情報理工学部 学生座談会

情報理工学部

学生座談会

教員数約100名、専門について深く学べる7コース50の研究室。
「情報科学分野で研究できないことはない」といっても過言ではないほど、
幅広い教育・研究体制を整えている立命館大学情報理工学部(※)
4回生と学部出身の大学院生のみなさんに、情報理工学部の魅力を語ってもらいました。

※2017年度より、従来の4学科制を1学科7コース制としています

4回生

  • 一からロボットを
    組み立てる授業をきっかけに
    研究にハマりました。

    情報コミュニケーション学科4回生 三木さん

    情報コミュニケーション学科
    4回生

    三木 健汰さん

  • ソフトフェア創作コンテストへの出場など、高い目標に挑戦することが大好きです。

    情報コミュニケーション学科4回生 中塚さん

    情報コミュニケーション学科
    4回生

    中塚 季利人さん

学院生

  • 機械学習を用いた
    視線検出を研究しています。
    将来は起業したい!

    博士課程前期課程1回生 施真琴さん

    博士課程
    前期課程1回生

    施 真琴さん

  • 学部時代に研究に目覚め、
    装着型ロボットアームの
    研究をしています。

    博士課程後期課程1回生 小島景行さん

    博士課程
    後期課程1回生

    小島 景行さん

パソコンに詳しくなくても
大丈夫!?

Q.立命館大学情報理工学部を
志望した理由は?

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

僕の高校時代にはIT系がブームだったこともあり、ITの知識を身につければ将来活躍できるんじゃないかと思ったのが当時の志望理由でした。その後、研究の面白さに目覚めて「もっと知識を身につけてから社会に出たい」と大学院に進学し、今やすっかり研究漬けになっています。

4回生 三木さん

4回生三木さん

僕も、将来どの業界に就職してもITの知識は不可欠と思ったのが理由です。中学時代、携帯電話の主流がスマホへと移っていった時に、先にスマホに変えた同級生が得しているように見えたんですね。「IT技術に疎いと世の流れに取り残されるんじゃないか」という直感に突き動かされて、情報理工学部を受験しました。高校時代にパソコン部だったとか、プログラミングをしていたということは全くないのですが。

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

情報理工学部って名前からすると意外に思われるかもしれないけど、新入生の中にはパソコン初心者もいるんですよ。1回生の授業にTA(ティーチング・アシスタント)(※)として関わると「USBってどこに挿せばいいんですか?」という質問が出ることもあります(笑)

※TA(ティーチング・アシスタント):授業や教学活動をサポートする大学院生

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

情報理工学部は、実は、強い好奇心と向上心がある人なら誰でもウエルカムな学部なんですよね。最初のきっかけは「人工知能って面白そう!」でもなんでもいい。私の夢は世界征服で(笑)、いつか起業したいと考えていたので、ハードからソフトまで自己完結できるITノウハウを身につけようと考えてこの学部に来ました。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

僕は「高校時代パソコン部だった派」なんですけど、将来は人や社会の役に立つようなシステム開発に携わりたいと考えていました。立命館大学に通っている友人から「立命館は先生の研究レベルが非常に高い」と聞いていたので、そういう環境に身を置いて学べることが志望の決め手になりました。

「やってみたい」が
100%叶う環境。

Q.実際に、情報理工学部に
入学していかがでしたか?

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

驚いたのは、ネットワークだけでなく、ロボットやIoT、画像処理や機械学習に代表される人工知能など、いろいろなことを学べる学部だったことです。100人もの先生がいて、7つの専門コースに分かれていて、私たちが所属する「実世界情報コース」の中ではさらに研究室が7つもある。同じ研究室の中でも、私は機械学習で小島先輩はロボットと、研究できることが本当に幅広い。

4回生 三木さん

4回生三木さん

「情報工学部」ではなく「情報理工学部」と「理」が付く学部は珍しいですよね。だから電気回路や電磁気を扱ったりもして、高校時代に学んだ理数系の知識がかなり役立つ学部だと思いました。

博士課程前期課程1回生 施真琴さん

博士課程(前期)さん

1回生では情報科学の基礎全般を広く学ぶことができるので、自分はどういう分野に興味があるのかを見極めた上で、所属コースを選べるのが良いよね。入学段階で専門を先に決めないといけない大学もあるから。

