RITSUMEIKAN UNIVERSITY
文学研究科 各専修の紹介


 哲学専修 
 哲学は、現代に至るまであらゆる西洋の学問の根本をなしてきた学問です。哲学は、古代ギリシア以来2600年のその歴史を通じ、生や死の意味といった根源的な問いに答えようとしてきました。また、哲学は、対象領域を限定して細分化した個別諸学と異なり、人間存在全体、世界の全体のありかた・あるべき姿を問う学問、また個別諸学を横断してそれら諸学を学たらしめる知のあり方そのものを問う学問です。既成の価値観が揺らぐ現代において、このような哲学を探究する意味はさらに大きくなっています。過去の哲学者が生涯をかけて追究してきた学問の成果をたどることは、表層的な知識の修得だけにとどまらず、人生の指針を得ることにもつながっていくはずです。

立命館大学大学院文学研究科哲学専修では、古代ギリシア哲学から現代思想にいたるまで、幅広く西欧哲学を中心とした研究を進めてきました。専任担当教員の最近の研究テーマは、ソクラテス以前の初期ギリシア哲学、ヘーゲル以降の社会哲学・フランクフルト学派(批判理論)・京都学派の哲学、フッサールを中心とする現象学・現代哲学、メルロ=ポンティを中心とするフランス現代思想・身体論、カント倫理学とその現代的展開および生命倫理といったところです。また、それぞれの研究テーマを横断した(さらに専修をも横断した)共同研究グループ「暴力論研究会」を組織し、文部科学省の科学研究費の助成を受けて、研究をおこなっています。

大学院生は、授業を受けたり研究会に参加することに加えて、それぞれ自らの研究テーマを立て、日常は最もテーマが近接する教員の指導を中心に受けつつ、研究成果をまとめたものを発表し全教員による指導を受けます。研究者養成コースでは、2つ以上の外国語原著のテキスト講読にもとづく研究論文の作成が求められます。高度技術展開コースおよび高度教養人養成コースでは、外国語原著のテキスト講読は1ヶ国語で可とし、それぞれの哲学研究を教育職や看護職などへ、あるいは各自の人生の歩みそのものへと活かすことを目指します。

  哲学専修教員紹介
日下部 吉信 初期ギリシア哲学研究 2500年の西洋形而上学の歴史を存在と主観性の巨人闘争の歴史として解釈する。
北尾 宏之 道徳規範・社会規範の正当化をめぐる問題
谷 徹 現象学と現代哲学:自己・他者・自然の関係
服部 健二 近現代哲学(ヘーゲル左派、ドイツ観念論、フランクフルト学派、京都学派とその「左派」)
加國 尚志 フランス哲学、メルロ=ポンティの存在論

 教育人間学専修
  教育人間学専攻は、学校や家庭の内外を問わず、今日私たちの社会の至る所でますますその複雑さと切実さの度合いを亢進させている教育をめぐる問題事象、病 理現象について、理論的にも実践的にも根本から捉え直していくことを、その教学の基本姿勢としています。この姿勢の前提には、これらの問題や病理の解明や 解決を目指すには、対症療法論的あるいは技術論的視点からのアプローチではもはや決定的に不充分であるとの認識があります。教育学をはじめとする教育にか かわる既存の諸学は、その専門分化が近年著しく、自己の専門領域の壁を厚く高くすることで閉鎖性を強めてきました。これらの諸学は専門の枠内に頑なに閉じ こもるなかで、教育をめぐる問題や病理についてのアクチュアルな実践感覚と統合的な理論形成への関心を、知らず知らずのうちに放棄してきたのです。
 
