最初の8時間労働制
最初の8時間労働制
(撮影:2014年1月22日)

<解説>
  日本の企業として8時間労働制を初めて導入したのは、1919年(大正8年)10月に川崎造船所(現在の川崎重工業)であるとされています。この年の9月 に川崎造船所本社工場の労働者が賃上げやボーナス支給等の要求を出したのに対して会社が回答しなかったことから、日本で初めて労働争議の手段としてサボタージュを行いました。それに対し て、会社が8時間労働制の採用を回答し、争議も終結しました。これを記念して、1993年に兵庫労働基準連合会が、元川崎造船所であった場所にこのモニュ メントを設置しました。モニュメントの作者は井上武吉さん。
 ちなみに、このサボタージュが社会的に大きな影響を与えたことから、サボタージュと は、語源となったフランスでは機械破壊をも含む争議手段であったにもかかわらず、日本では、「怠けること」という意味で「サボる」という言葉が広がったと されています(『村嶋歸之著作選集 第3巻 労働者の生活と「サボタージュ」』)。学生の皆さんが、講義をサボると言う場合、この語法の発祥の地もここであったと言えるのかもしれません。
 設置場所は以下の地図の印の場所です。案内標識などはありません。エルビス・プレスリーの像を目印に、そこから入って、「はねっこ橋」へ行き、その横にある公園内に設置されています。神戸ハーバーランドへ出かけた際にでも足を延ばしてください。
8時間労働発祥の地
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