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哲学専修 ![]() |
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哲学は、現代に至るまであらゆる西洋の学問の根本をなしてきた学問です。哲学は、古代ギリシア以来2600年のその歴史を通じ、生や死の意味といった根源的な問いに答えようとしてきました。また、哲学は、対象領域を限定して細分化した個別諸学と異なり、人間存在全体、世界の全体のありかた・あるべき姿を問う学問、また個別諸学を横断してそれら諸学を学たらしめる知のあり方そのものを問う学問です。既成の価値観が揺らぐ現代において、このような哲学を探究する意味はさらに大きくなっています。過去の哲学者が生涯をかけて追究してきた学問の成果をたどることは、表層的な知識の修得だけにとどまらず、人生の指針を得ることにもつながっていくはずです。
立命館大学大学院文学研究科哲学専修では、古代ギリシア哲学から現代思想にいたるまで、幅広く西欧哲学を中心とした研究を進めてきました。専任担当教員の最近の研究テーマは、ソクラテス以前の初期ギリシア哲学、ヘーゲル以降の社会哲学・フランクフルト学派(批判理論)・京都学派の哲学、フッサールを中心とする現象学・現代哲学、メルロ=ポンティを中心とするフランス現代思想・身体論、カント倫理学とその現代的展開および生命倫理といったところです。また、それぞれの研究テーマを横断した(さらに専修をも横断した)共同研究グループ「暴力論研究会」を組織し、文部科学省の科学研究費の助成を受けて、研究をおこなっています。 大学院生は、授業を受けたり研究会に参加することに加えて、それぞれ自らの研究テーマを立て、日常は最もテーマが近接する教員の指導を中心に受けつつ、研究成果をまとめたものを発表し全教員による指導を受けます。研究者養成コースでは、2つ以上の外国語原著のテキスト講読にもとづく研究論文の作成が求められます。高度技術展開コースおよび高度教養人養成コースでは、外国語原著のテキスト講読は1ヶ国語で可とし、それぞれの哲学研究を教育職や看護職などへ、あるいは各自の人生の歩みそのものへと活かすことを目指します。 |