『ウスペンスキーのタクティコン』

凡例

  1. 利用したテキストは、N.Oikonomides(ed.), Les listes de preseance Byzantins des IXe et Xe siecles, Paris, 1972. です。
  2. 原本のページ数を青字で示しています。テキストがフランス語対訳なので、奇数ページのみです。
  3. は最小限のものに限定してあります。
  4. 言うまでもないことですが、試訳なので誤読等が山のようにあるはずです。間違い等を見つけられた方は、ぜひ御一報下さい。
  5. この試訳の無断引用等は堅くお断りいたします

(47)キリストの愛する皇帝ミカエルとその聖なる母親できわめて正当なる信仰を持つテオドラの時代の簡略なタクティコン

(コンスタンティノープル総主教)*1
カイサル
ノベリッシモス
クロパラテス
(ゾステ・パトリキア
マギストロス
ライクトル
シュンケロス)*2

パトリキオスかつプライポシトス
パトリキオスかつサケラリオス*3
宦官のパトリキオスたち
パトリキオスかつアナトリコンのストラテーゴス
パトリキオスかつドメスティコス
(49)パトリキオスかつアンテュパトス
パトリキオスかつアルメニアコンのストラテーゴス
パトリキオスかつトラケシオンのストラテーゴス
パトリキオスかつオプシキオンのコメス
パトリキオスかつブーケラリオンのストラテーゴス
(パトリキオスかつカッパドキアのストラテーゴス)*4
パトリキオスかつパフラゴニアのストラテーゴス
パトリキオスかつトラキアのストラテーゴス
パトリキオスかつマケドニアのストラテーゴス
パトリキオスかつカルディアのストラテーゴス
パトリキオスかつペロポネソスのストラテーゴス
パトリキオスかつキビュライオタイのストラテーゴス
パトリキオスかつヘラスのストラテーゴス
パトリキオスかつケファロニアのストラテーゴス
パトリキオスかつテッサロニケのストラテーゴス
パトリキオスかつデュラッキオンのストラテーゴス
パトリキオスかつクレタのストラテーゴス*5
パトリキオスかつクリマタ*6のストラテーゴス
パトリキオスかつヒュパルコス*7
パトリキオスかつドメスティコス・トーン・エクスクビトーン
パトリキオスかつサケラリオス*3
(51)パトリキオスかつロゴテテース・トゥー・ゲニクー
パトリキオスかつクアイストル
パトリキオスかつロゴテテース・トゥー・ストラティオティクー
パトリキオスかつドゥルンガリオス・トーン・アリスモーン*8
パトリキオスかつロゴテテース・トゥー・ドゥロムー
パトリキオスかつロゴテテース・トーン・アゲローン
パトリキオスかつカルトゥラリオス・トゥー・サケレース
パトリキオスかつベスティアリオンのカルトゥラリオス
パトリキオスかつオルファノトロポス
無官のパトリキオスたち:序列は彼らの辞令書に基づく
プライポシトスかつプロトスパタリオス
プロトスパタリオスのストラテーゴスたち:序列は各テマの序列に基づく
府主教たち
独立大主教たち
プロトスパタリオスかつドメスティコス・トーン・エクスクビトーン
プロトスパタリオスかつヒュパルコス
プロトスパタリオスかつサケラリオス
その他の官職の人々:序列は彼らの官職に基づく
主教たち
クビクレイオンのプリミケリオス
ゲニコス(かつ)ロゴテテース
オスティアリオスたち
宦官のプロトスパタリオスたち
プロトスパタリオスでないクアイストル
アンテュパトスたち*9
テマのエパルコスたち
プロトスパタリオスのオイケイアコスたち
プロトスパタリオスかつ元ストラテーゴスたち
ヒッポドロームの(プロトスパタリオスたち)
地方のプロトスパタリオスたち
ロゴテテース・トゥー・ストラティオティクー
ドゥルンガリオス・トーン・アリスモーン
ロゴテテース・トゥー・ドゥロムー
(53)ロゴテテース・トーン・アゲローン
ドメスティコス・トーン・ヒカナトーン
テマのプライトルたち
カルディアのドゥクス*10
クレタのアルコン*5
カバラリコスの元ストラテーゴスたち
ドメスティコス・トーン・ヌメローン
ドメスティコス・トーン・オプティマトーン
コメス・トーン・テイケオーン
艦隊の元ストラテーゴスたち
カルトゥラリオス・テース・サケレース
ベスティアリオンのカルトゥラリオス
カニクレイオンのカルトゥラリオス
プロトストラトル
プロトアセクレティス
ドゥルンガリオス・トゥー・プロイムー
テマのエク・プロソプー
エーゲ海諸島のドゥルンガリオス
コルポスのドゥルンガリオス*11
コメス・トゥー・スタウルー
プロトスパタリオスかつエピ・トゥー・イディクー
スパタロカンディダトスかつクアイストル
スパタロカンディダトスかつエピ・トーン・デエセオーン
スパタロカンディダトスかつオイケイアコスたち
