ひらめき☆ときめき サイエンス ~ようこそ大学の研究室へ~ KAKENHI
“話をしているときにどこを見ているの?”を記録して,無意識の視線 を分析しよう!

Posted on 2016.09.26

昨年度に引き続き,「ひらめき☆ときめき サイエンス ~ようこそ大学
の研究室へ~ KAKENHI」を,8月11日(木・祝)に以学館にて開催しま
した。同事業は,科研費(科学研究費助成事業)による研究成果の社会
還元・普及事業の一つで,日本学術振興会と大学との協力によって実施
されています。小学校5年生から高校生までの児童・生徒の皆さんに,
実際の研究機関で科研費の研究成果に直に触れ,体験してもらうことで,
科学のおもしろさを感じてもらう事業です
https://www.jsps.go.jp/hirameki/index.html参照)。
今回は,「“話をしているときにどこを見ているの?”を記録して,
無意識の視線を分析しよう!」と題し,主に小学校5・6年生を対象と
した1日のプログラムを実施しました。受講生は,岡山県,大阪府など,
京都府外からも集まりました。また,当日スタッフとして産業社会学部
の学生が運営に携わりました。
本プログラムでは,誰かと会話をするときや,質問をされて答えるとき
の視線を計測して,無意識的な視線の動きを考察してもらうことをテーマ
にしました。そこで,午前は,受講生1人ずつがサングラス型の視線計測
装置をつけ,“初対面の大学生と話をするとき”,“保護者の方と話を
するとき”の2つの場面での視線計測を体験しました。


<大学生と会話中の視線計測>

午後は,大学教員による講義を挟んで,各自が自身の計測データ(どこ
を見ていたのかが記録された動画データ)を見ながら,分析・考察を行
いました。「“大学生と話すとき”と“お父さん・お母さん(保護者)
と話すとき”では,見ているところにどんな違いがあったかな?」
「“すぐに答えられた質問”と“考えたり,思い出したりして答えた
質問”では,見ているところに違いがあったかな?」などの観点につい
て,結果をワークシートにまとめました。その後,まとめた内容を1人
ずつ発表し,他の受講生との違いを考えました。最後に,プログラム終了
証書を授与し,視線計測を記録した各自の動画データはお土産として持ち
帰ってもらいました。


<親子でデータ分析>


<視線計測のまとめ>

受講生からは,「いつも視覚を使って生きているけど,そんなに視覚
について考えていなかった」「実際にどこを見ているのかが分かって,
楽しかった」などの意見がありました。また,保護者からは,「子ど
もには、科学に興味を持ってもらいたいので,こういう講座があると
ありがたいです。大学生ともお話が出来て楽しそうでした」「日常あ
まり気にとめない視線がどのように動いているのか見られて不思議な
感覚でした。おもしろい!!」「大学の研究に少し触れることができ,
良い経験になったと思います」などの感想が寄せられました。
今後も,大学での研究や,研究の成果を児童・生徒の皆さんに知って
もらい,科学の魅力を伝えられるよう,アウトリーチ活動を続けてい
きたいと思います。

文責:子ども社会専攻 岡本尚子 准教授

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