[ 2018年08月 ] の記事一覧

2018.08.21

ことばの難しさ

「障がい」「多様性」「個性」を「理解する」「認める」という
施策の文言やスローガンを見聞きすることがさらに増えています。
最近では大学の理念にも、これらが掲げられるようになりました。
見聞きする機会が増えれば増えるほど、妙な違和感ばかりを覚える
ようになっています。

そこで、「障がい」「多様性」「個性」を「理解する」「認める」
とはどういうことか、その先に「共生」「共生社会」があるのか、
それは、どういう形で感じられ、どうなれば達成とされるのか、
という問いを立て、人びとの誤解や勘違い、消費されていくことば
と内実の異なりについて論を進めています。

が、入り口で、迷路に入ってしまい、グルグルと同じところを巡って
いるようで、なかなか抜け出られません。

「知る」には、「理解する」が含まれる。
「認める」には、「知覚する」が含まれる。
「わかる」にも、「認識する」にも、「理解する」が含まれる。
「認知」には、「認める」が含まれる。

ことばは、互いが互いを補完し合い、同じ意味にもとれる場合もある。
しかし、異なる意味をもつから、異なることばとして存在している。
今のようにことばが整理され、辞書が作られる以前は、地方により、
身分階級により、おなじことを意味する異なることばが使われていたが、
整理され続けてきた現代のことばには、まったく同じ意味やニュアンス
であることはない。そうすると、上述したことばも、特有の意味をもつ。
また、同じことばでも使われる文脈により、とらえ方が変わる。
さらにやっかいなことに、私たちが日常使用することばが、辞書の定義
には当てはまらない、別の意味として表出されていることも多々ある。

これら、一つひとつのことばについて、何冊もの辞書と格闘しながら、
整理を進めてすでに5日が経っています。早く抜け出たいものです。

2018.08.20

残暑お見舞い申し上げます

今年の夏は猛烈な暑さでしたが、お盆前後には多少涼しく感じられる日もありました。

みなさん、お盆休みは如何お過ごしだったでしょうか?
それぞれの過ごし方で、英気を養われたこととおもいます。これからの残暑も乗り切って参りましょう。
   
私の方は、この休みに、三上山(近江富士)に登ってきました。
前々から一度は登ろう、と思いながらなかなかタイミングが合わず、少し朝方が涼しかった先週の金曜日の午前中に初登頂してきました。
   

登りは、表登山道よりあがりました。ところどころ道がない!?ところ(岩を登る感じ)もあります。標高は432mと低いのですが、やはり山道、登山という感じですので、登られる方は、それなりの準備と用意は必要です。
   

登りは約1時間かかりました。ところどころ、琵琶湖を一望する展望場所があり、爽やかな風とともに、青空と琵琶湖、比叡の山並みに、清涼感を得ることができました。
   

下りは、裏登山道をえらび、45分ほどかかって、無事に出発地点へ戻ることができました。下りもところどころ、岩場があり、木の根っこの階段があり、思わず足首、膝をぐねっとなりそうな感じになります。
   

約2時間の登山でしたが、非常に心地よく、楽しい時間でリフレッシュできました。
翌日の筋肉痛が気になりましたが、下肢はまったく問題なく、むしろ腕、肩などの上肢に筋肉痛がでました。腕を使って、岩をのぼったり、おりたりの運動が多かったからでしょう。

みなさんもチャンスがあれば、一度は登ってみてください。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
 今日から、事務室も業務再開となります。本格的に後期に向けて準備が進みます。先生方は、これから学会シーズンを迎えます。学会参加、発表ならびに、研究の推進、後期の準備と忙しい時期となります。

【忠】

2018.08.19

定期試験の採点を通して

8月に入り前期の定期試験の採点を終えました。前期は200名程度が受講する講義を2つ担当していたこともあり、採点には想像以上に時間がかかりました(2科目を合わせると答案用紙は1600枚弱。1枚1分で採点しても27時間弱かかります。。)。定期試験における試験の方式は教員により様々ですが、私は必ず記述(論述)式の問題を含めています。採点が大変になることは十分に理解しているのですが、授業への理解度を把握する上では文章を書かせたいという考えでこの形式を継続しています。

