上原 拓郎
上原 拓郎教授
専門分野
生態経済学・システム科学
プロフィール
これまで、学生、実務家、研究者、教育者として政策科学に携わってきました。中央大学総合政策学部に一期生として入学し、政策科学の理論的背景について、特に解釈哲学(Hermeneutics)の観点から学びました。同総合政策修士取得後は、中央官庁の政策問題、特に農林水産省の農業農村整備事業等の経済効果の分析を、中央大学研究開発機構所属の研究員として政策分析に携わってきました。実際に政策分析に携わるなかで、更に分析能力を高める必要性を感じ、アメリカのポートランド州立大学システム科学PhDプログラムに入学し、特に生態系と経済システムを一つのシステムと捉えたアプローチを採って、自然資源の管理問題を研究してきました。また、ポートランド州立大学では、院生時代はティーチング・フェローとして、またPhD取得後は非常勤助教授として経済学を教えていました。
研究・教育
現在は、大学院時代と引き続いて、環境資源問題を生態経済システムのコンテクストにおいて分析しています。環境資源問題は非常に複雑で一人で研究を完結することは非常に困難です。私自身は生態経済モデリング手法の開発に関心がありますが、政策志向の研究成果を生産する為に、自然科学者等、異なる学問領域の研究者との共同研究をすすめているところです。
メッセージ
政策科学部ではいろいろな科目を履修することができます。しかし、何のために学んでいるかということを常に考えないと、いろいろな科目に広く薄く触れるだけで、卒業時に、結局何を学んできたのか、良く分からなくなってしまう危険性があると思います。特に2回生以上の皆さんには是非、各科目がどのような自分の関心がある問題に適用できるのか、考えながら学習していただきたいと思います。自分の関心がある問題がよく分からない場合は、とにかく、各科目のエッセンスを貪欲に吸収する努力をしてください。一度、真剣に学べば、必要になったときに思い出すことはそれほど大変ではありませんし、関心がないものにも真剣に取り組む訓練を積んでおく事は皆さんが卒業された後、非常に重要になってくると思います。