2001/07/16
 
 
 
 
 
 
サービス・マネジメント論
−第14回 まとめ−
 
 
 
 
 
1.「サービス・マネジメント論」のまとめ
(1)よいサービスとは何か−もう一度、SASにたちかえって
@顧客(利用者)=セグメントに対応したサービス・コンセプト
   セグメント:「ひんぱんに旅行するビジネス旅行者にとって世界最高の航空会社」
   コンセプト:「ユーロクラス」の導入
         ビジネス客の利用に応じた運行時間(時間厳守を含む)
          →このために、機体の変更、発着場所の変更などやりきる
   結局、セグメントをどのように理解するか、がコンセプトを決める。
    *同じ航空会社でも、セグメントが異なれば全く異なったサービスとなる
      例)サウスウェスト、スカイマークetc
Aコア・サービスとサブ・サービス
   コンセプトに応じたコア・サービスを明確にし、そこをまず充実させる
       SASの場合:定時性、安全性、利便性
   サブ・サービスで不要なものは思い切って切っていく
   顧客によるサービスの評価に関わるようなところは重視して投資もする
       例)ビジネス利用者に対してチェックイン手続きを大幅に簡略化
B顧客(利用者)の捉え方
  a)顧客(利用者)もサービス生産に参加している
  b)顧客(利用者)の主観的な評価によってサービスの品質ははかられる
(2)よいサービスを支える「システム」の重要性
@明確なコンセプトが従業員の意識を変える
  目標が明確・・・達成感がある
A従業員への権限移譲の重要性
  現場の判断が尊重される組織風土
    *この二つの要素が、「雪の日のコーヒー」の伝説を生んだ
Bそうでなければ、従業員を演技者として教育する
  これはディズニーランドやサウスウェスト航空の例
 
(3)あらゆる分野で「サービス・マネジメント・システム」の発想を
 
 
2.さらにサービス・マネジメントを学ぶために
(1)より深くサービス・マネジメント自体について学ぶために
 
(2)いろいろなサービス業の経営について考えたい人に
 
(3)具体的なサービス企業について知りたい人に
 文献:フライバーグ/小幡照雄訳『破天荒ーサウスウェスト航空驚愕の経営』日経BP
    ベスーン、ヒューラー/仁平和夫訳『大逆転−コンチネンタル航空奇跡の復活』日経BP
    シュルツ、ヤング/小幡・大川訳『スターバックス成功物語』日経BP
    粟田・高成『ディズニーランドの経済学』朝日新聞社
    マリオット、ブラウン/住友訳『マリオット・ウェイ サービス12の真実』日本能率協会マ
    ネジメントセンター(マリオット・ホテル・チェーンの話)
 
(4)ちょっと独自の視点で考えたい人
 文献:コトラー、ハイダー、レイン/井関正明監訳『地域のマーケティング』東洋経済
    田村馨『都市のマーケティング』有斐閣
    岩田・上野谷・藤村『ウェルビーイング・タウン社会福祉入門』有斐閣
 
(5)「すばらしいサービス」に感動してうるうるしたい人
 文献:山崎利夫編『体験・よいサービス悪いサービス 大学生が見た現場レポート』サイエンティ
    スト社
    アンダーソン・ゼンケ/和田利春訳『こんなサービスが欲しかった!』ダイヤモンド