日本的な社内文化も――
個人的にギャップがあるかというと、僕個人としてはもっとお金をもらえると思っていました。相対的には高いのでしょうが、言い方は悪いですが、これだけ働いてこれだけかというのは若干あります。 それから、コンサル会社は、もうちょっと洗練されたプロジェクトの組み方をするのかなと思っていました。でも実際は、プロジェクトが終わって、チーム解散となっても、上司は気に入った部下がいれば、次のプロジェクトに連れて行ったり、後々で呼んだりします。もちろん、社内には正式なルートとして、プロジェクト完了後は、一旦人材プールに入れられ、あなたは次はこのプロジェクトねという仕組みはあります。でも、それより先に個人的に気に入った人を呼ぶ動きがある。だからまさに社内営業のようなものが結構重要で、個人的にそういう日本的なものがないと思って外資に入ったのに・・・面倒くさいなという思いがあります。 最後に、最近入社をする人たちが入社後のギャップとして感じているであろうことについて一言。最近、システムをやりたくなかったのにという人が結構います。さらに、最近会った若い社員には、もっと視野が狭い者がいた。「僕はマーケティングがしたくてこの会社に入った。ちょっと配属が違う」と言う。それなら、マーケティング会社に行って欲しい。やりたいことがあるという気持ちは持ち続けながらも、コンサルティング会社はできることがたくさんあるのだから、もうちょっと視野が広くてもいいかなと、そういう感覚を国際関係学部の学生には持ってほしいなと。逆に言うと変にこういうことをしたいと思い込むのではなくて、入ったらこういうこともできるみたいな許容性があるといいですね。 嬉しいギャップも。早く部下を持つことができた――僕は、割と早いタイミングで部下が持てたというのが嬉しかった。やはり普通の会社だと30とか35にならないと、場合によっちゃ一番下というところが多いようなのですが、僕は2年目の終わりぐらいに1人下がついて、その後すぐにシステム開発ということもあって9人の部下がつきました。これは良い経験になりました。その時は部下とは言っても、役割上、部下というだけで年齢は上の方もいる。35歳など僕よりもずいぶん上の方と一緒に仕事をして、マネージメントを早いタイミングで経験できたのは視野が広がり良かったと思います。嬉しいギャップでしたね。 |