『増間の昔話』ホームページ、
『海へ流れた増間島』(方言のみページ、
方言・標準語訳ページ、逐語訳ページ)
2018/07/22
海へ流れた増間島
カタカナ・標準語訳
- ムカーシ、
- 昔、
- マスマガワノ
- 増間川の
- カミン
- 上の
- ホーニ
- 方に
- デッケャー
- 大きな
- イワン
- 岩の
- シマガ
- 島が
- アッテ、
- あって、
- スイジンサマガ
- 水神様が
- マツッテ、
- 祀って
- アッタダッテ。
- あった(の)だって。
- アル
- ある
- トシ、
- 年、
- フツカフタバン
- 二日二晩
- モノスゲー
- 物凄い
- オーアメガ
- 大雨が
- チジーターモンデ、
- 続いたもので、
- アッチコッチン
- あちこち
- ヤマガ
- 山が
- クズレテ、
- 崩れて、
- マスマガワワ、
- 増間川は、
- ドロミズガ
- 泥水が
- ゴーゴー
- ゴーゴー
- オトー
- 音(を)
- タテテ、
- 立てて、
- デッケャー
- 大きな
- イワマン
- 岩まで
- オシナガシタダ。
- 押し流した(の)だ。
- ダーケン、
- しかし、
- アメガ
- 雨が
- アガット
- 上がると
- カラリト
- カラリと
- ニホンバレン
- 日本晴れに
- ナッテ、
- なって、
- イツンマニカ
- いつの間にか
- ミズガ
- 水が
- ヒーテター。
- 引いていた。
- ミンナワ
- みんなは
- ヒガイオ
- 被害を
- ミマーッテカラ
- 見廻ってから
- ジンジャン
- 神社の
- シタエ
- 下へ
- アツマッテ
- 集まって
- ブッタマゲタ。
- びっくりした。
- アンデカッチュート、
- 何故かというと、
- スイジンサマー
- 水神様(を)
- マツッタ
- 祀った
- シマガ
- 島が
- ナーナッテターカンダ。
- なくなっていたからだ。
- オーミズデ
- 大水で
- ナガサレチマッターダ。
- 流されてしまったのだ。
- ムラジューン
- 村中の
- ダンナタチガ
- 旦那たちが
- ソーデデ
- 総出で
- トナリノ
- 隣の
- タキダトノ
- 滝田との
- サケャーマデ
- 境まで
- サガシターケン
- 探したけれども、
- ワカンナーッタダ。
- わからなかった(の)だ。
- ソンデ、
- それで、
- 「ウミノ
- 「海の
- ホーエ
- 方へ
- ナガレテッカモ
- 流れているかも
- シンネャー」ッチューコトデ、
- しれない」ということで、
- ソン
- その
- シマー
- 島(を)
- サガシン、
- 探しに、
- オーゼーデ
- 大勢で
- ゾロゾロト
- ぞろぞろと
- カードテン
- 川土手に
- ソッテ、
- 沿って、
- シタエ
- 下へ
- シタエト
- 下へと
- クダッテ
- 下って
- イッターダ。
- 行った(の)だ。
- ヘグリガワカン
- 平群川から
- ミナトガワエ
- 湊川へ
- デテ、
- 出て、
- トートー
- とうとう
- ミナトノ
- 湊の
- カワグチマデ
- 川口まで
- デテシマッターケン、
- 出てしまったけれども、
- メッカーンナーッタモンデ、
- 見つからなかったもので、
- ミンナ
- みんな
- ガッカリ
- がっかり
- シチャッターダ。
- してしまった(の)だ。
- ソー
- そう
- スット、
- すると、
- ヒトリン
- 一人の
- トッショリガ、
- 年寄りが、
- 「セッカー
- 「折角
- コーマデ
- ここまで
- キターダカン、
- 来た(の)だから、
- フネー
- 船(を)
- ヤトッテ
- 雇って
- ウミー
- 海(を)
- サガシテンベーヨ」ッテ
- 探してみようよ」と
- ユッタモンダカン、
- 言ったものだから、
- ヤータン
- 八幡の
- センドー
- 船頭(を)
- タノンデ、
- 頼んで、
- ナゴン
- 那古の
- カイガンゾイニ、
- 海岸沿いに、
- フナカタカン
- 船形から
- テャーブサン
- 大房の
- ホーエト
- 方へと
- サガシン
- 探しに
- イッターダヨ。
- 行った(の)だよ。
- チョード
- ちょうど
- テャーブサノ
- 大房の
- デッパナン
- 出っ鼻の
- トーロマデ
- ところまで
- クット、
- 来ると、
- スイジンサマト
- 水神様と
- ソックリン
- そっくりの
- シマガ
- 島が
- アッタモンダカン、
- あったものだから、
- ミンナワ
- みんなは
- クチー
- 口(を)
- ソロエテ、
- そろえて、
- 「コレャー、
- 「これは、
- スイジンサマン
- 水神様の
- シマト
- 島と
- ソックリダデヨ。
- そっくりのだ。
- マスマカン
- 増間から
- コーマデ
- ここまで
- ナガレテ
- 流れて
- キターダロウ」ッテ
- 来た(の)だなあ」と
- ユッター。
- 言った。
- ヤット
- やっと
- シマガ
- 島が
- メッカッテ、
- 見つかって、
- オーヨロコビデ
- 大喜びで
- スグン
- すぐに
- カンヌシサン
- 神主さん(を)
- タノンデ
- 頼んで
- シメナワー
- 注連縄(を)
- ハッテ、
- 張って、
- モトン
- 元の
- トーリノ
- 通りの
- スイジンサマー
- 水神様(を)
- マツッターダ。
- 祀った(の)だ。
- ソッカラ
- それから
- メャートシ、
- 毎年、
- マスマン
- 増間の
- モンワ、
- 者は、
- ショーガツト
- 正月と
- アキマツリニ、
- 秋祭りに、
- クモツー
- 供物(を)
- モッテ
- 持って
- オメャーリニ
- お詣りに
- イッターダヨ。
- 行った(の)だよ。
- ヨソン
- 他所の
- ムラン
- 村の
- ヒトタチャー、
- 人たちは
- 「シマガ
- 「島が
- ウミン
- 海の
- ナカエ
- 中へ
- ナガレテ
- 流れて
- クンモンカ、
- 来るものか、
- マスマン
- 増間の
- バカガ
- 馬鹿が
- メッケター
- 見つけた
- マスマジマカー」ッチュッテ、
- 増間島か」と言って
- ワルグチー
- 悪口(を)
- タテャーテ
- たたいて
- ワラッターケン、
- 笑ったけれども、
- マスマン
- 増間の
- モンワ、
- 者は、
- イッコーニ
- 一向に
- トンチャク
- 頓着
- シネャーデ
- しないで
- ヘーキダッタッチューコンダ。
- 平気だったということだ。
このページを組むに当たって、以下のサイトを参考にしました。CSSは若干修正してあります。
https://linguistics.stackexchange.com/questions/3/how-do-i-format-an-interlinear-gloss-for-html
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