毎年のことながら採点をしていて感じるのは、授業時に配布するコメントシートに熱心に書き込みをしていた学生は定期試験の出来も良いということです。これはまず外れがなく、「学びへの意欲」が「授業への理解度」に直結しています。また、定期試験の問題は簡単ではないのですが、「よくここまで勉強したなぁ」と採点しながら感心することも度々あります。逆に、採点をする中で、「この箇所は十分に伝えきれなかった(上手に教えられなかった)」と反省することもあります。特に、今回3回生以上が受講した「エクササイズプログラミング論」は学生の多くが2回生で受講する「トレーニング科学」を発展させた講義内容です。ただし、昨年度、研究専念のため私が授業を担当しなかったこともあり今年度の授業の進行が難しく心配をしていたのですが、定期試験でも苦戦をしていました。採点をしながら反省・・反省・・の連続でした。

学生への成績の開示はまだ先ですが成績を受け取った際には「終わったこと」で済ませるのではなく、前期の自らの学びを振り返る良い機会となることを願っています。

GOTO

2018.08.18

釜石鵜住居復興スタジアム

岩手県釜石市鵜住居町(うのすまいちょう)に新しいスタジアムが竣工しました。
明日、8月19日に竣工式とメモリアルマッチが行われます。
岩手県釜石市鵜住居町は、2011年3月11日の東日本大震災で深い傷を負った地域です。
復興の一つとして、2019年のワールドカップの開催地として手を挙げ、
2017年に第9回ラグビーワールドカップの試合会場として選ばれました。

ワールドカップの試合会場は、
世界のラグビーを統括するワールドラグビーによって、
スタジアムの収容人数が設定されています。
開幕戦、決勝、準決勝、3位決定戦は60,000人以上、
順々決勝は35,000人以上、
日本戦、またはティア1と呼ばれる世界でトップクラスの10ヵ国同士の試合は、40,000人以上
日本戦、または、ティア1とティア2と呼ばれるティア1に入らない13か国との試合は、20,000人以上
ティア2同士の試合は、15,000人以上のキャパシティが必要です。

ラグビーに関わらず、メガスポーツイベントで新設された施設は、
「負のレガシー」や「ホワイトエレファント(無用の産物)」として研究対象になっています。
2010FIFAサッカーW杯(南アフリカ)を対象にした研究では、
スタジアムの場所や都市の特徴が異なるにもかかわらず、
W杯のために建設された2つの54,000人以上を収容するスタジアムが、
W杯以降の通常の試合で10,000人も埋まらないという事例が報告されています(Bason et al., 2015)。

釜石鵜住居復興スタジアムは2018年7月末に完成し、
開催地に立候補した時も、試合会場として選ばれた時もまだスタジアムはありませんでした。
ましてやこの地域は、東日本大震災で、人命を含め、甚大な被害が被害があった地域です。
スタジアムのオフィシャルホームページによると
スタジアムの建設やワールドカップどころではないという声も上がったようです。

「それでも、希望を建てるんだ」(スタジアムオフィシャルホームページ)

釜石鵜住居復興スタジアの常設座席数は、6,000席程度で、
ワールドカップ時には、10,000席が仮設の座席が設けられます。

関係者の方々の知恵、熱意、エネルギー、多くのものが注がれ続け、
東北の新しい希望として輝くスタジアムが明日産声をあげます。


写真はスタジアムオフィシャルホームページよりhttps://kamaishi-stadium.jp/


#杮落しは釜石シーウェイブRFC vs.ヤマハ発動機ジュビロ
#レジェンドマッチは新日鐵釜石OB vs.神戸製鋼OB
#冠スポンサーはリポビタンD
#Beyond 2019
#お祝いに行けなくて残念

2018.08.17

近況報告

どうも嶋村です。皆様夏休みはいかがお過ごしでしょうか。先週までなんだか変な感じでブログでしたが、今週からまた読みやすい内容でいきたいと思います。まあとは言っても特に書く内容もこれといってありませんので、今日は私事を三つ。。。


その 1 :

相変わらず走っています。今月は暑い日が続いていてなかなかペースが上がらず一回で走れる距離も 10 キロから 14 キロくらいでなかなか思い通りのペースで走れていないのですが、今日はハーフを 1 キロ 5 : 01 のペースで走ることができて割といつもの感じが戻って来ました。理想的には 4 分台の後半で走れたらいいのですが、まだちょっとしんどいですね。ただ距離は割と稼いでいて先月は 207 キロでしたが、今月はひょっとすると 300 キロを少し超えれるかも知れません。頑張ります。



その 2 :

博士論文の口頭試験(oral defense) が終わり博士になりました。本当は 2016 年の夏に終わっていないとダメだったのですが、子育てや仕事や怠慢な性格やなんやかんやで遅くなり 2 年遅れて Ph.D. をゲットしました。まあちょっと論文を直して色々ペーパーワークするのですが、まあ終わったようなもんです。Dr. Shimamura ですw


その 3 :

