スポーツ社会専攻:「第27回障害者シンクロナイズドスイミングフェスティバル」のボランティア

Posted on 2018.09.05

  パラリンピックの開催は、障害者への社会的関心を引
き出しつつ、当事者、競技団体、地域スポーツを推進す
る諸組織に多大な影響を及ぼすと言われています。2020
年東京パラリンピック開催まで2年を切り、各種メディ
アを通しては、以前よりも障害者スポーツの話題に触れ
る機会が増えています。また、9月からは、東京オリン
ピック・パラリンピックの大会ボランティアの募集が始
まります。

 スポーツ社会専攻では、スポーツの現場に実際に携わ
り、スポーツの持つ意味や役割を肌で感じることで、専
攻での学びを深めたいという考えのもと、毎年課外活動
の一環として「障害者シンクロナイズドスイミングフェ
スティバル」でのボランティア活動に取り組んでいます。
今年も、5月12日(土)、13日(日)に京都市障害者スポ
ーツセンターで開催された、「第27回障害者シンクロナ
イズドスイミング・フェスティバル」の会場設営や運営
補助に、スポーツ社会専攻に所属する1回生から4回生の
有志学生の約50人とスポーツ社会専攻の教員5人が参加
しました。



 この障害者シンクロは、性別・年齢・障害の有無に関
わらず誰もができるシンクロナイズドスイミングを通じ
て、障害の種別を超えた自己表現を可能にしています。
障害の有無に関わらず参加できる大会は、「する」「み
る」「ささえる」という参与形態を包含しながら、スポ
ーツを通したインクルーシブな環境を作り上げています。
大会には、日本全国からのチームに加え、アメリカ、ブ
ラジル、イタリア、メキシコ、台湾からも選手が出場し
ており、特に、2017年水泳世界選手権シンクロナイズド
スイミングの混合デュエットで優勝した、イタリアのジ
ョルジョ・ミニシニ選手がダウン症の女子選手と組んで
出場したデュエットは、目を見張るものがありました。
 今回、スポーツ社会専攻の学生が行なったボランティ
アの内容は、前日からの会場設営、リハーサルの補助、
当日の受付、進行、アナウンス、音響、式典・招集、救
助介護等多岐にわたりました。参加した学生たちは皆で
力を合わせて、大会の成功へ大きく貢献しました。スポ
ーツ社会専攻では今後もこの大会のボランティアを継続
して行っていく方針であり、授業だけではなかなか学ぶ
ことの出来ない、スポーツイベントの運営や意義、そし
てボランティアの役割について、身を持って経験しても
らいたいと考えています。



 参加した学生からは、「障害のある方もない方も今ま
で練習してきたことを発揮し、シンクロを楽しんでいる
という印象を持ちました」「たくさんのボランティアス
タッフに支えられながら大会が成り立っていることを実
感しました」との感想が寄せられ、特に初めて参加する
1回生は、今回のように「スポーツを通して様々な方に
接する機会は貴重な経験になる」と意欲的に取り組んで
いました。



(大会を主催している「日本障害者シンクロナイズドス
イミング協会」は、2018年6月に 「日本パラアーティス
ティックスイミング協会」に名称変更しました。)

文責:スポーツ社会専攻 金山千広 教授

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