現代社会専攻 新歓企画  プロが仕掛ける「遊びの空間」

Posted on 2015.05.08

4月9日(木)新歓イベント「プロが仕掛ける遊びの空間」
を開催しました。産社および本学出身の二人のミュージ
シャン、竹上久美子さんと小泉大輔さんをゲストに迎え、
「きわめて生きづらくなってきている」現今の音楽社会
における御自身のキャリア展開についてトークセッショ
ンを行いました。

かなりゆるやかではありましたが、「音楽社会における
新しいキャリア展開」「文化創造における遊びの精神」
を柱に、トークは進められました。
竹上さんは在学中からライブハウスで活躍しており、今
も京都近傍の小さい「箱」を活動拠点とする、「ライブ
命」のミュージシャンです。小泉さんは、くるりと共演
するなど音楽のフロントでも活躍していますが、音響設
計者としても裏で音楽シーンを支えておられます。
今、音楽社会は大きな転換点に来ています。ミュージシ
ャンは、売り方、露出フィールドの確保、そして音楽の
質について悪戦苦闘を続けています。その中で歌手一本
でやっている竹上さんはホントに大変らしい。結婚・出
産という自然な流れを経て現在は「保育園歌手」という
新たな肩書きを得るに至っています。「保育園で歌うこ
と」に確かな「やりがい」を感じていると言います。最
近では大学研究会、下町商店街、果ては銭湯と様々な形
に活躍のステージを広げています。この「荒れ狂う」世
の中で、もがいているばっかりだった若者が、ひょっこ
り幸せな居場所を獲得したという実例は、新入生諸君を
勇気付けてくれることと思います。

「遊びの精神」というテーマを今回、お二人に投げかけ
ました。「遊び」すなわち「創造」に際し、「創造の神」
はどの瞬間に降りてくるのか、プロとして創造を行うお
二人の考えを聞く絶好のチャンスだと思ったのです。
降りてくるのは「創造の神」の声なのか、「先人の知恵、
成果のバリエーション」なのか、それとも違うものなの
か。その心理に迫るには、些か時間も語りつくす言葉も
足りず、非常に残念でした。
少々もどかしい思いを残しながら、最後竹上さんの歌を
もう一度聞きました。会場との一体感に竹上さんがライ
ブにこだわる理由が分かった気がしました。イベントの
終了後も参加者とお二人との熱心な話し合いは長いこと
続き、なかなか途切れることはなく盛況のうちに終了し
ました。





文責:現代社会専攻 山口歩 教授


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