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SSH科学技術人材育成重点枠 タイ共同研究研修
2019.08.23
8月11日〜8月17日、SSH科学技術人材育成重点枠事業でのタイ共同研究研修が実施されました。科学技術人材育成重点枠事業とは、SSHの基礎枠とは別に研究開発課題を掲げ、連携校とともに実施する事業です。本校の重点枠では、「『国際共同課題研究』を利用したグローバルマインドを持つ研究者の育成」をテーマに、海外校との共同課題研究を進め、11月のJapan Super Science Fairでの研究発表を目指しています。このタイ共同研究研修では、Chitralada School、奈良女子大学附属中等教育学校と以下の2テーマで行いました。
【Chitralada School-奈良女子大学附属中等教育学校チーム】
お茶の葉(日本)、グァバの葉(タイ)を使った水溶液中の金属イオンの除去
【Chitralada School-立命館高等学校チーム】
比色定量法によるアブラナ科の植物のイソチオシアネート含有量の比較
タイに到着した初日は、それぞれの共同研究相手のご家庭にホームステイさせていただきました。大変暖かく迎えられ、翌日の研究開始にむけて打ち解けた様子が見られました。2日目からの2泊3日は、タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)で研究合宿を行いました。NSTDAではそれぞれのチームに1名ずつと、全体統括の1名の合計3名の研究者にご協力をいただきました。研究所の施設を使って実験を行ったり、3名の研究者の方からアドバイスをもらったりディスカッションに加わってもらったりと、大変充実した3日間となりました。生徒たちは夜遅くまで研究について議論し、内容を深めていきました。最終日にChitralada Schoolで校長先生や理科の先生方に向けて発表を行い、多くの指摘やアドバイスを受けました。研修前からビデオ会議なども行ってきましたが、実験道具を手にしながら顔を会わせて意思疎通することで、今後の見通しや課題も明確になり、大きな成果を得ることができました。今回の訪問でお互いの信頼関係が深まり、研究への意欲も高まり、11月に行われるJapan Super Science Fairに向けて、今後の研究の展望を築くことができました。
以下は生徒の感想の抜粋です。
「お互いにたくさん質問しあうことで、理解の度合いや認識の違いを知ることができた。また、議論を何度も繰り返すことで、研究内容への理解も深まりました。」
「自分たちが持っている常識という固定概念が通じない、その難しい状況に置いての実習が自分の糧になりました。」
「一番意見を言い合って、正面からぶつかって話し合えたのが、実験チーム4人のみで行ったmeetingで、そこでお互いの認識を確認しあったり、自分たちの意見と相手の意見をまとめたりできた。今まで疑問に感じていてもいえなかったり、話し合えなかったりしていて少しあった距離感が縮まったので、これから日本とタイで研究を進めていく際も、この5日間でわかった相手の性格なども踏まえてスムーズに進められると思います。」