[ 2016年11月 ] の記事一覧

2016.11.10

原点

忠先生が月曜日のブログに書かれた通り,先週土曜日は私が卒業した理工学部ロボティクス学科の20周年記念行事に参加しました.その中で,1期生の代表として,お話しをさせていただきました.

発表や講演では,あまり緊張することもなくなっていたのですが,学生時代に教わった先生方を前にすると,学生に戻った気分になり,かなり緊張しました.

発表では,昔のことを思い出しながら,これまでの研究や現在所属するスポーツ健康科学部のことも宣伝してきました.

資料の作成中,今の自分に教わった授業がどう活かせているのかを資料などを見返して振り返っていたのですが,今までの研究にどれも関わっていることに驚かされました.もちろん私の専門の一つである生体医工学系の授業はもちろんですが,その他の機械制御やマシンビジョンなども研究に活かされています.あまり意識していなかったのですが,私が授業で教えている内容も関連しているところがたくさんありました.

普段は意識することは少ないですが,確実に私の教育/研究者の原点は出身研究室はもちろんですが,出身学科にあることに気づかされました.

「もっと勉強しとけば良かった.」と思い,昔習った先生方の本を購入して再度勉強中です.在学中にはありませんでしたが,現在は出身学科で教科書シリーズを出版していますので,まずはそこから読んでいます.



普段は逆に教える立場ですので,意識しているつもりですが,大学で教わったことは,ふとした時に生涯使えることがたくさんあります.そのときに興味を持ってもらえるようにももちろんですが,私も20年後に思い出してもらえるような授業をしてみたいと思いました.

naru

2016.11.09

秋から立冬のなかで

ある日の週末。まさに秋晴れの一日でした。
表紙の写真、何の日の朝か分かりますか?

朝早くからテントがあり… そして…!
テントを立ち上げ、それぞれの出し物の準備をするために、学生たちが集まってきていました。



この日は、学園祭の日。今年は、ハロウィーンの日にあたっていたので、学生たちのコスチュームも飾りつけもその雰囲気いっぱいでした。

 
(かぼちゃやお菓子、一つ一つ手作り。しかも、一つ一つにラミネートフィルムが施してありました。雨が降っても大丈夫なように!? 細かいところまで手が込んでいました。)


昼間は、かなりあたたかくなった中で、ゼミの学生たちが練習し続けていた成果を披露していました。
世界大会に出場した先輩の背中を追って、四年間練習し、これが学生最後のパフォーマンス。



(彼女がスポ健4回生。いつも楽しそうにダブルダッチで舞っていました。ゼミでは、分析なんて…と言っては目が白黒白黒なっていた彼女ですが、今ではゼミを分析で引っ張ってくれるまでに成長してくれました。)

ここまでに培った学生たちの人間関係や一生懸命さが、このあとの人生を支えるものでありますように、と祈るばかりです。

ippo

2016.11.08

ゲストスピーカー招聘

先日、私の担当するスポーツ指導実習A(サッカー)において、徳島県立鳴門渦潮高等学校の吉成浩司先生にお越しいただき「育成年代における「個」を重視した指導のあり方」としてご講演をいただきました。ご講演の内容については、スポーツ健康科学部の公式サイトでも紹介されておりますので、そちらをご参照ください。


講演後には、受講生が直接吉成先生にさまざまな質問をするなど、非常に積極的な様子がうかがえました。また、受講後に書いた感想も非常に大きな学びがあったようで、さまざまな側面から多様な意見が寄せられました。これらは、吉成先生にもお伝えしたいと思います。

