07.08


2014

朝鮮学校の訪問(日本ステイ9週目)

広東外大パイロット学生 江佳业(ジャン・ジャイェ)

朝鮮学校の訪問(日本ステイ9週目)

広東外大パイロット学生 江佳业(ジャン・ジャイェ)

 6月30日、十数名のCAPメンバーが銀閣寺の隣にある京都朝鮮中高級学校を訪れ、現場で朝鮮学校の授業を見学しました。見学後の先生との質疑応答の時間では、とても興味深いお話を聞かせていただきました。


 ここで少し、朝鮮学校の歴史について紹介しようと思います。この朝鮮学校は1945年、当時の在日一世によって創立されました。戦後、祖国の分断、日本政府の支援の欠如などの困難に直面しながらも、民族の魂を守るために、当時の在日の方たちが血のにじむようなで創立させました。その後も、朝鮮学校に対する世の中の態度はとても厳しいものが続きました。しかし、朝鮮学校はある歴史的な使命を背負うことで、在日二世・三世の方と世代を変えながら60年以上維持されてきました。
 その使命とは、祖国統一、「在日同胞社会」の発展、朝・日の友好親善に貢献しうる有材な人材を育成するということです。
 しかし、現状では、日本の不景気、朝鮮学校が学費免除対象の義務教育を行っていないなど様々な原因により、朝鮮学校の学生数は年々減少しています。この話を聞いて、様々な理由で朝鮮学校に子どもをおくることを断念した在日の親御さんの苦労を知るとともに、それでもなお子どもに民族教育を受けさせるために朝鮮学校へ子どもを送る親御さんに対する敬意を覚えました。


 見学終えた後、何人かの学生さんが教室のべランダから、私たちに手を振って別れを告げてくれました。彼らの謙虚な態度と無邪気な笑顔はとても私を感動させました。彼らのその瞳には、朝鮮学校で伝承されてきた民族の希望と未来がかすかに見えた気がしました。



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