JASRAC寄附講座

コンテンツ産業論

〜クリエイティブな現場からコンテンツのプロデュースを考える〜


4月24日

丸山 茂雄 「メディアの変化とコンテンツ」

「技術が進歩すれば、新しいメディアが生まれてくる。すると新しいエンタテイメントが生まれる」。
 丸山氏が歩んできた時代のメディアの変化。それに伴う新しいエンタテイメント誕生の歴史。そして未来の予測までを第一線で活躍し続けた経験を基に語った。

家庭にあるメディア機器はラジオのみ、それもNHKしかない時代からスタート。やがて民間放送が始まり、白黒テレビが普及した。それに伴い歌謡曲が生まれ、アメリカンポップスのカバーを歌う歌手が出てきた。

そしてカラーテレビが登場。「歌の上手さだけでなく、その人が持つ全体の雰囲気が伝わるようになった。」「アイドルの時代がカラーテレビの普及によって始まった」とカラーテレビがアイドルというエンタテイメントを生み出したとの持論を展開した。

さらに時代はミュージックビデオクリップへ。「ビデオクリップの音楽を浸透させる力をマイケルジャクソンの『スリラー』が世界に認識させた」と語り、丸山氏もビデオクリップを大量に作り、ビデオコンサートを開催した経験などを語った。

続いて登場するのがコンピュータというメディアだ。当時は任天堂のファミコンが大人気だった。その中で丸山氏はプレイステーションの開発に取り組む。現在ゲーム機の主流となったプレイステーションだが、丸山氏は「ゲーム機と音楽の結婚はうまくいっていない」「新しいエンタテイメントの時代には映画とゲームと音楽が完全に融合すると思う」と未だ発展途上であるとの認識を示し、「みなさんががんばって新しいエンタテイメントを創ってください」と語った。

最後に学生に向って「今の時代、長い社会経験がプラスに働くとは限らない。若いうちは何も知らずにフライングをすることもあって、それが成功につながることもある」と述べ、「『若い人たちが自分で会社を作って、自分でやってみるってことをトライしてはいかがですか』ってことを私が実践して見せてあげるから、とりあえず君らも真似して作ってごらんなさい」と勧めた。


「ライブハウスはメディア。ストリートもメディア」

「メディアの特性に合わせた新しいエンタテイメントは日々生まれて来ているんだ」

「これからもテクノロジーはどんどん進歩するわけで、進歩すれば、必ず新しいメディアが生まれてくる。するとまた必ず新しいタイプのエンタテイメントが出てくる」

「音楽の原始的な部分っていうのはいったい何なんだろうと思ったときに、ものすごくアナログな世界に一回戻ってみようかなと思った」

「僕がやっていることは君にもできるんだよ。君もレコード会社を自分で作ることができるんだよ。」


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