それらの感想のなかから、以下に1つ紹介したいと思います。
「吉成先生のお話は今後教師になって、部活動の指導をしたいと思っている私にとってとてもためになるお話だった。今回話を聞いて、少ない人数の中全国を生徒と一緒に目指し、また生徒とのコミュニケーションをとって素敵なチームを築いてる吉成先生は本当に教師の鏡だと思った。チーム競技は選手だけでなく、チームメイト全体の気持ちが勝利に向いていないといけないと思うので、そういった面でも生徒一人ひとりに寄り添わなければならないと思う。教師になるにあたって、その種目の内容についてはもちろん、それ以上に生徒との距離を縮め生徒からの意見を尊重しなければいいチームは作ることができないのだなと今日のお話を聞いて改めて感じた。貴重な話を聞けて将来について考えなおす良い機会となった。すごくいい時間だった。」



日頃、講義のなかでさまざまな指導法の工夫をして、受講生の学びを喚起するようにしているつもりですが、このように外部から講師の先生を招いてお話しいただくことは、学びを促進する上で非常に大きな効果があります。特に将来の自分のキャリアと近い講師の方との対話は、そのひとことに大きな影響力があります。
今回の講演で、それぞれが得た学びを、ぜひ将来のキャリアに役立ててほしいと思います。


※追記
今回の吉成先生との対話で、個人的に特に面白かったのは、男子と女子のサッカーの違いです。そのなかでも特に「女子のサッカーは男子に比べて論理的である」という点が面白く思いました。どちらかというと、女子のほうが感覚的・感情的に行い、男子は論理的に行うものだと思っていましたが、これは逆で、男子は高い身体能力で感覚的にプレーすることがある反面、身体能力で劣る女子は論理的にサッカーを組み立てていかなければならないとのことらしく、吉成先生は指導する女子選手らとよく“論戦”となることがあるそうです。そして、それには絶対に妥協なく臨む(論破する)とのことでした。
サッカーはオープンスキル系の種目で、試合の状況が刻々と変化していきます。そうしたなかで、チームメイトと同じ思想を共有していることが求められるわけですが、その際に論理的に考え、そして語ることができることは、大変重要なこととなるようです。明日からの指導に私も取り入れていきたいと思いました。




【ken】

2016.11.07

ロボティクス学科開設20周年

11/5 土曜日に 立命館大学理工学部ロボティクス学科設立20周年記念事業がありました。

びわこくさつキャンパスが開設されたのが、1994年
そしてロボティクス学科が開設されたのが、1996年

時のたつのは本当に早いもので、BKC開設当初より、BKCにて教育・研究に携わらせてもらっています。

スポーツ健康科学部ができるまでは、理工学部機械システム系(ロボティクス学科)に所属しておりましたので、ロボティクス学科開設20周年には感激ひとしおです。

20年といえば、人間で言えば成人に達する年数。こどもから少年、青年、成人と急速な変化をおこす加速期に相当します。

大学の学部、学科は、学問研究を通じて人を育てる場です。この20年間の成果はまさに、どのような人が育ったのか、に関わります。

20周年記念行事の一つとして、1期生講演会があり、
スポーツ健康科学部  准教授 の塩澤成弘(naru)先生が、
「Why not choose Robotics? - ロボティクス学科卒業生としてのいま -」
でお話しされました(写真)。


 大学入学前の夢(「発明家」になる)から始まり、今までにないロボティクス学科に入学したあと、学部の卒業研究で企業との受託研究に携わった経験、大学院で博士号取得までの研究などについて、当時の資料を織り交ぜながら、楽しく語っていただきました。後半には、スポーツ健康科学部の宣伝とスポーツ健康科学研究科では、工学的なアプローチで研究できるので、「大学院からスポ健おいで」というプロモーションまでかけていただきました。

 講演の中で、印象に残った先生の名言がありました。その一つを紹介すると
 簡単にできませんは言うな。できる方法を考えろ。「できない」を「できる」にするのが研究だ!