教育人間学専攻は、こうした諸学の閉鎖性を互いに突き破り、「教育における人間への問い」と「人間における教育への問い」を、「こころ」の問題を媒介とし て、循環させつつ考究していこうとしています。そして、この考究の深化を通して、現代における人間と教育とのかかわりについての根底的かつ包括的な理論的 展望を切り開き、それに基づく斬新で実効性の豊かな実践的知見と技法を明らかにすることをその教学理念としています。すなわち、教育人間学専攻における教 学の基本的性格は、「現代の教育をめぐるさまざまな問題についての人間学的総合研究」であり、より端的に述べれば、「新しい教育的人間観の創出を目指す研 究」です。人間と教育とのかかわりに関する基礎理論研究としての「人間形成」、学校内外における教育の現代的課題に向けての臨床的・実践的アプローチを追 究する「臨床教育」、心の仕組みや変容に焦点づけた健やかな生活のあり方を解明する「心理健康」、これらの3領域は、学部レヴェルにおける教育人間学専攻 の教学理念の具体化です。
 
博士前期課程においては、この教学理念を、理論的にも実践的にもより高度かつ多様に展開し、「教育についての人間学的総合研究」としての性格をさらに鮮明 にすることが求められています。また、教育をめぐる今日の問題や病理が、ややもすればセンセーショナルにないしは過度に人々の不安を煽るような論調で語ら れがちである現状に鑑みれば、大学院哲学専攻教育人間学専修の教学において最も重要なのは、教育をめぐる流行事象の表層的な激しさや華々しさに惑わされ、 短期間で「教育効果」を測れると謳う乱暴な知見や安逸な技術を求めることではなく、「人間と教育」への問いを、腰を据えて徹底的に問い抜く研究力量の形成 です。
  専修教員紹介
山本 昌輝 臨床心理学・精神分析学の理論及び実践研究
鳶野 克己 物語論的人間学、笑いの人間関係論・人間形成論
春日井 敏之 臨床教育学・思春期の人格発達と支援関係、学校教育相談と開発的カウンセリング
福原 浩之
新しい心身相関的治療法・教育法の開発と実証

 心理学専修

心理学は「心と行動の科学」として確立されてきた学問です。これまで人間の心と行動の実証的理解を目指した教育と研究を展開してきましたが,近年における学問上の動向や社会からの期待にこたえるため,2001年度より,教育・研究の組織を大幅に拡充し,再スタートしました。さらに,2006年度より,「研究者養成コース」,「高度技能展開コース」,「高度教養人養成コース」の3コース制を採用するに至りました。心理学専修の特徴は,これまで培ってきた基礎心理学領域での実績に加えて,心理学の応用的な諸領域への寄与を視野に入れ,有能な人材を育成できるように体制を強化している点です。(文学研究科心理学専修は日本臨床心理士資格認定協会による指定大学院ではありません。)

博士課程前期課程では,「基礎理論」,「研究法」,「特殊問題」などの授業を通して,感覚・知覚,認知機能,学習・行動,記憶・思考,性格,社会,発達,臨床など心理学の様々な分野について幅広く学習できます。「前期課程特別研究」では,複数の教員と学生とが議論を行いながら各自の修士論文の計画を練磨します。

博士課程後期課程では,各自が専門性を高めて研究を進展させ,博士論文を作成することが目標になります。教員と学生が連携して博士論文作成を目指す科目が「後期課程特別研究」です。また,「人間科学総合ゼミナール」では複数の教員と学生が議論を行い,心理学全般への理解を深めます。そのような過程を経て,博士論文の構想を豊かなものに発展させることができます。

 専修教員紹介
尾田 政臣 心理学・認知心理学
顔・表情の認知,概念,ヒューマンインタフェースなどの研究
高木 和子 言語と認知の発達心理学・書きことば・言語的思考 ことばが思考の道具となる発達過程の解析
東山 篤規 知覚心理学(視覚,触覚,自己受容覚による空間知覚)
藤 健一 実験的行動分析学、動物の学習行動、動物精神物理学
星野 祐司 認知心理学,人間の記憶,判断
細井 啓子 「発達・臨床」の研究分野で、パーソナリティ、家族・学校臨床を中心に、映像・絵画・文学の心理学的分析や医療社会学に関する研究も行っている。
八木 保樹 自己(self)の心理学
吉田 甫 数学や理科の概念に関する知識の発達、脳機能と高齢者および発達障害との関連
北岡 明佳 知覚心理学・錯視 いろいろな錯視の実験心理学的研究をしています。
佐藤 達哉 質的研究法 文化心理学 社会心理学 法と心理学 心理学史
土田 宣明 加齢、認知、発達 行動調節機能の加齢変化について
服部 雅史 人間の推論と思考の認知心理学(実験的・計算論的アプローチ)