クラトル・トーン・デエセオーン
オイコノモス
プロトパパス
エクスクビタイの元ドメスティコスたち
(55)元ドゥルンガリオスたち
カルディアの元アルコンたち
クレタの元アルコンたち
(カッパドキアの?)*4クレイスラルケスたち
カルシアノンのクレイスラルケス
ソゾポリスのクレイスラルケス
フィベラトイ(フォイデラトイ)*12のトゥルマルケス
リュカオニアのトゥルマルケス
スコライのトポテレテス
ヌメラの元ドメスティコスたち
オプティマトンの元ドメスティコスたち
テイコスの元ドメスティコスたち
サケレの元ドメスティコスたち
アゲロンの元ドメスティコスたち
行列に参加しないスパタロカンディダトスたち、及び地方のスパタロカンディダトスたち
アナトリコンのトゥルマルケスたち
(アルメニアコンのトゥルマルケスたち)*13
トラケシオンのトゥルマルケスたち
オプシキオンのトゥルマルケスたち
ブーケラリオンのトゥルマルケスたち
カッパドキアのトゥルマルケスたち
(57)パフラゴニアのトゥルマルケスたち
トラキアのトゥルマルケスたち
マケドニアのトゥルマルケスたち
デマルコスたち*14
皇帝つき司祭たち
エクスクビトイのトポテレテス
アリスモイのトポテレテス
ヒカナトイのトポテレテス
ヌメラのトポテレテス
エーゲのドゥルンガリオス
デュラッキオンのアルコンたち
ダルマティアのアルコン
ケルソンのアルコンたち
カラブリアのドゥクス
キプロスのアルコン
艦隊のトゥルマルケス
オプティマトンのトポテレテスたち
テイコスのトポテレテスたち
ディシュパトスたち
クビクラリオスたち
マングラビオンの皇帝のスパタリオスたち
皇帝のスパタリオスかつオイケイアコスたち
スパタリオスかつアセクレティスたち
プロトノタリオス・トゥー・ドゥロムー
ホ・テース・カタスタセオース
アルマメントンのアルコン
スパタリキオンのスパタリオスたち
(59)スパタリオスかつトゥロマルコスたち
スパタリオスかつ元トゥルマルケスたち
スパタリオスかつテマのカルトゥラリオスたち
スパタリオスかつカルトゥラリオス・トゥー・ドゥロムー
スパタリオスかつスコライの元トポテレテスたち
スパタリオスかつ元デマルコスたち
スパタリオスかつダルマティアの元アルコンたち
スパタリオスかつその他の元アルコンたち
スパタリオスかつ艦隊のコメス・テース・コルテース*15たち
無爵位のスパタリオスたち
無爵位のトゥルマルケスたち
無爵位のデマルコスたち
無爵位のトポテレテスたち
皇帝つき聖職者
大教会のオイコノモス
ホ・テース・カタスタセオース
アセクレティスたち
プロトノタリオス・トゥー・ドゥロムー
ゲニコスのカルトゥラリオスたち
アンティグラフェウス
シュンポノス
ロゴテテース・トゥー・プライトリウー
(61)アナトリコンのカルトゥラリオス
スコライのカルトゥラリオス
テマのカルトゥラリオスたち
アクトゥアリオス
ストラティオティコスのカルトゥラリオスたち
タグマのカルトゥラリオスたち
ヒュパトベスティトルたち
イディコスのノタリオスたち
デウテレウオンたち
ホ・テース・クラトリアス
ドメスティコス・テース・ヒュプルギアス
ジュゴスタテス
クリュセプセテス
アルマメントンのカルトゥラリオス
クセノドコスたち
サケレのノタリオスたち
ベスティアリオンのノタリオスたち
ゲロコモスたち
慈善施設のカルトゥラリオスたち
無官のヒュパトスたち:序列はその経歴に基づく
艦隊の現在のトゥルマルケスたち
皇帝のストラトルたち
カバラリコスの元トゥルマルケスたち
プロマコスたち
スコライのコメスたち
テマのコメス・テース・コルテスたち
地方のヘグメノスたち
皇帝の助祭たち
カンディダトスたち
大教会の聖職者たち
(63)スクリボンたち
テマのカルトゥラリオスたち
スコライのドメスティコス*16たち
テマのドメスティコスたち
ベスティトルたち
セレンティアリオスたち
皇帝のマンダトルたち
歩兵のカンディダトスたち
無爵位のマングラビオンのカンディダトスたち
オイケイアコスたち
無爵位のアルトクリネスたち
無爵位のゲニコスのカルトゥラリオスたち
アンティグラフェウスたち
シュンポノス
(プライトリオンの?)ロゴテテース
ストラティオティコスのカルトゥラリオスたち
スコライのカルトゥラリオス
テマのカルトゥラリオスたち
艦隊のコメス・テース・コルテス
テマのドゥルンガリオスたち
アリスモイのコメスたち
アリスモイのカルトゥラリオスたち
カルトゥラリオス・トゥー・スタウルー
ヒカナトイのコメスたち
エペイクテス・トゥー・スタウルー
艦隊のコメスたち
トリブノスたち
元ドゥルンガリオスたち
無爵位のデウテレウオンたち
ヘタイレイアのプロトマンダトルたち
プロクシモス
ケンソルたち

