過日、大阪YMCAの知り合いの方にご紹介いただき、サンフレッチェ広島のユニフォームスポンサーでもある株式会社エディオン営業本部マーケティング統括部マーケティング部長の藤井伸一郎さんと懇談させていただく機会を得ました。
「家電のことなら、エディオン」
と唄う本田望結ちゃんとチュートリアルの徳井さんが登場するCMのこのフレーズ、多くの人が一度は、耳にしたことがあるでしょう。
株式会社エディオンは、中国・四国・九州地方を地盤にする「デオデオ」、中部地方を地盤にする「エイデン」、近畿地方を地盤とする「ミドリ電化」、そして関東地方を地盤にする「石丸電気」の4社が、2012年10月に同一企業グループとなり、全国統一ストアブランド「エディオン」として生まれました。
まず、名刺交換させていただき、ビックリしたこと…
藤井さんの名刺ですが、我々が通常持っている名刺の半分の大きさのサイズです。
藤井さんによれば、「商売柄、人にお願いすることが多く、謙虚な気持ちを表すため…」とのことでした。
もちろん、「インパクトもあるでしょ!」とにっこり笑ってらっしゃいました。
エディオンは、先に述べたサンフレッチェ広島のユニフォームスポンサーのみならず、中日ドラゴンズのオフィシャルパートナーとして、ヘルメットにロゴマークが記されています。また企業スポーツチームが厳しい状況下にさらされる中、女子陸上競技部とアーチェリー部を保有しており、さらには、地域スポーツの振興を推進するため、社会人野球と社会人ホッケーのチームにも支援をしています。
また文化活動の支援の一環として、「ユニバーサルスタジオジャパンⓇ」のファミリー向けアトラクションやステージアトラクションなどにもエディオンは協賛しており、「スポンサーシップ」という視点を超えた様々な活動に取り組んでいます。
藤井さんにうかがったところ、マーケティング統括部に割り当てられている予算の内、投資効果の高い宣伝や広告に資金を投入する一方で、久保社長の意向もあり、「ご愛顧いただいている地域への恩返し」ということで、私自身の率直な感想でいえば、とても「見返りのある投資」とは言い難いスポーツ振興や文化活動にかなりの予算を投入しているようでした。
藤井さんとの懇談で、私自身が心を動かされたお話しは、「家電量販店のエディオンがサンフレッチェ広島をはじめとした文化・スポーツ活動に企業として支援している意味と価値を、全従業員が理解し、それに誇りを持てなければならない」というものです。
企業の戦略に関して、店舗で働く従業員は、目の前の仕事に邁進するあまり、無頓着、あるいは、無関心になりがちですが、藤井さんは、「企業の考え方やスタンスは、全従業員に浸透して初めて命が吹き込まれ、機能し、価値を生み出すようになる」とおっしゃっていました。
また「スポーツや文化の価値をマーケティングできるのは、そのスポーツや文化を学んできた人たち」とおっしゃり、我々の学部のようなスポーツ健康科学や体育学、文化や芸術に関連する学部からの社員採用も積極的にしているとのことでした。
実際、「サンフレッチェ広島で働きたい!」という志望理由で入社し(それが妥当かどうかはともかく…)、店舗での販売経験や営業経験を積んだ後、サンフレッチェ広島の営業職として出向している社員も少なくないということでした。
ちなみに…
藤井さんは、4社に統合する少し前に現職に就かれたそうですが、すぐに手掛けた大きな仕事が、全国統一ストアブランド「エディオン」をPRすることだったようです。現在のCMのインパクトが強すぎるため、記憶に薄いかも知れませんが…
「あの頃、私はミドリだった、だけど私は変わったの、エディオンに…」
世界的に著名なセリーヌディオンさんが透き通るような歌声を披露したCM…
あれを、広告代理店と手掛けたのが藤井さん…
セリーヌディオンさんが「私、セリーヌエディオン…」と日本語でメッセージしたときには、私も何が起こったのかよくわからないぐらいの衝撃を受けたことを覚えています。上記は、近畿地方のCMフレーズですが、地域を大切にするエディオンは、4社が地盤にしている地域に合わせて、4パターンのCMを作成したとのことでした。
さらには…
187回を重ねる家電製品紹介番組、「中川家 家電の流儀」に藤井さんは出演しており、漫才コンビの中川家にも負けないバイタリティで、「旬」の家電製品を紹介してらっしゃいます。
企業のマーケティング、企業の「成果」に貢献するよう働くというは、奥が深い…
Jin