 日本文学専修

上代文学から近・現代文学まで、日本の文学作品及び日本語学研究を通して、芸術表現や思想を多様な角度(視点)から分析、考察し、人間がもつ豊かな想像力の解明をめざします。また、日本文化を見つめ直すなかで、伝統的精神や現代的意義など日本人の生き方についても探求し、私たちが抱えているさまざまな課題に対応していくための‘人間のあり方’についても追究していきたいと考えています。

 2006年度より3コース制を導入します。既存科目に加えてそれぞれのコース毎の特徴を生かして新科目(日本文学研究法、日本文学・芸術論、日本語学研究、国語科教育研究)を設置しました。研究対象への問題意識を深めると共に、社会的視野を広げ、実社会での実践力・行動力を有した人材の育成にも努めます。

  専修教員紹介
上田 博 日本近代文学―韻文を中心に―
木村 一信

昭和十年代の文学研究、特に戦時下の文学

瀧本 和成 日本近代文学―明治・大正期を中心に―
中川 成美 日本近代文学・文化研究と日本研究
中西 健治 源氏物語を中心とした平安時代物語研究
彦坂 佳宣 日本語学(国語学) 日本語の歴史と方言との関係について
『方言文法全国地図』を歴史的に解釈する仕事が中心。
真下 厚 万葉集を中心とする日本古代文学、口承文芸・民俗研究(奄美・沖縄を中心に)
中本 大 本邦室町時代の禅林文学・室町時代美術史

 中国文学・思想専修

 中国学は長い伝統を有しており、文学や思想分野の研究領域は多岐に亘りますが、わが専修は、当代の碩学、白川静名誉教授が進められた甲骨・金文学研究の資料を始めとして、古典詩文・白話文学・近現代文学および思想関連の文献を豊富に収蔵し、様々な研究を可能にする環境を整えて指導しています。論文発表の場としては、本学中国文学専攻の研究誌「學林」もあって、各自の成果を学界に問うことができます。

【博士課程前期】

 いかなる研究テーマを選ぼうとも、根底には正確な文献読解力が求められます。主に古典作品(詩文、白話の戯曲・小説)を対象としていますが、現代中国の研究書や論文・注解を参考にし、中国語の習得にも努めています。読解力の養成には「中国書講読」の授業を設けています。「中国語学概論」の講義が開設される年度もあります。文献読解のためには当時の社会や文化、歴史などにも理解を深めねばなりません。「中国文学(思想)特殊問題」では広い視野をも養うべく、中国文学や思想の様々な問題を考察する指導を行っています。また古典の文学・思想を研究する基礎知識の習得を高めるための講座に「中国文学(思想)研究史研究法」があります。

近世白話文学をテーマにするにしても、古典の詩文の読解力が求められますし、思想方面の知識も身につけておかねばなりません。これは近代文学研究がテーマであっても同様です。中国学は広範な知識を備え、深く考察を進める必要があるのです。なお中国語の上達を目指す人は「実践中国語」を履修するとよいでしょう。

 修士論文指導の授業には「中国文学特別研究」が設定されています。これは教員と前期課程・後期課程の院生が一堂に会して、論文提出予定者の研究発表についての討論を行い、それを参考にして論文内容を充実させてゆくものです。様々な専門分野で研究する人々から向けられる質問やアドバイスによって、気付かなかった重要問題に考えが及んで展望が開けることが多く、極めて有意義です。