*1 編者による補遺。このタクティコンが作成した時点で総主教位が空位と見なされていた(メトディオスの着任〈843年3月4日〉以前?)可能性も考えられると言う。
*2 原文に1〜2行の亡失があるため、『クレートロロギオン』に基づいて編者が補った。ただしこれら全てがこの時点で存在したかには疑問もある。
*3 重複して言及されている。一般的には下位の言及の位置。
*4 カッパドキアのストラテーゴスの存在は、編者による推定。ただしこの時点でカッパドキアが独立したテマになっていたかは不確実で、J.B.ビュアリのようにこの時点ではなおカッパドキアはクレイスラで、55ページの「クレイスラルケスたち」を「カッパドキアのクレイスラルケス」と解釈する見解もある。
*5 この時点でクレタ島はムスリム支配下。ただし843年にはクレタ遠征がおこなわれているので、クレタ奪回を念頭に置いた官職の可能性、あるいは(アルコンに関しては)クレタ失陥前の役職の言及の可能性が考えられる。
*6 クリミア半島。後にはテマ・ケルソンとなる。
*7 エパルコス。コンスタンティノープル長官。
*8 アリスモイは宮廷護衛部隊で、ビグラとも言う。ドゥルンガリオス・トーン・アリスモーンもドゥルンガリオス・テース・ビグラスという名称で言及される例が多い。
*9 アンテュパトスはテオフィロス時代以降はパトリキオスの上に位置する高位の爵位であるが、9世紀前半までは地方の中位の行政官職だった。そのためこのタクティコンではその双方がともに言及されている。
*10 カルディアにはテマに昇格する以前にはドゥクスが派遣されていたと考えられる。このタクティコンではカルディアのストラテーゴスも言及されるため、新旧の役職が重複して言及されている、あるいは(一時的に?)両官職が併置されていた可能性が考えられる。
*11 恐らくレオン3世の時代にカラビシアノイ(艦隊)が分割された後、エーゲ海地域にはエーゲ海、コルポス、ドデカネソスの3つのドゥルンガリオス管区が設置された。エーゲ海のドゥルンガリオス管区はエーゲ海北部、ドデカネソスはエーゲ海南部。コルポスのドゥルンガリオス管区は恐らくマルマラ海(サモス島周辺という説もある)。
*12 フォイデラトイはテマ・アナトリコンの筆頭トゥルマ。歴史的には古代末期のゲルマン人との協約に基づく軍の部隊(foederati)を起源とする。
*13 編者による補遺。
*14 デーモス(党派)の青組・緑組の長官。
*15 陣営管理長官。
*16 ここでのドメスティコスはタグマタやテマの長官ではなく、タグマタやテマ内部の下級将校のこと。

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