- 研究内容
米国経済から「冷戦経済」の解体策を探求
アメリカの地域経済を研究主題としてきた藤岡先生はこれまで南部地域の経済開発と公民権運動の研究に取り組んできました。「南部はアメリカの中の後進地域。第二次世界大戦後、軍需産業が集中し、サンベルトの名ができたが、格差が大きく、光と影の部分は対照的だ。」と指摘します。学位論文となった「アメリカ南部の変貌」(青木書店)を書いた後も、アメリカでの調査を重ね、その成果を新しい著作「サンベルト米国南部―分極化の構図」(青木書店)にまとめました。
最近は、長期の現地調査に基づいて戦後の長期軍拡とくに核兵器産業の発展が世界経済、とくに米国に与えた影響を研究しています。核兵器産業は今や米国のハイテク産業の主流から封じ込められた「お荷物」となっており、核兵器部門を切除できる条件は成熟しつつあるというのが結論です。その成果を「核兵器とアメリカ経済」といった本にまとめ、持続可能な平和経済に転換する方策を探るのが当面の目標です。国際平和センター
平和・人権研究セクター長として平和学の発展に尽力しています。また経済学教育学会の幹事として、教育実践運動の展開にも力を入れています。1970年京大経済学部を卒業、大学院に学び、'79年本学へ。登山とジョギング、クラシック音楽が趣味。経博。
|