2002年11月28日
マーケティング論
第9回 製品戦略の続き
Z 製品戦略 (テキスト第6章)つづき
3.製品の分類
(1)有形の「モノ」とサービス →表1
モノとサービスの根本的な違いは「形があるかないか」
それ以外の違いは、上記の違いから派生する
(2)製品の耐久性からみた分類
耐久財
非耐久財
(3)消費財と生産財
@消費財と生産財の違い →表2
A消費財の分類 →表3
B生産財の分類
材料や部品/資本財/補助財・サービス財
[ 製品戦略(続)つづき
2.プロダクト・ライフサイクル(テキストp.115)
(1)導入期
開発された新製品の発売開始時期
課題:消費者の認知
活動:広告、チャネルの確保
利益:高コスト→低利益あるいは損失の継続
(2)成長期
製品が市場に受容され、売上が急増する時期
課題:競合企業の参入への対応
活動:ブランド確立など
利益:規模の経済性→コスト低下→利益
(3)成熟期
市場が成熟し、売上の増加率が低下する時期。競争優位の確保にとって重要な時期
課題:価格競争への対応→寡占の達成
利益:減少傾向
(4)衰退期
市場が縮小し、売上も利益も低下する時期
課題:撤退か、現状維持か、縮小対応かの判断
(5)実際の製品ライフサイクル
@衰退しない製品
Aブランド単位でみると波がある製品
B巻き返しに成功した製品
(6)計画的陳腐化
生産者のなんらかの操作によって製品の寿命を計画的に短縮し、買い換えを促進させる政策
@スタイルの陳腐化 例)自動車のモデルチェンジ
A機能的陳腐化 例)携帯の多機能化
B素材物理的陳腐化 例)蛍光灯
(7)PL法と製品開発 (テキストp118)
3.サービスにおける製品開発 (テキストにはありません)
(0)サービスにおける「製品」とは
(1)サービス・コンセプトの設計
コンセプトを明確にしないと、製品開発の基本原則がはっきりしない。
(2)サービス品質の決定
コンセプトと品質の関係
(3)サービス・パッケージの設計
サービスの一つの特徴〜「パッケージで提供される」ことから
(4)製品ラインとブランド
注:今後の予定(途中1回ずれますが、最終的には調整します)
10.価格戦略
価格設定方法/管理価格
11.流通システムとチャネル戦略
チャネル・システム/日本的流通システム
12.コミュニケーション戦略と販売促進
コミュニケーション・ミックス/プロモーション/広告戦略
13.小売とサービス業のマーケティング
買物行動と店舗タイプ/経済的規制と社会的規制
14.マーケティングと消費者問題
消費者被害と消費者問題/消費者運動
<質問への回答>
○ブランドというイメージをどのように消費者に定着させるのか。
直接的には宣伝ということになりますが、それだけではありません。コミュニケーションのところでも触れることになると思いますので、また考えてみてください。
○高級ブランドを満足感をえるためだけに購入する人が多いと考えられるが、ブランドのイメージとして、どのような工夫がなされているのか。ブランドのイメージを守ることが、ブランドの価値になるのでしょうか。また、ブランドとデザインの関係についてはどのように考えられるのでしょうか。
高級ブランドは満足を購入しているというのは卓見です。だからこそ、多くの高級ブランドはブランドイメージの管理に力を注いでおり、これに失敗したブランドは問題をうんでいます。最近ではハナエモリについてそういう指摘がありました。
ブランドとデザインの関係は、ここで解説するには少し詳しすぎる内容になります。デザイン系の科目を通じて考えてください。
○企業がブランドを確立していくうえで、アイデアはどのように生まれているのか。また、このプランが成功する裏付けは、消費者の需要が予測できているはずである。そこで企業はどのように消費者の需要を分析しているのか。
需要予測自体には確立された手法がありますが、それがあたるとは限らないところが難しさです。数値的な需要予測だけでなく、「トレンドを読む」力なども、特にアイデアの段階では重要でしょう。
○製品のライフサイクルはどのようにして予測されているのだろうか。また、製品の成長は流行によって左右されるならば、製品のライフサイクルは不確定なものではないだろうか。
ライフサイクルは不安定なモノであることは今日もお話ししたとおりです。
○テキストがマルクス経済学の視点から書かれているので偏っているのではないか。
これは重要な点なので、解説します。