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立命館大学 国際関係学部 国際関係学部 校友会
 立命館大学国際関係学部 校友会 校友会業種別懇談会 #7「地方公務員懇談会」
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校友会業種別懇談会 #4「研究分野懇談会」
     
   
profile
清水 ○○ さん
清水 雄太 さん
国際関係学部3回生
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原田 ○○ さん
原田 知典 さん
2002年3月卒業、神戸市職員
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鈴木 ○○ さん
鈴木 雄貴 さん
2006年3月卒業、青森県職員
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酒井 ○○ さん
酒井 哲也 さん
1998年3月卒業、三重県職員
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藤田 ○○ さん
藤田 真由子 さん
2013年3月卒業、滋賀県職員
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仕事内容

清水:最初にこれまでのご経歴と、現在どんな仕事に就いておられるのかをお話しください。

商社、メーカーを経て神戸市へ

原田:私は新卒で地方自治体に就職したのではありません。国際関係学部を卒業後、約9年間は民間企業に勤めていました。商社に就職し、医療機器の輸入などに携わった後、医療機器メーカーに転職。千葉や神戸で医療機器を販売していました。公共の役に立つ仕事をしたいと思って選んだ就職先でしたが、民間企業ではなかなか思うようにはできず、ジレンマを感じていた時、赴任先の神戸市で、民間企業経験者募集を知ったんです。当時は30代前半。まだ新しいことにチャレンジできるかなと思い、思い切って受験したところ運よく合格し、2010年4月、神戸市役所に入庁しました。

最初に配属されたのは、教育委員会事務局で、学校教育全般に関わる業務を担っていました。国際関係学部を卒業したことが関係しているかどうかは分からないけれど、任されたのは、「英語教育」に関わる庶務的な仕事でした。神戸市が雇用する約120人の外国人英語指導助手を各市立学校に派遣しお給料を支給したり税金関係の事務をしたり、神戸市と姉妹都市交流をしているアメリカのシアトルやオーストラリアのブリスベンに中学生や高校生を派遣したり、また2011年から小学校で英語が必修となるのに向け、その準備にも関わりました。多少なりとも国際関係学部での経験や英語力を生かせたのが良かったですね。その他、神戸市が実施している「トライやる・ウィーク」という中学生向けの職場体験事業をまとめる仕事や、市会の対応や各種団体からの要望を受け付ける仕事などを2年にわたって担当。昨年、行財政局に異動になり、現在は契約・入札関係の業務などに関わっています。

地元青森県での就職を考え、司法試験の勉強から方向転換

鈴木:私も原田さんと同じく中途採用で青森県庁に就職しました。出身は青森県。将棋の実績を買われて一芸入試で国際関係学部に入学し、在学中は将棋研究会で将棋に打ち込みました。卒業後は法科大学院に進学。司法試験に向けて勉強していましたが、就職するなら地元・青森に戻りたいという気持ちがあり、試験勉強のかたわら県庁の採用試験を受けたことが転機になりました。
入庁したのは、2011年4月、東日本大震災の直後で、職場にも地震の緊迫感があふれていました。初出勤から5日目、震災対応の財政支援を各市町村に行うための準備に追われていた時、震度5の余震に襲われ、停電したのを覚えています。
入庁後、最初は市町村振興課で地方交付税に関わる業務を担当し、2年目は地域コミュニティの支援業務を担当。今年4月からは観光関係の業務を担っています。担当するエリアは、昨年B1グランプリでゴールドグランプリを獲得したせんべい汁で有名なところ。イベントなど外での業務も増えました。

三重県のさまざまな部署で経歴を積み、15年

酒井:私が新卒で三重県庁に就職してから、もう16年目になります。最初の配属は、新産業創造課。観光誘客やベンチャー支援といった業務に携わる部署で、三重県を訪れる観光客数をまとめたり、海外からの誘客を促進するなど、観光関連の業務に2年間携わりました。その後は健康福祉関係の職場を歴任。熊野地域の福祉事務所で3年間、生活保護のケースワーカーとして勤務した後、旧楠町(現四日市市)役場に出向し、2年間は町役場の職員という立場で保健福祉関係の業務を担当しました。
その後県庁に戻って3年間、健康づくり室で健康づくりの総合計画に携わり、続く4年間は健康福祉部人事を担当。昨年4月、秘書課に配属され、現在、全国最年少知事として知られる鈴木英敬知事の秘書として働いています。配属当初は、秘書の仕事のいろはもわからず、「大変な部署に来てしまった」と思いましたが、2年目を迎えた今、少しずつ仕事にも慣れ、楽しむこともできるようになってきました。

清水:秘書がどのような仕事をするのか、興味があります。

酒井:知事は、各部局からのレクチャーを受けたり、外へ出てさまざまな行事やイベントなどに出席したりと、土日も含めて昼夜を問わず働いています。そうした各行事等に随行することに加えて、スケジュールや段取りを調整するのが秘書の主な仕事です。現鈴木知事は、非常に多忙のため、秘書は3人体制で、随行と日程調整、その他内部での事務処理をローテーションで担当しています。

今春国際関係学部を卒業し、滋賀県庁の土木交通部に配属

藤田:私は今年3月に国際関係学部政治コースを卒業したばかり。現在、滋賀県庁の土木交通部で、県庁内の土木に関わる予算や経理を統括する仕事に携わっています。5、6月に決算資料の作成が終わって、今はちょっとほっとしているところです。

清水:お聞きしたところ、皆さん地元の県庁に就職されたようですね。地元の自治体の方が就職に有利ということはあるのでしょうか。

地元だから採用に有利ということはない

酒井:それはないように思います。少なくとも三重県の場合はないですね。地元の自治体を志望する人の割合が多いから、結果的に合格者にも地元出身者が多いというだけだと思います。職員には他県出身者も大勢いますよ。

原田:神戸市の場合、職員の出身地は全国にわたります。「神戸にあこがれて」他県から志望する人も少なくありません。感覚としては神戸市出身者は全体の半分程度という印象です。かくいう私も和歌山県出身です。

清水:皆さんのご経歴をお聞きすると、だれもが部署の異動を経験されていますね。

さまざまな部署を経験しながら専門性をつけていく

酒井:県によってさまざまだと思いますが、三重県の場合は、長くても4、5年で所属を変わっていくのが一般的です。新規採用者はまず本庁に2年ほど勤務した後、分野の異なる地域機関を2ヵ所ほど回って、再び本庁に戻ってくる人が多いですね。さまざまな部署で仕事を経験するうちに自然とそれぞれの専門分野が決まっていくようです。

入庁後、本庁と出先機関を経験するのが一般的

鈴木:青森県では、新卒採用者の多くは、本庁で2年間勤務し、その後各地の出先機関に勤務します。出先機関からキャリアをスタートさせる人もいますが、その場合は、3年程度経験を積んでから本庁に戻ることが多いようです。いずれにしてもだいたい2、3年で異動することが多いですね。

3~5年ごとに部署を異動して実力をつける

原田:神戸市も3~5年での異動が一般的です。私は年齢も社会人経験も重ねているため2年で異動しましたが、新規採用者の場合、最初の3年間はケースワーカーなど各区役所で市民と接する仕事に就くことが多いです。本庁に戻ってからは、部局の中でも予算や事業の企画運営に関わるような忙しい部署に配属されて鍛えられます。そうして実力をつけてからさまざまな部局を歴任し、少しずつ専門性やキャリアの道筋ができていくようです。

 
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