顧客満足論
−第四回 戦略としての顧客満足(1) 顧客満足をどのようにとらえるか−
 
 
 
 
 
 
W 戦略的顧客満足の課題と対応(テキスト第3章)
 
1.はじめに
   顧客満足の構造はどのようになっているのか→理論的な示唆を導く
 
2.機能充足仮説と対応
 
(1)ものやサービスの二つの属性〜テキストp67,表5
   本質機能・サービス:満たして当然の機能やサービス
   表層機能・サービス:「あればあるにこしたことはない」サービス
    現在では、「どちらか一方」の充足だけでは十分な満足に至らない
 
(2)属性によるサービス充実度と満足度の関係の違い〜テキストp68、図4
   本質では、最低許容水準を下回れば満足はゼロ以下(dissatisfaction)になる
        逆に、一定以上の充実度は満足度の向上につながらない
   表層では、充実度がゼロであっても満足度はゼロ以下にならない
    例)銀行
       安全性は本質であり、あきらかに不安な場合銀行に対する満足度はマイナスになる
       しかし、ガードマンが10人でも100人でもほとんど安全性に対する満足度はかわら
       ないだろう。
       片や、窓口の親切さは親切であればあるほど満足度は向上する(はず)
 
3.機能代償仮説と対応
 
   本質:一つの問題ですべてをつぶしてしまうので、代償作用がない
   表層:一つの良さでほかの問題をカバーできるので、代償作用がある
       例)ヤブだが愛想のいい医者
         愛想は悪いが腕のいい医者で、受付の人は親切
   もちろん、本質の部分でも改善が必要なところはやっていかないといけない
       例)腕のいい医者でも、最新の医学知識を吸収しなければだんだんヤブになる