教員紹介

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国際コミュニケーション学域

海での略奪が合法的だった時代のイギリスの歴史から、戦争、国家、経済の関係を考える
キーワード :
イギリス、海軍、通商、植民地

薩摩 真介准教授

所属専攻:
英語圏文化専攻
専門分野:
歴史学(近世イギリス史、植民地時代アメリカ史、大西洋史)
 海上で他国の船を襲って積み荷を奪う、こう聞くとそれは海賊なのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし16~19世紀のイギリスを含む多くのヨーロッパの国々では、海軍や民間の船が政府の認可を得て戦争中に敵国の船を合法的に略奪することが許されていました。また16世紀のエリザベス女王期の略奪の成功体験を基に、海軍を活用すれば直接的間接的に富が得られるという議論も、当時の英国議会やメディアで盛んに見られました。私の研究では、近世にみられたこのような広義の海軍力行使と利益獲得(の期待)の結びつきがイギリスの政治・外交政策にどのような影響を与えたのか、またそのような略奪を統制する国際ルールは、諸国家や経済的利害集団の間のいかなる関係の中から生まれたのか、ということを探っています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

人間の知性は受験勉強の知識や受験テクニックだけで測れるものではありません。受験勉強もある程度は大事ですが、それと同時に、頭が柔らかい今のうちに受験には関係のない本もたくさん読み、ものを考え、幅広い視野と柔軟な発想力を身につけてください。それはキャリアや収入には直接つながらないかもしれませんが、みなさんが充実した人生を送るうえで一生の財産になります。

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国際コミュニケーション学域

ジェンダー平等社会について考える
キーワード :
ジェンダー、フェミニズム、アメリカの男性史、日米比較文化

水島 新太郎准教授

所属専攻:
英語圏文化専攻
専門分野:
アメリカ研究、アメリカ史、男性学
アメリカの歴史やポピュラー文化を中心に、ジェンダーの視点から男性の多様性と雑種性についての当事者研究をしています。特に、弱者としての男性について興味があります。従来の歴史が取り上げてきたのは英雄や政治家といった強者の男性たちです。そんな彼らの陰に埋没した弱者の男性たちの歴史的経験を掘り起こすことなくして、男性中心社会の在り方を変えることはできません。強者は力で他者を支配し、その力を奪われることを恐れる単純な存在です。それに対して、弱者は時として死ぬことすらも恐れない屈強な精神と無限の可能性を内に秘めた存在なのです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

私の専門は英語圏文化におけるジェンダー研究ですが、ジェンダー以外の研究をしたい学生をいつでも歓迎します。なぜなら、自分がやりたい研究を指導できる教員はそもそもいないからです。もしいるのであれば、それは研究するに値しない研究なのでは、と疑ってみてください。

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