2017.12.17

シンタクラース

オランダには11月になるとシンタクラースがやってきます。そうです、サンタクロースではなく、”シンタクラース”です。シンタクラース(聖ニコラウス)は、赤いマントと冠、そして長い白い髭が特徴で、見た目はサンタクロースそっくりです。 


この聖人は、毎年11月中旬、「ピート」と呼ばれる大勢の従者をつれて、”蒸気船”に乗ってやってきます。オランダでは12月5日の晩にサンタクロースのように子供たちのお家に訪れて、プレゼントを置いて行くと信じられています。
(悪い子はスペインに連れてかれるそうです。。)

オランダ人に尋ねたところ、オランダ人の子どもは主にシンタクラースからプレゼントをもらうのが風習で、日本のようにサンタクロースからクリスマスにプレゼントをもらうことのほうが希なんだそうです。

見た目はサンタクロースそっくりですが、付き人のピーとを引き連れてくるところもサンタクロースと大きく異なる特徴です。多くの子供たちはこのピートに扮して、まるでハロウィーンのように着飾ってイベントに参加します。

11月18日の土曜日にマース川を渡ってシンタクラースがやってくるイベントには大勢の家族連れで、街は大賑わいでした。この日から12月5日(シンタクラースの誕生日)まで街の様々なところでイベントが繰り広げられます。

歌や踊り、子ども達とのゲームなど、イベントも様々です。この時期にスーパーで売られているクッキーのKruidnoten(クラウドノーテン)は茶色い小石のようなクッキーですが、シナモンやショウガの味付けが絶妙で結構食べ出すと癖になります。



大学でも12月5日までは至る所でクラウドノーテンが振る舞われます。ちょっと食べ過ぎたかな。。

長男が通っている現地の保育園では12月5日の朝はシンタクラースが登場するイベントがあり、ものすごい人だかりでした。同じ研究室の先生の娘さんも幼稚園に通っているのですが、前日4日の晩は興奮して眠れていなかったそうです。子ども達にとって、シンタクラースはとても大事なイベントです。

こういった異なる文化に触れることができるのも、ヨーロッパ生活の醍醐味ですね。

satoshi