Iphone X にしました。7 を気に入って使ってたんですが、先日コンビニでお会計するときに携帯を持ったまま財布を弄っていたら、携帯が手からスルリと落ちて、ガシャーン。。。というわけで急遽携帯屋さんに行って機種変更して来ました。。。なにやってんだか。まあ新しいのになったのでよしとします。。。


以上、私の近況を 3 つでした。

2018.08.16

女子ラグビー大会


こんにちはshinoです。

今週はお盆休みでしたが、皆さんゆっくりできましたか?
しっかり英気を養って、まだまだ暑い毎日を乗り切って下さい。


夏場はスポーツ活動が盛んです。
学校も休みになるので、各地で合宿や大会が行われています。
テレビでは高校野球も毎日中継されて、盛り上がっていますね。

今回は、長野県の菅平まで行ってきました。
女子高校ラグビー大会のドクターとして参加するためです。

女子はどうしてもラグビー部がある学校の数が男子より少ないので、
チームは合同になることが多いです。
この大会も、各地方ブロックで合同チームを作り、
それぞれが3日間かけて総当たりするように試合が組まれています。
1試合は、正規の40分ハーフの80分より少ない、15分ハーフの30分ですが、
3日間のうちに全試合を終えるためには、1日2試合行わないといけないチームが出てきます。



私が出務した日も、2,3チームが1日2試合行う予定でした。
朝、9時から試合開始でしたが、その時点で気温はもうかなり上がっています。




2試合目を行うチームは最低3時間空けてはいましたが、
この暑さの中では、かなり厳しいものがあります。



熱中症の心配だけでなく、
どうしても暑さで集中力が持たなくなり、
大きな怪我につながる可能性があります。

試合中は、我々もかなりグランドの隅々まで気を配って、確認していました。
幸い、熱中症や大きな怪我人が出ることはありませんでした。良かったです。
この暑さの中で動ける彼女たちは、凄いと思います。

この中からサクラフィフティーン(女子ラグビー日本代表)に選ばれ、
東京オリンピックで活躍する選手が出てくることを期待しています。

みんな、怪我なく、頑張って欲しいと思います。

2018.08.15

ボート競技の関西選手権!!

こんにちは。


先週の土曜日、日曜日はボート競技の関西選手権、
平成30年度関西選手権競漕大会でした。


ボート競技は、一人ひとりが鍛錬して磨いた技量を、チームで協調して発揮
しなければいけません。


舵手は、レースの展開を読みながら漕手たちをリードします。


そういう点で、ボート競技は個人の技量が高度に協調することを求めるスポーツです。


立命館大学ボート部は、出場した全てのクルーが、最終日の準決勝、決勝に
進出しましたが、女子舵手付きクォドルプルが優勝、男子ダブルスカルが準優勝を
果たしました。


優勝した女子舵手付きクォドプルにはスポーツ健康科学部で学ぶ学生が二人。


舵手の佐藤みずき君は山浦ゼミで組織心理学を学んでいます。
舵手として漕手のみんなの気持ちを理解してリードし、勝利を掴みたいというのが
山浦ゼミを志望した動機。
漕手の佐野ゆりな君は海老ゼミで栄養学を。
ベストパフォーマンスを発揮するための食事を勉強しています。


スポーツ健康科学部での学びは彼女たちのボート競技に生かされています。






それから、帰りの車の中で佐藤君が、
「4回生の女子、全員で掴んだ勝利だけに特に嬉しい。ボート部生活での大事な
思い出になる。」と。


スポーツって本当に素晴らしいですね。


Apollo

2018.08.14

変わりゆくお祭り

徳島の名物「阿波踊り」が揺れていましたね。
主催の実行委員会と踊り手のグループ「有名連」が対立し、
実行委員会決定の4つに分かれた「総踊り」の後、1500人
による「総踊り」が決行されたようですね。実行委員会も
静観し、大きな混乱もなく、観客からは大きな拍手が。

ニュース、新聞からは、両者の同じ思いが伝わります。
どちらも「阿波踊り」を大切にし、守り続けたいという
思いがにじみ出ています。ただ、赤字続きのこのお祭りを
続けるための採算に関する戦略が異なるようです。

ちょうど、この数日、私の村でも、盆踊りのためのやぐら
設営が始まっていました。昔は、非常に大きな規模で実施
されていたのですが、年々その規模は縮小されてきました。
2日間あったお祭りも1日になり、踊り手の様相もすっかり
変化しています。浴衣を着る人が少なく、踊れる人の数も
どんどん少なくなっています。

