4月14日

「開講オリエンテーション・第一回講義」

 今年度コンテンツ産業論を担当される反畑誠一教授よりご挨拶があり、同じくコンテンツ産業論を担当される筒井淳也助教授のご紹介があった。そして反畑先生の司会の下に開講オリエンテーションが進められた。
 まず、JASRAC文化事業部部長の武田勝正氏よりご挨拶を頂いた。武田氏は「JASRACは作詞家や作曲家から委託され、音楽の著作権を管理している。知的財産権は国の発展の基盤となるので、正しく守られることが大切だ。これから先クリエイターかユーザーになるにしても、知的財産権は避けて通れない。この講座を通して具体的、実際的な方面から学んで欲しい。」と本講座を通して受講者への期待が述べられた。
 次に國廣敏文産業社会学部長より挨拶があった。「JASRACの方々の温かく、強いご支援に感謝する。コンテンツ産業の分野を勉強するにおいて、反畑先生によってコーディネートされたこの講座は中身の濃いものであり、大変貴重な機会である。」とJASRACへの感謝の意を表すとともに、学生への期待を伝えた。
 続いて、株式会社に・よん・なな・みゅーじっく代表取締役の丸山茂雄氏より、「日本のコンテンツ産業概論」についての講義が行われた。(以下はその要約)


 この講座を選んだ皆さんは、“いい勘”をしている。著作権の知識が必要とされていて、著作権を知らないことに起因する問題が多数起きている現代では、知的財産権や著作権の方面に進むと食いはぐれがない。私は、音楽業界・ゲーム業界・アニメ業界・その他関連業界について知っているが、これらの業界を守るためにも知的財産権の知識が必要になる。
 1926年にNHKラジオが登場するまでは、ライブ演奏の時代だった。その後1951年に民間ラジオ、白黒テレビ、カラーテレビ、FM放送、1980年に衛星放送、WOWWOW、NHK、ハイビジョン、1990年に通信カラオケCS放送、2000年に地上波デジタルとプロモーションメディアは変遷していった。音楽・映画のメディアも1930年頃から、レコード会社・映画会社が設立され、1980年にCD・ファミコン、1990年にスーパーファミコン・ケイタイ・プレステ・Windows・DVDへと変遷していった。そして今世の中には、ラジオ・テレビ・カラオケ・CD・MD・プレステ・DVD・パソコン・ケイタイなど本当にたくさんのメディアが混在している。そしてその全てが今も残っている。MDが出てもCDは消えない、MP3が出てもMDは消えないといった風に残っている。その結果、昔のようにシンプルな著作権の状況ではなくなっているのだ。例えばスポーツを放送する時、衛星放送や地上波やブローバンドなど複雑に絡まってくる。そこで、複雑な著作権の絡みの知識を持つ人が必要になってくる。また、コンテンツ産業の道に進まなかったとしても、知識を持っているだけでもよい。ルールを知っていないと、気づかないうちに違反をしてしまうからだ。今の世の中は著作権について知らない人が多くルールが破られやすくなっている。クリエイターが作品(コンテンツ)を作りやすい世界にしたい。その為にもぜひこの講座でコンテンツ産業について学んで欲しい。君達に期待をしている。
私の成功の秘訣は“混んでいるところにはいかない”ということだ。つまりは競争率の低い道に進んできたのだ。今著作権業界は、混んでいない業界にあたるのでぜひこの道に進んで欲しい。
今私が進めている分野はアマチュアのコンテンツだ。アマチュアのコンテンツのサイトを作り、アマチュアのコンテンツが自由にインターネットに公開できる場所を提供する。始めは無料で公開し、その後ユーザーに認められ人気の出てきたコンテンツはクリエイターの意志で有料するか否かを選んでもらうというものだ。mf247.jpというサイトをぜひ覗いて見て欲しい。
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JASRAC寄付講座

コンテンツ産業論 I
直線上に配置
直線上に配置

反畑誠一教授

武田勝正氏

國廣敏文産業社会学部長

丸山茂雄氏