 そして最後の締めくくりに、ロボティクス学科で学んで良かったこととして
    1)学際的な専門性→どんな分野でも活躍できる力
    2)ものづくり→考えたことを実現できる力

 ロボティクス学科、そのあとの大学院博士課程を経て、社会で活躍した一期生の語らいは、次へ続く後輩への大いなるエールとなり、教職員にとっては、人財育成への確信となりました。

 スポーツ健康科学部は、2020年に10周年、2030年に20周年を迎えます。その時に、卒業生たちがどんな語らいをもたらしてくれるのか、今から楽しみです。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先週は良い天気が続きました。キャンパスを素敵な風景写真がとれました。
今週は、前半 icSportsという学会でポルトガルへ行っています。後半は富山でバイオメカニズム学術講演会です。


【忠】

2016.11.06

ゼミ学生、追い込み期へ突入~Part2!

今回は、ippo先生に引き続き、sanaゼミも卒業論文の進捗状況をご報告いたします。
4回生は、12月15日の卒論提出締め切りに向けて
最後の追い込み体制に入りました。
1回生の基礎演習から始まったスポ健の小集団授業ですが
2回生、3回生と、様々な分野の教員とかかわりながら
最後の大学生活の集大成である卒業論文の提出を目指します。
進捗状況としては、緒言がおおむね書き終わり
そろそろメインの研究結果が出そろってきた状況です。



sanaゼミのこれまでの卒業生と今回の卒業生の研究テーマを含めると
生活習慣病、体力・身体活動量、身体組成(肥満・サルコペニア)、特定保健指導の
4分野に分かれています。
対象は子どもから大学生、中高齢者、肥満患者など様々です。
今回の4回生の卒論テーマも、改めてみると生活習慣病が1名、体力・身体活動量が1名、
特定保健指導が2名で、身体組成(肥満・サルコペニア)が8名と
圧倒的に身体組成(肥満・サルコペニア)が多い年となりました。
その年その年で傾向がとても変わります。
また今年はハワイでのサバティカルが半年間ありましたので
滋賀大学のHigashi先生にも大変お世話になりました。
いろんな先生方のご教授いただいたうえで卒業論文は完成していきます。



本日、O市役所の採用待ちをしていたY君が無事採択されたとの報告を受けましたので
sanaゼミ生の就職は、これで全員が決定しました。
ゼミ生の皆さん、就職活動お疲れ様でした!
それぞれ大変な思いをしてきたと思いますが、
みなさん就活のころからするとすっきりした顔をしています。
最後は残った単位をしっかりととって、卒業してもらいたいと思います。
もちろん、卒論は必修ですので、最後の大仕事となりますが
これからも社会に出てから語り続けられるような
満足のいく成果を上げてほしいと思います!

Good day!

sana

2016.11.05

スポーツ大臣会合/スポーツ・文化・ワールド・フォーラム


 スポーツ教育学・体育科教育学は、【 智 】の専門領域ですが、
それに関連する国際的な会合「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」が、
10月19日(水)~20日(木)は京都で、10月20日(木)~22日(土)は東京で開催されました。

多彩なイベント等がありました。
このうち、スポーツセッションと、特に関係が深いスポーツ大臣会合に参加してきました。

写真01 スポーツ大臣会合



午前中のスポーツセッションでは、
小池百合子東京都知事のプレゼンテーション、スポーツ庁鈴木大地長官や室伏広治氏の
コーディネートによるスポーツ関係者のシンポジウム、皇室関係者のご挨拶などがありました。

写真02 小池東京都知事によるプレゼンテーション



写真03 室伏広治氏のコーディネートによるシンポジウム



会場は、世界65カ国からの集ってきた大臣等、招待参加者、報道関係者、
セキュリティスタッフ等で大変熱気に包まれていました。
【 智 】は、招待参加者として参加しました。

写真04 会場の様子



午後からのスポーツ大臣会合の議長は、松野文部科学大臣が務め、各国大臣がスポーツの必要性等について
ひっきりなしに積極的に発言がありました。

写真05 各国大臣の列席




午前中のスポーツセッションで、ある国のプレゼンテーターが、
"私の国で、スポーツをしたい人が、こんなにいる。是非、援助してもらえないか"
という内容のプレゼンをしていました。