【博士課程後期】

 中国文学あるいは思想の領域において専門性をさらに高め、博士の学位取得を目指す後期課程の院生向けに「中国文学特別研究」があります。これは課程博士論文完成に向け、各自の研究テーマに適した研究法を見出すべく、先人の優れた方法論を学び取ることを目標にしています。この他、前期課程と共通の授業も選択し、文献読解力に磨きをかけ、また識見を深めることも行われています

  専修教員紹介
島 一 唐代思想の研究
清水 凱夫 詩品・文選を中心とした六朝文学研究 キーワード 詩品・文選
芳村 弘道 唐代文学研究と中国文献学
上野 隆三 中国文学 明清の白話小説を中心に

 英米文学専修

    少人数指導による英語力の養成

立命館大学文学部文学研究科英米文学専修では、より高度な英語力と文章理解力、また論理的な思考力を備えた卒業生を送り出すべく、少人数指導に徹底した指導をしています。授業は、学生の発表を軸にしたテクスト研究と討議を主にし、修士論文、博士論文作成にあたってはほぼマン・トゥー・マンの指導がなされます。各自の論文作成の指導が万全になされることは、本専修の誇りとするところです。コースによって、英語論文と日本語論文を選ぶ可能性があります。

○学生の研究テーマ

指導担当には、イギリス文学、アメリカ文学、カナダ文学、英語学の専門家をそろえ、ジャンルも小説、詩、演劇、文化・フォークロア、英語学と幅広くカバーし、学生の多様な研究テーマに対応しています。他大学との学術交流によって、交換授業を利用することも可能です。学生の研究テーマ設定は、本人の興味と努力に応じてかなり自由であるといえます。

○研究成果の発表

本専修では、大学院生と教員が運営する「立命館英米文学会」があります。毎年六月に学会を開き、講演と研究発表によって互いの知識を深め、刺激を与え合います。大学院生は学会紀要に論文を投稿でき、業績作りに役立てることができます。研究成果を学会で報告したり、学術雑誌に投稿したりする機会が身近にあることは、ひじょうに重要です。

○英米文学専修の考え方――勉強したい人のガイドとして

<よく読むこと> <ひろく読むこと> <正しく、自由に読むこと> <読んで思考したことを、明確に記述すること> そうした機会を与え、能力を養うのが英米専修です。一人ひとりが、「何を勉強し、明らかにしたいことは何か」を自覚して、自ら学問の道を歩んでほしいと思っています。英米文学専修は、勉強したい人をよりよい方向へ案内し、援助する場です。

○大学院生活

少人数の教育方針の下で、院生は忙しく充実した日々を送っています。各種の奨学金やティーチング・アシスタントの機会によって、経済的援助と学問を教える経験を得ています。それらの好機に恵まれやすいのも、少人数であればこその特色です。

○多彩な進路

* 卒業後の進路は、留学、研究者などはもちろんのこと、教職や企業への就職など、多様です。在学中には、立命館の複数の海外協定校との交換留学もあり、可能性は大きく開かれています。少人数による緻密でアットホームな指導と、院生の可能性を最大限に生かす制度のバックアップ、この二つが大きな特色です。 培われた英語力と、多文化的な思考、綿密な表現能力は、様々な職業で重要視されるでしょう。

* 中学校、高等学校の教職につく人も少なくありません。生徒の心に響く授業ができる先生になるため、確かな英語力と文化的背景の知識、文学・語学の素養を大学院で身につけてください。

* 後期課程に進学する研究者希望の学生は、助手やティーチング・アシスタント、授業補助の経験をつみながら研究と学会活動を充実させていきます。後期課程修了者は、立命館大学を含めた各大学で活躍しています。
 

  専修教員紹介
Wells 恵子 アメリカ文学・文化(詩、フォークソング、伝承、地域文化研究)
川口 能久 英文学(オースティン、フォースターなど)
佐野 まさき 理論言語学、生成文法、統語論、日英比較言語学
中川 優子 20世紀の米文学、主として現代アメリカ小説
丸山 美知代 アメリカ小説研究(Vladimir Navokov,Saul Bellowなど)、小説理論、ゴシック小説
Robert Maclean English poetly, especiallycontemporary

