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【SSH】第14回科学教育の国際化を考えるシンポジウム開催 ~ 新しい国際科学交流の始動 ~

2023.02.28

 2023年2月4日(金)立命館高校において「第14回科学教育の国際化を考えるシンポジウム」を開催し、全国から約70名の先生方にご参加頂きました。
 立命館高等学校では、今年度が第5期スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定の最終年度となります。シンポジウムでは、コロナ禍を経験して始動した新しい国際科学交流の可能性をテーマとして、課題研究と科学英語の公開授業、講演、第Ⅴ期SSH先導的改革型の取組の紹介、卒業生の経験談、生徒の課題研究発表、研究協議等により、ご参加いただいた皆様と科学教育の更なる国際化について検討、共有することができました。
 午前中には、「課題研究」と「科学英語」の授業を参加者の方々にご覧いただきました。それぞれの授業に合わせて、取組説明や授業検討会を行いました。
 午後からは立命館大教授、立命館小学校校長の堀江未来先生に講演「国際科学交流の可能性:非認知的能力育成の観点から」としてお話しいただきました。その後、立命館高校SSH研究開発の報告をさせていただきました。その後、本校での国際科学交流や国際共同研究を通して現在活躍している卒業生にお話しいただき、本校高校3年生4名からは経験談や課題研究発表などを聞いていただきました。高校時代にSSHで受けた国際科学教育で現在につながっていること、もっとも力になっていること等を聞くことができました。
 会の最後には、分科会にて参加者の皆様と意見交換をさせていただきました。色々と熱のこもったご提案・ご質問等を頂き、たいへん充実したシンポジウムとすることができました。
 立命館高等学校では、今後とも国際科学教育の充実と普及に向けての取組に尽力して参りたいと思います。皆様のご指導、ご支援をお願いいたします。

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【参加者ご感想(抜粋)】
  • 1期目を経た時点の本校が抱えている悩みに答えてくれました。すでに21年間SSHとして研究されている先行研究事例として、本当に参考にさせていいただいています。
  • 長期スパンの試行錯誤による優れた英語授業実践と、名実ともに学校目標を全校体制で実践しておられる姿に刺激と感銘を受けた。
  •  科学教育を通して、グローバル人材を育成するプログラムがしっかり機能しているなと感じることができました。
  • 長期にわたるSSH認定での到達点の高さは、抜きんでており、学ぶべき点は多い。
  • 国際的にこれから必要とされる人材を育てていこうとする教員の皆さんの熱意、またそのメッセージをしっかりと受け取っている生徒のみなさんの姿に感動しました。
  • 生徒が自ら能動的に取り組む姿が非常に印象的だった。Artificial Reefsの生徒さんと意見交換しましたが、研究の理解度、社会との接続、課題、展望とよく考えていたと思います。(課題研究公開授業)
  • 生徒が自主的に生き生き実験していることに驚きました。生徒と教員の関係性の良さが印象的でした。(課題研究公開授業)
  • 科学英語の授業を参観させていただき、生徒たちの非常に熱心な様子とコミュニケーション力の高さに驚かされました。授業者と生徒、また生徒間でのやりとりが非常に活発でした。(科学英語公開授業)
  • 英語での研究発表をし、質疑応答まできっちりできることを目標にし、そこに向かって授業がプランニングされていることが見て取れました。特に課題研究の用語集や質問の仕方を載せたスライドなど、すぐにでも取り入れたいアイデアをたくさん頂きました。(科学英語公開授業)
  • 講演とSSHの取り組みの紹介の内容は興味深いもので、御校の教育指針とSSH校としての道のりを知り、理解を深めることができた。卒業生の経験談や生徒の発表では、生徒さんそれぞれの成長の過程について知ることができ、素晴らしいい教育がなされていることを実感した。また、教師として日々の教育活動を進めていく動機となる根幹を再確認する機会ともなった。(午後の部)
  • 非認知能力の育成については、新しい見方を教えていただきました。卒業生の発表では、御校のSSHでの経験が人生の転機になったことを伺い知ることができました。在校生の発表では、英語で明るく発表している姿に感動しました。内容も大変素晴らしかったです。(午後の部)
  • 在校生、卒業生が立命館の教育を経てどのように自信をつけていったのか、またその様子を見ることができました。また、異文化感受性発達についてのお話は、まさに今、私たちがどのように事業を評価するか頭を抱えていた点でしたので、非常に参考になりました。(午後の部)
  • 卒業生の方の体験談では、高校時代のことだけではなく、その後の研究者としての毎日の中で貪欲に主体的に活動されており、国際舞台で活躍する人材育成にSSHの取り組みが大きく関わっているなと感じました。(午後の部)
  • つねに世界を意識する姿勢やリーダーがチームのムードを創っていく姿勢はすばらしい。明るさ、元気の良さ、前向きさを生徒や卒業生に感じた。堀江先生の講演は、子供たちの成長を絵解きしてくれた。内外に対立構造が強まる中、自文化中心主義から文化的相対主義への提言は、極めて重要だと思う。(午後の部)