援助額は、そんなに低くはありません。

それで、下の写真は、アルゼンチンの大臣であったかと思うのですが、
私の国は、午前のプレゼンを行った国に対して、是非、援助したい。
と援助を申し出ました。

大変驚きました。

この大臣は、
世界各国が手を携えて、スポーツの力を信じて、発展させていこう、
という趣旨の発言をしていたように思います。

国と国の交流、というのは、こんな形で、進むのだ、と強く思いました。
後ろに座っているのは、ドイツの大臣ですが、この大臣の話を
和やかに聞いていました。


写真06 各国大臣の発言




もう一つ、驚いたことは、若い女性大臣が、スポーツの発展のために、何ができるのかということについて、
国を代表して発言していました。素晴らしいと思いました。

写真07 若き女性大臣



【 智 】は、体育授業は、子供の人格的成長に関わり、極めて重要であると発言してきました。

このスポーツ大臣会合で、
各国大臣は、体育授業が極めて重要である、
と話していました。

さらに、各国大臣は、我が国における小学校、中学校、および高等学校の保健体育授業の必修化
を極めて優れた取り組みであると賞賛していました。

各国大臣から、直接そのような言葉を聞くことができたことにより、
改めて、【 智 】の専門領域であるスポーツ教育学・体育科教育学は重要である、
という認識を深めることができたと思います。

大変貴重な一日となりました。

会場には、招待参加者として、田畑先生が来られていました。
本学部の極めて重要な先生とご一緒できたことは、大変光栄でした。

写真08 田畑先生とともに



会合の終了に当たり、松野文部科学大臣の議長サマリーがありました。

本当に少しだけ、抜粋して示したいと思います。

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スポーツ大臣会合【議長サマリー】
本日の議論を踏まえ、以下の通り総括したいと思います。
○スポーツは、その喜びを通して、人々を勇気づけ、相互に結び付けるこ
とにより、希望を生み出し、社会変革を促す「力」を持つ。

○このような取組を通じ、スポーツの力により、持続可能で、インクルー
シブで、公正(フェア)な社会を実現することを目指すべきである。

○こうした未来に向けた社会変革を促進するためには、国際的連携の下に
実効性のある取組を行うことが重要であり、国際協力に際しては、以下
の点に留意すべきである。

・スポーツの教育的な効果を踏まえ、中長期的な視点から個人の能力強
化や人材育成に考慮した国際協力の在り方を検討すること

・スポーツの価値を含む教育活動での国際的協力を拡大すること

○こうした国際協力の知見の共有を通じ、より効果的なアプローチを検討
し、MINEPS(ユネスコ・スポーツ大臣会合)プロセスなどスポーツや体育
の在り方に関する国際的な議論を深めていくことが重要である。

(結語)
○結びに、スポーツが持つ教育的側面の活用を通じて人々の能力向上及び
社会的連帯の強化を図り、そのことを通じて更に次の世代を育成すると
いう好循環を生み出し、スポーツの力で未来の社会を変えていくという、
「未来のためのスポーツ(=SportforTomorrow)」の運動(ムーヴメン
ト)を進めていくことを提言します。我が国としてもSFT事業を通じ貢
献していきたいと思います。

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それでは、良い週末を!

【 智 】

2016.11.04

2016年度学園祭

naoです

今年の学園祭は、10月30日に3キャンパス合同で開催されました。
衣笠や大阪茨木キャンパスから多くの学生らがBKCに集まりました。

メインステージだけでなく、中規模ステージや路上ステージで学生らは日頃の活動成果を披露していました。
学生らのパフォーマンスを見学し、感動する場面が沢山ありました。
例えば、インタープレイ(BKC ピアノサークル)は、路上パフォーマンスで多くの人を集め様々な曲を披露してくれました。