 日本史学専修
  専修教員紹介
桂島 宣弘 徳川時代の思想史・民衆史を中心に研究中。
主な著書『増訂版 幕末民衆思想の研究』 『思想史の十九世紀』
川嶋 將生 日本文化史・室町時代・寛永文化・洛中洛外図・被差別民
杉橋 隆夫 中世前期の国家・公武社会における政治と法制
本郷 真紹 日本古代の律令国家・王権と宗教
和田 晴吾 弥生・古墳時代史
木立 雅朗 木製櫛の歴史的変遷瓦生産組織の歴史的変遷、人形の成立、土器製作・焼成技術の変遷と系譜、考古学による地域史構築、近世京焼の考古学的検討
小関 素明 近代日本における公権力
高 正龍 韓国考古学、特に三国時代〜朝鮮時代
矢野 健一 縄文文化の研究、特に土器編年、集落
山崎 有恒 明治初年の行政機構及び官僚の研究

 東洋史学専修

【前期課程】が変わった。

前期課程は、後期課程のための準備期間ではありません。すでにこの2〜3年、そうした傾向がつよくなっていたのですが、入学段階から後期課程進学を予定していない諸君の入学が増えてきました。動機は卒論を書き終えてみて少し歴史研究の面白さがわかりかけたところで、もっと勉強してみたいというのとか、就職に向けてのキャリアアップのようです。例えば、東洋史の場合、教員採用試験をめざしている諸君が多いのですが、2年間で取得できる専修免許(高等学校教諭専修免許状)もその一つでしょう。共通点はみんな明確に2年修了で就職する意思をもって入学している点です。研究が思うように進まず後期課程への進学が難しそうだということで、しかたなく就職するわけではないのです。

「高度技能展開コース」「高度教養人養成コース」のめざすもの。

このような動向をうけて制度化したものが、今次新設された「高度技能展開コース」と「高度教養人養成コース」との2コースです。試験科目も少し軽減されていますし、合格点も「研究者養成コース」より幾分低めに設定されて入学しやすくなっています。

新設2コースに入学すると、情報処理や語学、教育学などの文学研究科共通のスキル系科目を履修し修了単位として積算することができます。また東洋史専修の固有設置科目のほか歴史学3専修共通科目や他専修の科目を積極的に履修できるようになりました。このように人文科学の知識やスキルも身につけ、幅広く社会に貢献できる人材の養成をめざしています。

最近の院生の就職先は、メーカーなど一般企業のほか、出版社、公務員、中高教員、大学職員、国立大学図書館司書などです。

「社会人入試」もあります

現役の学生だけでなく、専修免許状の取得をめざす現職の中高の先生など、少し勉強から遠ざかっていた社会人のための試験で、一般入試にくらべていくぶん科目数が軽減がされましたから、これまでより大学院へのハードルが低くなっています。

【後期課程と研究活動】

前期課程、後期課程、3コースを問わず、大学院生の活動の中心は研究です。研究の基本は院生一人ひとりが自らの興味と問題意識にしたがっておこなうものですが、論文作成の途中では、専攻教員が全員で指導にあたり、また院生が相互に批判しあい、より完成度の高いものをめざします。そうした研鑽の場が「大学院特別研究」という科目です。そのほか分野別の研究会、読書会も機能していますし、院生や卒業生、教員で組織された「立命館東洋史学会」という学会も活動しています。その研究誌『立命館東洋史学』も院生が主体的に編集発行をおこなって、今年28号をむかえました。学界でも高い評価をえています。

  専修教員紹介
本田 治 中国社会経済史、宋代史、中国水利史
松本 英紀 中国近現代史、近代日中関係史、宋教仁

 西洋史学専修


西洋史学では、現代社会が歴史的にいかにして形成されたかを幅広い視野から追究し、また、「過去」の社会・文化と「現在」の社会・文化を対比することによって、人間の多様なあり方や探ります。

