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谷口 吉弘 先生(生命科学部)


『二重らせん』
ジェームス・D・ワトソン著(講談社文庫1986)

約30億の塩基対からなるヒトの全遺伝情報(ゲノム)の全体像の解明により医療や健康に深いかかわりをもつ「生命科学」に大きな期待が寄せられています。DNA「二重らせん」の大発見は、手に汗握る緊迫した研究レースの中で、世界一流の研究で成功を収めるためには、人間としてどのような行動をとるべきか、「生命科学」の時代に生きる学生の皆さんに学んでいただきたい。

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『沈黙の春』
レイチェル・カーソン著(新潮社文庫 1992)

今、地球温暖化が地球規模で進み、人類の未来に暗い影を落とし始めている。人類が 豊かな生活を求めて長年にわたりエネルギー消費を拡大し、地球規模で化学物質である 炭酸ガスを地球上に溜め込んだ結果である。著者のカーソン女史は、きわめて多くの実証的データをもとに、この化学物質(農薬)の生態系への警告を行っている。化学物質が自然 均衡の破壊因子として作用する事実は、近代文明全般に共通する問題として、二十世紀後半以降の科学技術上、注目される内容である。

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『背信の科学者たち』
ウイリアム・ブロード,ニコラス・ウエード著(1988年 化学同人)

近年、技術の急速な発展は、国家に多くの富をもたらす結果となり、先進国をはじめアジア 諸国も科学技術の振興に力を入れている。科学技術研究に携わる研究者は、新事実の発見を 誰よりも先んずるために、日夜不眠不休の努力を行うなど、国をあげて激しい競争世界に身を おいている。また、実験研究には多額の研究資金が必要になるため、研究資金の獲得そのものが、研究者の地位をゆるがしかねない状況にある。本書は、このような環境に身をおく研究者への警告の書でもある。

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『ダークレデイと呼ばれて』
ブレンダ・マドックス著(化学同人 2005)

DNAの「二重らせん」は二十世紀最大の発見である。1人の女性研究者が観察した1枚のDNAの鮮明なX線結晶構造回折写真が、この世紀の大発見に大きく貢献したのだが・・・ その後、彼女の研究成果は正当に評価されることはなかった。その原因として、研究者自らが 研究成果の重要さに気付かず、悪意なく他人により持ち出された研究成果が、他に流用された 結果である。本書は、過激な研究競争のダーク面を読み解くことにより、研究競争に立ち向かい、正当に評価をうけるための、多くの示唆を示している。

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『ルネサンスとは何であったのか』
塩野七生著(新潮社文庫 2008)

イタリアに花開いた「ルネサンス」は、見たい、知りたい、わかりたいという人間の欲望の爆発が、造形美術を中心として、各分野における作品として結晶した結果です。著者は、 創造という行為は、ただ頭の中で考えているだけでは不十分で、それを表現(話すとか書く)すること「シェンツァ」すなわち、「サイエンス」で、その意味するところは、「知識」あるいは「理解」と捉えている。ルネサンスが花開いた三都市をめぐり、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ、その時代を彩った人々の魅力とともに「ルネサンス論」をわかりやすい対話形式で解説している。

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