ここは,立命館大学法科大学院および法学部において「犯罪学」および「刑法学」に関する科目を担当している上田教授のバーチャルな研究室です。
立命館大学では,法科大学院の選択履修科目として「現代社会と犯罪」,法学部では専攻により履修要件が異なりますが,「犯罪学」が,それぞれ開講され,2005-2006年度の担当者は当研究室長・上田教授でした。室長はそれ以外に,法学部で演習を指導する他,法科大学院で刑法関連の科目をも担当しています。
0)公式Data
経歴
1947年 徳島市に出生。
徳島市立沖州小学校、徳島大学学芸学部付属中学校、徳島県立城南高等学校を経て、
1966年 京都大学法学部入学
1970年 京都大学法学部卒業、同大学院法学研究科進学
1972年 法学修士
1974年 京都大学大学院法学研究科単位取得中退、京都大学助手
1977年 立命館大学法学部助教授
1985年 立命館大学法学部教授
2004年 立命館大学法科大学院教授
学位
法学博士(立命館大学)
所属学会
日本刑法学会、犯罪社会学会、民科法律部会、比較法学会、Research Committee 29, International Sociological Association
1)非公式なコメント
刑法を自分の専門にするに至った発端は、もちろん、京都大学法学部の学生時代に中山研一先生のゼミに所属したことにありますが、より直接的には、中山先生の薦めで佐伯千仭先生の『刑法における期待可能性の思想』を読み、その内容に強く魅せられたことが大きかったと思います。刑法と社会、その時代の思潮とのかかわりを背景に、雄大かつ精緻な理論研究を展開し、人間という存在の核心にまで届きそうな佐伯先生の研究は今も新鮮ですが、当時の一学生にとっては、激しく動く社会と大学の中で、本気で取り組むべき対象をついに発見したという確信を与えてくれるものでした。また一方、大学入学直後のガイダンスでの宮内裕先生の示唆により選択したロシア語が、中山先生のご指導もあって、ソビエト刑法への関心を刺激し、その研究へと誘いました。
2)この一冊を
若い学生諸君に読んでほしい本は多くありますが、どれか一冊というのであれば、ドストエフスキーの『罪と罰』を推薦します。これは不思議な魅力にあふれた作品で、その主題も登場人物も、今日のわれわれに通じる普遍的な生命力を持っています。ここでは、主人公たるラスコーリニコフの犯罪へと追いつめられていく心理状態の描写、犯罪後の罪責感と正当化の試みとの葛藤、予審判事ポルフィーリーとの息詰まるようなかけひき、シベリアの要塞監獄での真の悔悛と精神的な立ち直りの予感といった諸経過が濃密な筆致で展開されており、また同時に、貧困、売春、アルコール中毒、家庭内の葛藤、青年の未来への不安と現在への憤怒、正義感と短絡的思考、あるいは愛といった、犯罪の背景が綿密に描写され、われわれのような専門の者にとっては興味つきない研究の素材でさえあると思います。刑法や犯罪学に興味ある諸君には、是非、一読してもらいたい本です。
3)コンタクト
E-mailアドレスは uedakan@law.ritsumei.ac.jp です。