープレゼンテーション】です。10分間でそれぞれのチームが交互に発言をします。相手チームの発言(質問)に対して返答をする、あるいは相手チームに対して質問をする形式となります。両チームが向かいあった形で討論を行うのですが、私はそれぞれの発言終了後に0~3点の点数を発表します。客観性が高く、説得力のある発言には3点、逆に、主観や思い込みが強く客観性に乏しい発言は0~1点と評価をします。最終的には、前半・後半を通しての総得点数をもとに勝敗を決定します。

このコントラバーシー、議論を優位に展開する上で幾つかのポイントがあります。ま1つ目は、資料を十分に揃えることです。自分達の立場の優位性を示す先行研究や資料を事前に調べ、討論の中でそれらを提示する準備を行います。そのため今回も直前の2回の授業を利用して、資料収集や資料の読み込みを行いました。2つ目のポイントは、相手の立場の優位性への反論となる資料を準備することです。たとえば、今回、HITのグループは、「私達の多くは運動が健康に良いと知っているにも関わらず、運動を行いません。なぜなら、日々の生活が忙しく運動を行う時間がないからです。したがって、短時間・高強度での運動で体力を高めることが可能なHITは、まさに現代人にとって最適な時間効率性の高い(time efficient)トレーニング方法なのです」といった論の展開を行いました。これは実際に、欧米の研究グループが論文の中で主張している内容です。これに対して、Continuous Trainingのグループは、早稲田大学の研究グループが発表をした「運動を妨げる要因」の調査結果を提示しました。その調査結果によると、運動を妨げる要因の上位は「腰痛や膝の痛み」「運動は疲れる」といったものであり、「時間がない」という理由は最上位ではありませんでした。これは見事な切り返しでした。HITグループが提示をした「時間効率性が高く、忙しい現代人に適したトレーニング方法である」という主張に対して、信頼性のあるデータをもとに異論を唱えたのです。

実は今回のコントラバーシーでは、この攻防を最も期待していました。一般に、異なる立場から討論を行う際には、自らの立場の優位性を主張します。しかし、今回取りあげた4つのトレーニング方法は、いずれも効果的であることは明白です。したがって、自分達のトレーニング方法の有益性を主張するだけでは、他者を納得させることは難しいのです。その際に、相手側のトレーニング方法の弱点や限界点を客観的なデータをもとに指摘することができれば、相手側の主張を切り崩すことが可能です。相手の出方を予想し、対抗策となる最強のデータ(資料)をぶつけるという高度な戦略です。

学生にとっては、自分の発言がすべて採点されるというプレッシャーの中での討論であっという間に時間が経過したと思います。事前に準備していた資料をすべて出し切ることはできなかったかもしれません。しかし、「論理的な思考や議論」を行う能力を養う上で、今回のコントラバーシーは良いトレーニングになったと感じています。近いうちに、第2弾を企画するつもりです。次回は3回生と4回生の攻防も見てみたいものです。

2014.07.02

朝食実習2014

こんにちは。ma34です。

今日は基礎演習、前期の最終クラスが我がAクラスでした。
今年も、7時半から始まる運動プログラムがきつかったので
私は半分位の参加。それでも汗がびっしょりでした。


男子が盛り上げてくれて、写真では伝わらないですが、
雄叫びに近い声出しのなかでの運動プログラムでした。
(みんな、さすがのスポ健生!)

その後、RecOスタジオにて朝食。
残念ながら今日は田畑学部長がいらっしゃらなかったのですが、
ちゃぶ台を囲んで、みんなでわいわいと食べました。














その後はお片づけと、SATシステム(食事メニューのサンプルを使って
栄養計算のできるソフト)でお勉強タイム。

うちのクラスは実は真面目な学生が多く、一つの活動もじっくり、こだわってやる学生が多いのが良いところ。
このSATシステムでも、✩5つの最高記録が出したくて試行錯誤。
その結果、✩5つが出ました!記念写真がこちらです。


運動も、朝食も、団結しながら、配慮しながら進めることができるのはクラスの良いところ。
もう少し色々な部分に自分たちから気がついて動けるようになるともっとよいですが、
今日もよい時間が過ごせたのではないかなと思います。

前期も残すところ、あと2週。
いよいよ、後期のゼミナール大会を視野にいれつつ、
前期の締めくくりとなります。

1回生クラス対抗の「チャレンジカップ」、そして試験・レポートと、初めてのことがてんこ盛りの
前期締め、の時期ですが、みなさん、楽しんで充実した時間を過ごしてくれれば何よりです。

ma34.