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2016/11/7 スポーツ栄養教育論において、高崎健康福祉大学教授の木村典代先生にご講演頂きました。


2016年11月7日(月)の4時限目に木曜3時限目の補講として、高崎健康福祉大学の木村典代先生に「卓球選手への栄養教育」についてご講演頂きました。
木村先生は食行動に関する研究をされながら、日本卓球協会のスポーツ医・科学委員でもあり、日本のトップクラスの卓球選手をジュニア期からサポートされています。
まず初めにご自身の研究成果についてお話しされ、その後卓球のトップアスリートの食事情をお話ししてくださいました。


選手の食行動生起に影響を与えるのは、「6つのお皿をそろえる自信」が一番大きいそうです。そのため、まずは選手に食に興味を持ってもらい、6つのお皿をそろえられるよう指導します。その際、男子は自分の身体に興味津々のため測定から実施し、女子は食知識を与えることから始めると、より食に興味を持ってくれて良い効果が得られるそうです。また、学年によっても食行動生起の要因は異なるそうなので、選手一人一人に合った指導が必要なのだと感じました。

また、卓球は一貫指導カリキュラムを実施しており、強い選手はジュニア期から海外で試合をしているそうです。そのため、多い人で年間240日ほど海外遠征に行き、ほとんど日本にいないため、6つのお皿がそろったバランスの良い食事をすることも難しいのが現状です。さらに、遠征中は5日間で25試合もこなし、多い日は1日で9試合もする選手もいるようで、試合間も短く食事をする時間もほとんどありません。野菜に虫がついていたり、集団食中毒になったこともあるそうなので、衛生面への注意も払わなければいけません。そんな中、多くの試合をこなし、良いパフォーマンスを発揮するためには、「選手自身が自分の食を守っていかなければならない」とおっしゃっていました。自分に必要なものを理解して選んで、感謝してアレンジして食べる能力がある選手は、選手生命が長いそうです。
先生のお話を聞いて、どんな状況でも食べられるよう訓練しておくことは、普段の練習と同様に試合で良いパフォーマンスを発揮するために重要なことではないかと感じました。