そんな中、村の青年団が一生懸命盛り上げています。
会場の設営、慣れない浴衣を着て踊りの練習、近隣の交通
整理、飲料水の提供などなど。この村に、こんなに若者が
いたかと思う人数ですが、実は、あちこちから助っ人が集まって
きています。どこの村も若者が減り、様々な行事が1つの村
単位では成り立たなくなっており、互いに助け合いながら
お祭りも成功しています。

9月から10月にかけて、岸和田・泉州地域のあちこちで実施
される「だんじり祭り」も然り。私が幼いころは、あちこちの
地域が同日に実施していました。動く範囲は決められてはいます
が、村と村のだんじりが出会えば、大騒動になっていました。
今はそんなこともなく、まず曳くことができるか・できないか、
それが一番の課題になっています。そのため、盆踊り同様、
実施日をずらし、曳き手があちこりから助っ人として集まります。

ここにもまた同じように祭りを大切にし、この上なく愛している
若者の姿があります。

盆踊りが終われば、だんじりの練習が始まります。毎晩、太鼓や笛
の音色が10月まで続きます。年末には、青年団の「火の用心」の
声が村を巡回します。

様々なことに対し無関心になっていると言われる若者たちですが、
こんな姿を見ていると、少し違うような気もしてきます。無関心
というよりは、興味の限定なのかもしれません。

みなさんの地域のお祭りは、どのように運営されていますか。

2018.08.13

スーパースポーツ科学

8月9日(木)・10日(金)に本学東京キャンパスにて、
東京の予備校である早稲田塾と共同のセミナー、
未来発見塾「スーパースポーツ科学プログラム」
を開催しました!!

一部の写真と下記、参加してくれたTAとして勤務頂いた、学部生・大学院生の記事をご覧下さい。

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生徒59名の方を対象に「未来発見プログラム/スーパースポーツ科学プログラム」が開催されました。

このプログラムでは、伊坂忠夫学部長をはじめとする本学部の教員や、国立スポーツ科学センター(JISS)の稲葉優希先生に模擬講義をしていただくことで、高校生に本学部の学びを体験していただきました。

     

様々な講義を通して、第4次産業革命や少子高齢化など将来日本が抱える問題に対してスポーツ健康科学がどのように関わっていくのか、また2030年におけるスポーツ健康科学の社会貢献について考えました。

     

本プログラムではグループワークでそれぞれの意見交換を行い、プレゼンテーションでは先生方や他のグループの生徒からフィードバックをもらうことで、2日目にはより説得力のあるプレゼンテーションを行うことができました。

      

それぞれが当事者意識を持って取り組み、その考えをわかりやすく伝えようと工夫している姿が印象的でした。本イベントを通して、スポーツ健康科学にさらなる興味を持ってもらえていると嬉しいです。


<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
       
  実は、上記の最終プレゼンテーションに、参加してくれたTAも特別発表をさせてもらいました。さすが大学生・大学院生、素晴らしい発表でした。「学び続けること」の大事さを論理的に説明してくれました。
【忠】

2018.08.12

卒論への取り組み

前期の授業も終わり、学生にとっては長い夏休みが続いています。夏休み期間中は学部生と顔を合わせる機会は一気に減ります(大学院生は研究のために変わらず登校しています)。ただし、卒論に取り組む4回生とは頻回に連絡を取り、進捗状況などを確認しています。

卒論への取り組みはゼミによって様々ですが、スポーツ科学コースの私のゼミでは全員が独自の実験を行いデータを収集します。実験を行う場合、規模が大きい場合にはデータの収集に2-3ヶ月を要する場合もあります。そのため本心では「夏休みはゆっくり。。。卒論は後期から。。。」と言ってあげたいのですがそうもいかず、夏休み中に実験を行うことが増えています。

卒論を行う際には実験の計画段階から大学院生も関わっています。各学年上限12名のゼミ生の実験を効率よく行う上では大学院生の協力は欠かすことができず、本当に助けられています。同時に、大学院生は学部生を「指導」する機会を得る中で、大きく成長していきます。学生は普段は「学ぶ」側にいるわけですが、「教える」側も経験することで学びの効果が自体が大きくなる・・・これは学生を指導する中で強く感じることです。写真は実験データの解析で用いる統計ソフトを使い方を学ぶための勉強会での1シーンです。ここでも、大学院生が講師役を担当してくれました。



お盆休みが終わると、卒論への取り組みは一気に加速します。また、来月は大きな学会もあり、そのための準備も始まります。授業のない夏休み期間ではありますが、決して「休み」ではなく、大学では様々な取り組みが着実に進行をしています。

GOTO