特に面白いな~と感じたのは「鉄道メドレー」でした。
各駅ごとに、様々な曲が流されています。
例えば、大阪環状線といえば、「やっぱ好きやねん」ですね。
こういった曲をメドレーで演奏してくれました。
各駅の雰囲気がなんとなく伝わってくる「ほのぼの企画」でした。

今回は、多くのハロウィン企画が行われました。
多くの来場者が、ユニークな衣装を着て、企画に参加していました。
オレンジ一色のブースも見られ、チームワークをさらに向上させたいという熱意を感じました。
学生企画を支えようと多くの市民が来場していました。
感謝ですね。






その中に混じって震災復興ブースで現状の紹介がありました。

○原発事故による避難指示が出された福島県楢葉町住民の実態報告
 会津の野菜を使った「マミーすいとん」の提供
○今年4月の地震で被災した熊本県西原村での活動報告
 村のサツマイモを使ったスティックポテトの提供
○岩手県大船渡市の復興の様子
 大船渡市で水揚げされたサンマの塩焼きの提供




近隣から来られた方々は、いろいろ学園祭に行くけど、立命館大学はいつもボランティア企画が行われているところが凄いね!と感心されておらました。
まだまだ活動は続きます。
復興を通じて、多くのことを勉強しなければとお話しを頂戴しました。




スポーツ企画では、女子陸上部駅伝を皆と応援するパブリックビューイングが行われました。
新たに建設されたスポーツコモンズのカフェやセントラクアーク通路でスペースが設けられていました。
陸上部の後半の追い上げには、涙が出ました。
また来年から新たな歴史を作ってくれることを楽しみにしています。

2016.11.03

計測自動制御学会 ライフエンジニアリング部門シンポジウム2016

本日は、計測自動制御学会 ライフエンジニアリング部門シンポジウム2016に参加してきました。
このシンポジウムの中で「 スマートテキスタイル/ウェアによる生体計測とその応用」というセッションをオーガナイザーの一人として企画・開催させていただきました。
1時間30分のセッションの中では、私の研究室の研究員の坂上さんにもスマートウェアに関する発表をしてもらいました。
その他にもCOI拠点で一緒に研究している東洋紡株式会社の権先生、近畿大学の岡田先生、東京大学の酒井先生にご発表いただきました。

聴講者も多く集まっていただき、活発な議論を行うことができました。
私自身も大いに刺激を受けることができました。

ご発表いただいた先生方、一緒にオーガナイザーと座長をしていただいた東レエンジニアリング 平田先生、ありがとうございました!



naru

2016.11.02

ゼミ学生、追い込み期へ突入!

4回生は、初めての卒業論文を作成しています。
大学という最高学府での、学びの集大成です。その意識をもって取り組むようにと、ゼミ学生には(ときどき)伝えています。そのことも意識しながら、「せっかくやるのだから」と、よくがんばって、飛躍的に進化しています。

いま、ippoゼミでは、後期の授業(専門演習)は、学生の希望と調整で(立命に来てからは初めて)3回生と4回生、院生の合同で行っています。3回生も、今年度はプロジェクト研究をもっているので、4回生や院生が議論に加わってくれています。

4回生の卒論時期… いつまでも、なんとなくほんわかムードでやってくれています。
>> ハロウィン間近のある日の研究室にて。


3回生はいま、今年から始まった滋賀県の「少子化対策学生プロジェクト事業」に採択され(滑り込ませて頂き)、それに取り組んでいます。たまたまnao先生に教えて頂き、急遽提出したのですが、貴重な機会を頂いています。立命からは3チームが採択されたようで、ゼミ学生たちとの交流・連携を行う方向で、学生たちが接触を始めた模様です。

不思議なもので、私からすると、学生たちの目線と重なる部分が多いプロジェクトなのですが、学生たちで進めているうちに「自分たちがやりたかったのとは違うけど、やる」と、不思議なことを言い始めた時期がありました。やりたくないことならやらなくていい、ただ、やめるなら自分たちでちゃんと後始末は考えるように、と伝えた懐かしい時期もありました。

