サービスマネジメント論 質問への回答
6月4日
インターナルマーケティング
・ インターナルマーケティングの具体的な例を教えてください。
スカンジナビア航空の例が『真実の瞬間』に出ていますので、参照してください。
・ スターバックスコーヒーは従業員の育成がしっかりしているといつか本で読んだのですが、これはインターナルマーケティングをしているのでしょうか?
そういえると思います。
・ インターナルマーケティングとトヨタなどで行われている人材育成は同じことなのですか?
考え方の基本は似ているかもしれません。
ホスピタリティ
・ ホスピタリティ産業とサービス産業の違いは?
サービス産業のなかの一つの分野にホスピタリティ産業があります。ただし、今回の講義で説明した「ホスピタリティ」は、サービス産業全体に関わることです。
・ ホスピタリティでは、さまざまな基準がいろいろありましたが、1番重視したいことといったら何でしょうか?
それは業種によって異なります。
・ 提供する側は3つの基本を押さえた上で、提供可能なサービスを消費者に提示して選択してもらうことがホスピタリティですか?
そういえるでしょう。
顧客満足
・ 満足度を求める場合、結果の評価から事前の期待を引くことで求められるが、その具体的な数字はどうやって出しているのでしょうか?
これは厳密な数字で出せる話ではなく、考え方として示したものです。
・ 事前の評価を高く設定されすぎた場合、結果の評価が悪ければ顧客満足は低くなりますか?その場合、事前の評価を低く設定して結果の評価を高くしてもらうようにすれば満足度はあがります。でも、事前の評価を低くする=そのサービスを受けようとする顧客が減少するということにはならないですか?
その通りです。事前の評価をコントロールすることはなかなか難しいものがあります。来年度の「顧客満足論」でこのへんのことは話します。
・ 顧客満足=顧客価値と考えて良いのでしょうか?この満足の中にサービス消費のコストも含めて、満足というのですか?
そうではありません。
リピーター
・ 顧客満足を得てリピーターを増やすことができれば商売は必ず成功するのですか?
あえてそうですといっておきましょう。
・ リピーターを重視しない業種、さらにはリピーターより、むしろ新しい顧客を重視しているということはないですか?
ほとんどが一見の客であるたとえば観光地のおみやげ屋さんなどは新規顧客のほうが重要でしょうね。
・ 企業のイメージを変えるというときには、リピーターがいると以前のイメージから抜け出せないように感じますが、イメージを変える時でもリピーターを重視するのですか?
なぜイメージを変える必要があるのか次第です。リピーターの変化についていく、あるいは先取りするという場合もありますから、そうした場合はリピーターを重視することになります。
・ 顧客満足のことなんですが、リピーターとして繰り返すことで事前の期待が徐々に大きくなっていってしまって、そのうち結果の評価を抜いてしまい顧客満足が満たされなくなるということになることはないのでしょうか?
考え方としては起こりえますが、あまり問題にしなくてよいでしょう。そのくらい顧客とのコミュニケーションが深まれば、もっと別な課題がみえてきます。
・リピーター率というのは高ければ高いほどいいのですか?
一般的にいってそうです。
・ 会員制の店の場合は、その会員はリピーターと見なしてよいのか?
会員が実際にリピートしているかどうかが問題です。
・ 多くのサービス企業はリピーターを得るために様々な戦略を考えていると思うが、コンビニなどの他の店とそう区別がない業種ではでのように顧客ロイヤルティの向上をはかっているのか?
コンビニでも他社ではなく自社、というようなロイヤリティ形成をはかっています。たとえば、サークルKとローソンが並んでいた場合、どっちにでもある商品を買う場合でもどちらにいくかは人によって異なるはずですし、固定している場合が多いはずです。
スイッチングコスト
・ スイッチングコストは企業側がコントロールできる部分とそうでない部分があると思いますが例えば会員制というシステム(会費を払うとサービスを受けられるもしくは一般の人より安くサービスが受けられる)は、企業がスイッチングコストを高くするためですか?
そういえるでしょう。
従業員
・ ファーストフードのアルバイトや清掃員といったマニュアルに沿ったルーティンワークをこなすような従業員をエンパワーメントすることは出来ますか?またそもそもエンパワーメントする必要はあるのでしょうか?
絶対に必要です。また、可能でもあります。
・ アルバイトが多い店ではやる気を引き出すのは難しいのではないでしょうか?
そんなことはまったくありません。東京ディズニーランドのキャストのほとんどはアルバイトです。
・ 内部品質を高める時に、低賃金・不安定雇用労働者のうまくやる気を引き出す方法というのはあるのでしょうか?
あります。結局は正当な評価(賃金と雇用の安定を含む)と教育になるでしょうが。
・ アルバイトなど、全員の満足度を高めようとする企業は実際にあるのでしょうか?そこにお金をかける意味はあるのでしょうか?
マクドナルドが、どれだけアルバイトの戦力化に力をいれているか、実際にアルバイトをしたことがある人に聞いてみてください。
その他の質問
・ 最期の方にどのようなもてなしが必要かということで、安全・公平と言いましたがそれが1つでも抜けたら商売は絶対成功しないのです
何事にも絶対はありませんが、多くの場合そうだからこそ強調しています。
・ マズローの欲求階層説は、どこで又はどのような書籍で知ることができますか?
経営管理論のテキストになるような文献を参照してください。