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

しかも僕らが学部生の頃は4学科に分かれていたのが、今は7つのコースに変わって、より時代の流れに合わせたカリキュラムへと強化されている。専門に分かれるといっても、カテゴリの枠を越えて横断的に学ぶこともできるので、情報科学分野でやってみたいと思うことはほぼすべて学部の中で叶えられる。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

3回生の後期に研究室に配属になるんですが、配属前に、卒業研究の前段階として「創成」という授業があり、そこで研究発表をしました。

4回生 三木さん

4回生三木さん

自由な発想で一からロボットを組み立てて、自作プログラムで動かすことができて、「研究って面白い!」と夢中になったなぁ。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

その頃から研究室の先生や先輩からはアドバイスをいただいていたよね。そして、僕ら4回生はこの春から本格的に研究を始めたところです。

博士課程前期課程1回生 施真琴さん

博士課程(前期)さん

もう研究テーマは決まった?

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

動作識別に基づいた効果音再生システムや、カメラを用いた3D画像生成について研究できたらと思っています。

4回生 三木さん

4回生三木さん

僕は、センサネットワークに興味があり、空間にセンサを配置することで空間自体に知能を持たせる知能化空間に興味があります。

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

同じ研究室の中でも、みんな研究する内容はさまざまだよね。情報理工学部は、自分がやってみたいと思ったことが研究できる環境にあるなと実感しています。

魅力的な友人、
面倒見の良い先輩、
個性的で親身な先生。

Q.情報理工学部には
どんな人が多いですか?

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

基本的には真面目。でも研究一辺倒ではなくてバランスが取れた人が多いかな?

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

そう?僕は家と研究室の往復しかしていないけど。

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

小島先輩は「研究が好きすぎる」と学部でも有名です(笑)。

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

施さんは僕と真逆で、外に出たいタイプだよね。「仙台に行ってみたいので学会で発表します!」とか(笑)。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

情報理工学部には趣味が充実している人が多い気がします。写真や絵がセミプロレベルだったり、旅行やスポーツが好きだったり、情報分野以外にもさまざまな価値観を持った人が集まっている。

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

みんな個性豊かでいい感じ。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

僕自身はデジタルでもアナログでも絵を描くのが趣味で。最近は筋トレやランニングも始めたところ。

4回生 三木さん

4回生三木さん

同級生にも好きなスポーツを極めて、プロとして活動している人もいて、話を聞いているだけでワクワクするような人が本当に多い。一学年約450人いるけど、グループワークの授業が多いこともあって、周りの友人を見ても、横のつながりは深いように感じます。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

縦のつながりにしても、魅力的な先輩が多いので、僕はわりと積極的に自分から声をかけたり、「ゴハン行きましょう!」と誘ったりしています。先輩との付き合いは研究室に入ってから本格的になるんですけど、それまでも授業にTAとして入ってくれている院生の方に勉強や進路の相談にのっていただいたりもしました。立命館大学って、歴史的にピアサポート(同じような立場にある仲間同士での支え合い)の精神が根づいているので、気さくで面倒見の良い先輩が多かったり、勉強でわからないところを気軽に質問できる「学びのサポート」という相談所があったりして、学生同士が支え合う学風を実感することが多いです。

4回生 三木さん

4回生三木さん

学部をまたいで、理工学部の学生が情報理工学部の学生に数学や物理を教えてくれる「駆け込み寺」なんてのもある。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

そのおかげで僕は数学と物理の単位を取れました(笑)。

4回生 三木さん

4回生三木さん

情報理工学部の先生方は、とにかく個性的で面白い方ばかりだし。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

研究レベルが高いだけでなく、柔軟で、親身に学生のことを考えてくれるよね。研究室の李先生が、卒業研究の最初の授業で「私は、みなさんの身内の次に、みなさんを大切にする存在です」と言ってくださったのがとてもうれしかった。先生方には研究室選びや進路相談にものっていただきました。学生と先生方との距離が近いことも、立命館大学情報理工学部の特長だと思います。

社会で学びを発揮する
「就職」と、専門性を深める
「大学院進学」。

Q.4回生のお二人は、
卒業後はどうするんですか?

