是枝裕和監督の「映像論」が今年も始まりました


専門特殊講義SO2007年度後期 金曜日4限)
2007年10月5日



映画『誰も知らない』(2004)や『花よりもなほ』(2005)などで知られる是枝裕和監督が担当する講義「専門特殊講義SO 映像論」が、2007年度も幕を開けました。
 1回目の今日は、是枝監督が「なぜ映像に携わろうと思ったのか」というきっかけを作った一人の人物について。 



「佐々木昭一郎という人は、同時に、佐々木昭一郎というジャンルである」 



当時大学生だった是枝監督は、ある一本のテレビドラマに衝撃を受けます。その作品を作ったのは、元NHKディレクターで映像作・演出家の佐々木昭一郎氏でした。
 是枝監督は、佐々木氏の手がけた『四季・ユートピアノ』(1980)と『川の流れはバイオリンの音』(1981)の2作品を紹介してくれました。主人公の女性と、彼女が出逢っていく「音」の映像詩。佐々木氏の作品は一見ドキュメンタリーのようで、実は綿密に練られた脚本があると、是枝監督は言います。

フィクションなのか、ドキュメンタリーなのか、ドラマなのか、映画なのか。学生たちは、何の説明も筋書きもなく進んでいく物語に対して抱いた想いを各々口にしながら、是枝監督の言葉に真剣に耳を傾けていました。




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