グローバルな展開が不可欠――
4大ファームがコンサルティング業界として銘打っていくためには、何が必要なのか。僕は逆にドメスティックではなく、グローバルに如何に情報をかき集め、一元化し、そこに聞けばどんな問題だって解決できますっていうビジネスのドクター、ビジネスの総合病院になることが必要だと思っています。これからの時代、グローバリゼーション、グローカリゼーションとか言っていますが、うちの会社は、「マルチ・ポーラー・ワールド」ということを言っていて、それは何が違うかというと、グローバリゼーション、グローカリゼーションでは、日本とかアメリカといった先進国と、いわゆる発展途上国の関係が、搾取・被搾取の関係なんです。つまり安い人材を雇う、安い原材料を調達してくるだけ。そこを市場として見ていない。これからの時代は、インドや中国、それからVISTAっていったところが大きな市場になっていく、そこを取っていかないと勝てない。そこを取っていくために、どうしていけばいいか考える時代にきている。それがマルチ・ポーラー・ワールドだと言う訳です。 そういった観点をうちの偉いさんたちは持っていて、確かにそれはそうだと僕も思うんですね。先進国の市場が飽和状態にある中で、如何に市場を広げていくか。今持っている市場はキープしながら、いかにパイを増やしていくかと考えた時には、今市場でないところを食っていかなければいけない。そこをどうすれば食っていけるか考えるという仕組みに持っていかなくてはいけない。そうした時にはそれを全部拾える情報なり、人なりを持つ会社が必要になる。それをどこがやるのといった時に、商社かもしれないし、コンサルかもしれない。だから、今あるコンサルティング、アクセンチュアは、アクセンチュアとしてそこを目指していると思うし、僕も目指すべき方向なのかなと思っています。より広い範囲を、より広く、深くはどこまで行けるか分からないですが、拾っていけるところまで拾っていく。もちろんどこかに特化していくところも必要なのですが、うちの会社はその方向を目指しているし、それは会社としては正しいのではと思っています。 |