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

僕はIT企業の開発職に内定をいただいています。大学院で研究を続けるか迷いましたが、企業で研究を深めるという方向もあると思って。

4回生 三木さん

4回生三木さん

僕は大学院に進学します。自分にはもう少し技術が必要だと感じているので。

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

僕が学部生の時も、三木くんと似た感じだった。4回生になって本格的に研究を始めてから自分がやりたいことが明確になってきて、それを叶えるためには知識も技術も足りない、もっともっと学びたいと思って進学して……今もまだ同じ気持ちかな。あと、留学生の存在も大きい。今、僕らの研究室では、ベトナム、中国、メキシコからの留学生と一緒に研究しているんですけど、国費で来ている人は優秀だし、しっかりとした考え方を持っているので、一緒に研究したり話したりしているといつも刺激を受けます。

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

私の場合は、連携講座の授業で、有名企業の方の多くが「社会人になってから大学院で学んでいる」「学生時代にもっと勉強しておくべきだった」とお話しされているのを聞いて「卒業=就職」以外の選択肢を意識するようになりました。同じ研究室の同級生11人のうち7人が大学院に進んだから、大学院進学率は高い方かもしれないですね。

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

学年全体で見ると約4割が大学院に進学している感じかな。

コミュニケーション能力が
鍛えられる4年間。

Q.印象に残っている
授業はありますか?

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

さまざまな企業の方がゲスト講師として登壇する、連携講座という授業があります。現場の第一線で活躍されている方から、人工知能や自動制御などの業界動向についてお話を聞くことができるんです。

4回生 三木さん

4回生三木さん

2回生の連携講座ではグループワークをして、その成果を企業の社長に発表し、フィードバックをもらえたのでモチベーションが上がりました。プレゼンテーションする機会が多いのも情報理工学部の特長かも。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

プログラミングの授業にしても、最後に必ず「このワークでどのような成果を上げられたか」という内容に関する資料を作って全員の前で発表します。1回生の時から、成果を簡潔にまとめてみんなの前で発表する訓練を重ねてきたので、コミュニケーション能力は身についてきたように感じます。

4回生 三木さん

4回生三木さん

プレゼン資料の作り方も先生や先輩が厳しく指導してくださったおかげで、鍛えられました。改行やフォントなども含めて、どうやって効果的に伝えるかという意識が高まったように思います。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

発表の機会は1回生からあるもんね。僕は授業とは別に、3回生の時に「あいちゃれ(※)」にもチャレンジしたので、そこでもかなり鍛えられました。オリジナルのスマホアプリを開発して発表したのですが、半年以上かけて図書館で勉強したり、わからないことは先生に質問したりしながら、コンテストに挑戦しました。プログラミングの文法だけではなく、実際の開発に関する学びを体験できたのが面白かったです。アプリ開発は授業と並行していたのでハードでしたが、自分の力を試せてよかったです。

※あいちゃれ:正式名称ICT Challenge+R、立命館大学情報理工学部主催のソフトウェア創作コンテスト(2017年度をもって終了)

夢やこだわりを持ち、
さらに先を目指したい人へ。

4回生 中塚さん

4回生中塚さん

「あいちゃれ」の他にも、ICSプログラミングコンテスト(※)など「挑戦できる機会」が用意されていることは、立命館大学情報理工学部ならではの魅力だと思います。

※ICSプログラミングコンテスト:2回生前期の「情報コミュニケーション学実験I」の授業において、独創的なアイデアやプログラミング能力を発揮する場として開催しているコンテスト

4回生 三木さん

4回生三木さん

加えて、僕は「情報科学の専門知識や技術だけではなくて、原理をちゃんと教えてくれること」も学部の魅力として挙げておきたいな。情報科学の原理というのは理数系の知識で成り立っている。だから、高校数学で習った確率や微分積分って受験のためだけにやっていて社会に出たら使わない知識かと思っていたけど、そんなことはまったく無くて、高校で学んできたことがムダにならないどころか、それをベースにして自分の能力をどんどん伸ばしていける学びの場だと思います。

博士課程(前期) 施真琴さん

博士課程(前期)さん

ここで学ぶことは「目的」ではなく、あくまで「手段」。夢やこだわりを持って生きていきたい人ほど向いていると思う。

博士課程(後期)小島さん

博士課程(後期)小島さん

情報理工学部では、学べば学ぶほど、さらに先を目指したくなる。自分自身これからもそうやって研究を続けていきたいし、同じように熱意を持って努力する後輩たちと一緒に学んでいけたらいいなと思います。