  専修教員紹介
大戸 千之 ギリシア史・ヘレニズム時代史
小田内 隆 中世ヨーロッパ・キリスト史
高橋 秀寿 時間と空間のドイツ現代史とその歴史的位相
長田 豊臣 アメリカ近・現代史、特に19世紀の政治・経済・社会史
アメリカにおける国家形成のプロセスの分析。
米山 裕 日系移民史・アメリカ西部の環境史

 地理学専修

立命館大学大学院地理学専攻を選ぶ10の理由

立命館大学大学院文学研究科地理学専攻では、人間を環境の主体と位置づけつつ多様な視点・研究方法を駆使した最先端の研究・高度専門教育を展開しています。地理学における高度な専門家・研究者を目指す上で、当教室は最適な環境を提供します。

(1) 多様さと交流: 当教室は2005年現在17名の専任スタッフを擁し、日本全国の地理学教室の中でも有数の規模を誇ります。そのため、多様な専門性・国内外での現場経験を有するスタッフから、教育を受けることができます。他方で、大きすぎない規模を活かして、全員が参加する大学院ゼミや研究会の開催など、スタッフ間およびスタッフと大学院生との交流も活発です。複数のスタッフが連携したプロジェクト研究も盛んで、多様な視点を組み合わせた創造的な研究の展開に優れています。

(2) 21世紀COEプロジェクト: 当教室は、文部科学省が推進する21世紀COE(Center of Excellence)プログラムに採択された2つの大規模プロジェクト「文化遺産を核とした歴史都市の防災研究拠点」、「京都アート・エンタテインメント創成研究」で重要な役割を担っており、日本文学・歴史学など文学研究科の他専攻や、理工学研究科など他研究科の研究者と連携しながら学際的な最先端の研究に挑戦しています。

(3) 文理融合研究: 地理学の研究において、人間を中心とした視点を中心としながらも、当教室は自然地理学の優れた専門家も擁しています。とくに災害や考古・歴史地理学的研究において、こうした自然・人文地理学を融合したアプローチはユニークな視点をもたらします。人文地理学研究の中だけでも、フィールドワーク、史資料を活用する技術に加え、数理・統計モデリングや情報処理技術も高度に利用されており、両者を含む技術教育を受けることができます。

(4) ユニークなカリキュラム: 当教室では、アカデミック・ライティングやフィールドワーク、地理情報処理など、研究を遂行する上で必要な技術の習得を重視した科目群が大学院課程にも備えられています。そのため、たとえ地理学以外の専門課程を経て進学される方にも、必要な研究手法を身につけることができます。技術的な教育と討論・グループワークを組み合わせたワークショップ形式の教育プログラムも行われています。

(5) 地理情報科学の展開: ハード・ソフトの両面で、地理情報処理環境は日本でも有数の水準にあり、立命館大学内の全ての教学用パソコンで、各種のGISソフトウェアを常時利用できます。また、地理学教室内にはより高度な処理が可能な施設を有するGIS・測量室と製図室があります。これらを駆使した地理情報科学の研究は、国際的に高い水準にあります。

(6) 情報・資料の資産: 当教室では、膨大なデジタル化された地理情報(地理統計や衛星画像、地図画像)を所有しています。また、地理学教室内にあるマップライブラリーには、明治以降日本国政府が発行したほぼ全ての地形図の他、国内外にわたる豊富な地図のコレクションが所蔵されています。地理学の専門誌・書籍も大学内の図書館に豊富に備えられています。

(7) 高度な国際的連携: 大学院生を含め研究者の海外での研究発表や、海外からの訪問など国際的な交流が盛んです。大学院生が国内外で研究発表を行う場合には、一定の助成を受けることもできます。特筆すべき点として、大学のGIS教育では海外から世界先端の研究者を客員教授として招聘する教学「大学院先端プログラム」が展開されており(他研究科と共通科目)、まさに世界最先端の研究に触れることができます。

