電子メールのマナー

1.差出人名:誰からのメールかすぐに分かるよう、自分の差出人名を設定しておく。
2.件名:何の用件か分かるよう簡潔に記す。「返信」の画面からそのまま打ち込んで送付すると、「Re:・・・・・(送られてきたメールに書かれた件名)が返信メールの件名となる。そのままではずぼらな感じがするので、返信内容が分かるものに件名を変えた方がよい。
3.本文の書き出し:メール本文にはまず相手の名前を書く。本文の書き出しについて、企業では社外向けと社内向けに区別して、通常次のようにしている。
社外向け  ○○株式会社○○課
 課長 鈴木一郎様
 (親しくなったら、会社名・役職名をはずして、「鈴木様」だけでもよい)

  いつもお世話になっております。△△社の▲▲です。・・・・・・

社内向け  鈴木課長

  ▲▲です。〜の件ですが・・・・・・


大学内で教員に送るメールであれば、たとえば次のようにする。
 ○○先生

  ▲▲です。〜の件ですが・・・・・・


 本文の最後に自分の署名(所属、氏名など)が自動的に入るよう設定しておくとよい。
4.メール記号の使用は避ける。
 「 ^^ 」のようなメール記号の使用は、親しい友人等のあいだ以外では避けること。「!」も使わない方がよい。原則として「、」「。」のみ。
5.文章は簡潔
 ただし礼儀は失せぬよう。長文になる場合(400字以上)はワープロなどで作った文書ファイルを添付する方が読みやすく親切。また、この場合、メール本文には送付案内的な短い文を記す。本文に何もなく添付ファイルだけを送るのは、机に書類を放り投げて提出するのと同じ。
6.文末:本文の最後には、「よろしくお願いいたします」という内容を適当な言葉で表現する文を加えておく。
7.返事は24時間以内
 返事が必要なメールを受け取った場合、原則として翌日までには返事を出すこと。ただちに回答することが無理な場合などは、「了解しました。○○までにお返事いたします」などと書いて返信のメールを送る。
8.返事を出すとき、相手のメールの原文を残しておくと、出した手紙をそのまま返されたような不快感をもつ人も少なくない。必要な部分以外削除するのがよい。ただし、やりとりの記録を残すべき案件もあり、元のメールの原文を残しておいた方がお互い理解しやすい場合もある。要するに、このメールを受け取った相手はどんな印象を持つか、それを考えてメールを書くことが大切だ。
9.苦情や抗議のメールが届いたときは
 人の気持ちは文章にすると大げさになりやすい。とくにメールは無愛想な印象を与えることが多い。感情的なメールが来たら、メールですぐ応答するよりは、電話や、あるいは直接会って対話の努力をした方がよい。「電話をしてお話ししたいがよいか」とか、「会ってお話ししたい」とか、とりあえずメールで返信するだけで丸く収まることも少なくない。
10.携帯電話メールでの就職活動はNO!
 携帯電話でのメールを企業側は安易だと受け止める。実際、携帯では文書チェックも不十分になりがちで、誤字脱字を含んだメールを送りかねない。できるだけパソコンでメールを送る習慣をつけておこう。


 基本は相手の気持ちを思いやること。メールに限ったことではありません。


*日本経済新聞2003年3月土曜版連載の「マナー入門」を参考にしました。