でもやめたくもないと言うので、「どこがどう違うと感じているのか」という話を、授業外の時間も使いながら、lineもフル活用しながら進めました。ようやく今、(おそらく)違和感少なく、伝えたことや自分たちが考えたことも腹落ちしやすくなってきたようです。その様子は、あちこちに目に見えて表れています。4回生からのコメントは、この流れや勢いづくりをしてくれました。

そんなこんなで、学生も私も、追い込みの時期です。隙間時間を見計らっては、研究室にやって来てくれています。みんな、昼休みも返上です。その後すぐに午後の授業に出かけていたら、ある日、ゼミ学生たちが「これを食べてください」と差し入れてくれました。なんだかもったいなくて、食べられません…(でも、その後、とても美味しく頂きました)。

>> どんな想いで選んでくれたか想像すると、楽しく嬉しくなります。

選んで、大学の売店から買ってきてくれたのは、ごっつい姿をしたアメフトくんだったようです。ゼミの中でのその連携ぶりを微笑ましく思うやら、うれしいやらでした。

そんな学生たちと繰り広げるドタバタ劇は、まだまだ続きますが、自慢のスポ健の学生たち、ゼミの学生たちです。感謝!

※表紙の写真、どの学生が3回生、4回生か分かりますか?学部-大学院、回生を超えて馴染んできました。「先生、実はね…」という話、こんなときに出てきたりして、学生もゼミ運営も奥深い!?

ippo

2016.11.01

学修成果の「みえる化」へ向けて

11月に入りました。かつて清少納言は枕草子のなかで「秋は夕暮れ」といったようですが、確かにこの時期の夕日は、美しいものです。山の端に浮かぶ雲が橙色に染まり、その上を雁などが連なって飛ぶ様子などは、いつの世にも趣がある風景と受け止められているのではないでしょうか。

さて、スポーツ健康科学部は2010年に開設以来、教学や入試、学位授与などをどう改善すれば、学生のみなさんの学修が活発になり、社会に貢献する人財を輩出できるかについて、不断の議論を続けております。そして、それらをより推進するために、所属教員がいくつかのグループになり、学部・研究科の諸課題を議論する場として、委員会が設けられています。

そのなかで、私は【智】先生をリーダーとする第1委員会に所属しております。
この第1委員会では、カリキュラム等の教学上の各種の課題を検討していて、現在は、学部における学習支援から、学生対象の奨学金制度までの多様な課題について、メンバーの先生方と意見を出し合っております。なかでも今、特に大きな問題として取り組んでいるのは、学修成果の「見える化」です。スポーツ健康科学部のカリキュラムを通じて学生のみなさんがどのような学修成果を修めたのかについて、的確に見える化するにはどうすればよいのかが考えられています。


上記写真のように、スポーツ健康科学部のカリキュラム全体さらには、各講義科目により、どのような学修が展開されたかを可視化するためには、どういった方略が有効なのか、熱い議論が続けられています。たとえば、学期や・講義内にて実施される各種アンケートを活用し、事前に提示されているシラバスとの整合性を検証する案も出されています。学生・院生のみなさんは、これらのアンケートに積極的に回答いただき、教学システムの改善に資するご回答をいただきたいと思います。


※追記:学修ということば
最近、大学における学びを示す言葉は、学習ではなく、学修という漢字が用いられるようになっています。これは、2014年8月に出された中教審の「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」において、大学での学びの本質は、「講義、演習、実験、実習、実技等の授業時間とともに、授業のための事前の準備、事後の展開などの主体的な学びに要する時間を内在した「単位制」により形成されていること」とされたことより、学修へと用語の統一が図られました。これは、これまでの学習よりも、より積極的な、いわば「アクティブ・ラーニング」がなされている学びが大学では求められているということが背景にあるようです。学生のみなさんは、ぜひ日々の学びが学修となっているか自らに問い直してみてください。




【ken】