(8) 専門を活かした進路: 大学院を経て大学教員をはじめとする研究者とともに、近年ではGISなどの専門技術を活かした民間企業への就職も多くなっています。高校・中学の教員をめざす人の進学も昔から多く、そうした大学院生は在学中に非常勤の経験と研究を並行して進め、最終的に高度な資格を伴う教員免許を取得できます。高校・中学校の教員への就職率は学部卒に比べ、かなり高いと言えます。卒業生である現場の先生方との交流を含め、歴史ある当教室では卒業生との交流も盛んであり、時には大学院生活後の進路を決める上で、有益な助言やサポートを受けることができます。

(9) 産官学の連携: 民間企業や行政機関と連携した研究も積極的に推進し、社会に貢献できる学問の発展をめざしています。商業環境の実態把握と改善をめぐって滋賀県草津市と、また京都の景観や犯罪対策、防災、交通問題に関係して、京都府・京都市の各種機関と共同の研究会や研究プロジェクトを行っています。例えば、文化庁・京都市文化文化観光資源保護財団からの委員委嘱で、「文化的景観(北山杉の林業景観)保存・活用事業」の実態調査(地理・民俗分野)を担当しています。

(10) 古都京都: 古都京都は、数多くの歴史遺産を擁する歴史都市であることから、これに関連する歴史地理学や景観研究、文化財の防災などに関する研究に最適なフィールドです。また、京都は大学・研究機関の集中する大学の街でもあり、大学の中ばかりでなく、大学の外の環境も含め、大学院時代を過ごす上で最適と言えるでしょう。

  専修教員紹介
生田 真人 東アジアにおける大都市開発の国際比較
江口 信清 カリブ海地域の農民社会、観光、そして貧困の文化研究
片平 博文 オーストラリアの地誌研究(半乾燥地域・農業システム・環境変化・農業限界地域・入植・伐採)
京都の歴史地理学研究(平安京・賀茂川・土地割・歴史的景観・復原)
河島 一仁 鍛冶・鋳物師集団の歴史地理学及び村落研究
須原 芙士雄 人文地理学のなかの商業地理学
高橋 学 環境史・開発史・災害史に基づく災害リスクマネージメント
藤巻 正己 都市社会地理学・マレーシア地域研究
矢野 桂司 人文地理学、都市システム、計量地理学、地理情報システム
吉越 昭久 水文環境の変化・古水文環境の復原・災害
河原 典史 近代における漁民の移住と転業に関する地理学的研究
古賀 慎二 大都市地域におけるオフィス立地研究
中谷 友樹 地理情報科学・GIS・計量地理学・空間分析・健康の地理学・空間疫学

 綜合人文学専修
  専修教員紹介
北村 稔 中華民国成立以降の政治と文化の動向、日中関係史
竹山 博英 イタリア現代文学(プリーモ・レーヴィ、シャーシャ、両大戦間の文学)・民俗学(祝祭、葬送儀礼、民衆文化等)
鶴岡 真弓 ケルト美術の造形表象、および近代ケルト文化復興運動の研究
檜枝 陽一郎 ゲルマン語および中世文学
上田 高弘 近現代美術の批評史的研究と批評実践
江川 ひかり トルコ近現代史(オスマン帝国、中東・バルカン地域の土地問題、イスラーム世界、トルコ系遊牧民)
唐澤 靖彦 軍事史(近代日本の沿岸要塞築城)・中国史(明清社会文化史)
冨田 美香 映像文化と京都洛西地域社会の形成
中村 忠男 文化人類学、神話学
(1)インドにおける巡礼と近代化、
(2)近代形成における大衆的宗教画を中心とする複数の視覚メディアの相関

 外国語
  教員紹介
松宮 秀治 ドイツ文学と美術
下川 茂 フランス文学研究・スタンダール