浅羽:今、教える立場になって、指導教授のご苦労やありがたさを実感することはありますか。教える仕事も大変忙しいことと思います。研究と教育のバランスはどのように取っていますか。
教壇に立って初めて先生のご苦労が分かった
井出:会学部時代は大講義が多かったのですが、先生方は私語をする学生に大きな声で怒っておられました。私も例にもれず、後ろの席に座り、先生の話を聞くともなしに聞いていました。今、教壇に立って大講義を担当する立場になりますと、当時の先生のご苦労が良く分かります。
研究と教育のバランスを取るのが難しい
中根:まだ研究と教育のバランスを上手にとることができないのが、もっぱらの悩みの種。授業準備に時間がかかるので、春休みや夏休みでないと研究に手をつけられないのが現状です。
佐藤:僕は18時半までは先生として務めを果たし、それ以降は自分の研究をすると割り切っています。日中は、ひっきりなしに学生がやってきます。一緒に弁当を食べるのにもつきあいますよ。けれど18時半にはガチャッと扉を閉め、22時くらいまで自分の研究に集中します。
浅羽:これからキャリアを積み重ねていく中で、教育の比重は一層増すことでしょう。その中でメリハリをつけ、スイッチを変えられるというのは強みですね。
「拾って」もらった恩を返したい
浅羽:中戸さんは参加者の中で唯一、母校である立命館大学に戻り、教鞭を執っています。他のみなさんは、いずれは母校に戻りたいという気持ちをお持ちですか。
中根:今は何より「拾って」いただいた龍谷大学へのご恩がありますので、とにかくその恩を仕事で返したい気持ちで一杯です。
佐藤:僕も同じです。また、ゼミ生を指導する立場になると、就職が決まるかどうか、無事に卒業できるかどうか、面倒をみたいと思うようになります。
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