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※掲載のない研究科もありますのでご了承ください。
推薦教員
吉次 公介(教授)
法学研究科
『暮らして見た普天間: 沖縄米軍基地問題を考える』
植村秀樹著/2015年/吉田書店
- 推薦の言葉
- 戦後日本の安全保障問題を専門とする優れた研究者が、実際に普天間基地の近くに移住した経験を踏まえて、沖縄の米軍基地問題の歴史と現状について論じた労作です。本書は、現在の日本政治が抱える問題点を適切に理解するうえで、政治史研究がいかに重要であるかを教えてくれます。
- 専門分野
- 日本政治外交史
RUNNERS
園田 節子(教授)
国際関係研究科
『越境を生きる:ベネディクト・アンダーソン回想録』
ベネディクト・アンダーソン著(加藤剛訳)/2023年/岩波書店(岩波現代文庫)
- 推薦の言葉
- ナショナリズム研究の古典『想像の共同体』著者アンダーソン(1936-2015)の研究と人生の回顧録です。異文化間の媒介能力、批判的精神、柔軟かつ公平な視座といった、グローバルに学術研究をおこなう者に必要な姿勢とは何かを知り得る指針になります。地域研究や国際関係学に興味があったら、是非一度読んで欲しい良書です。
- 専門分野
- 地域研究、移民研究、南北アメリカの華僑・華人研究、グローバル・ヒストリー研究
RUNNERS
萩原 正樹(教授)
文学研究科
『新文選學―「文選」の新研究』
清水凱夫著/1999年/研文出版
- 推薦の言葉
- 研究は叛逆だ。誰もが疑わない権威ある学説に否を突きつけるのが研究なのだ。模範的詩文集とされる『文選』の権威を疑って、編者=昭明太子という通説を覆し、真の編者は劉孝綽だとするのが本書である。収録作品の徹底的な分析に裏付けられたその主張の展開は最高に面白い。
- 専門分野
- 中国文学、日本の詞学、森川竹磎、明治大正期の詩詞、唐宋詞、詞牌、詞律、欽定詞譜、萬樹、詞譜
RUNNERS
小林 功(教授)
文学研究科
『あだ名で読む中世史:ヨーロッパ王侯貴族の名づけと家門意識をさかのぼる』
岡地稔著/2018年/八坂書房
- 推薦の言葉
- 中世西ヨーロッパの国王や皇帝には、あだ名が付けられている人物が非常に多い。しかも「肥満王」「単純王」のような、国王にふさわしいとは思えないあだ名も目立つ。なぜこのようなあだ名がつけられたのか?そしてつけられなければならなかったのか?中世西ヨーロッパの歴史記述、そして名前や家族といった問題に、あだ名を通じて迫ることができる書物である。
- 専門分野
- 西洋史
RUNNERS
岡本 雅史(教授)
言語教育情報研究科
『多人数インタラクションの分析手法』
坊農真弓, 高梨克也共編/2008年/オーム社
- 推薦の言葉
- 3人以上の参与者からなる《多人数相互行為場面》を研究するために必要な様々な分析単位や分析手法について明快に解説された必読書です(私も少しだけ執筆しています)。発話音声・会話・談話・ジェスチャーなど個別のトピックの教科書を手に取る前に、まず本書の一読を薦めます。
- 専門分野
- 認知言語学、語用論、コミュニケーション研究
RUNNERS
有田 節子(教授)
言語教育情報研究科
『よくわかる日本語学』
金水 敏 編著/2024年/ミネルヴァ書房
- 推薦の言葉
- 日本語を対象とした言語学研究の幅広い成果が盛り込まれたもので、単なる概説書ではありませません。一つ一つの項目について、その分野の専門家が最新の研究成果も盛り込んで執筆しています。私も「条件節」の項を担当しました。日本語学のみならず、日本語教育や国語教育に関心がある人にもお薦めします。
- 専門分野
- 言語学、日本語学、日本語教育学
RUNNERS
佐野 愛子(教授)
言語教情報研究科
『被抑圧者の教育学』50周年記念版
パウロ・フレイレ著、三砂ちづる訳/2018年/亜紀書房
- 推薦の言葉
- 本書は1968年の発表以来、社会的に周縁化されやすいマイノリティ児童生徒の教育に関わる世界中の研究者・実践者の理論的基盤となってきた。半世紀以上たってなお、フレイレの提唱した批判的リテラシーを育む教育の重要性は色あせていない。教育を志す全ての学生に読んでもらいたい一冊である。
- 専門分野
- 外国語教育、教科教育学, 日本語教育 (キーワード:バイリンガル教育、英語教育、継承語教育、ろう教育、第二言語ライティング、バイリテラシー)
RUNNERS
戸谷 洋志(准教授)
先端総合学術研究科
『未来倫理』
戸谷洋志著/2023年/集英社(集英社新書)
- 推薦の言葉
- 自分の本でスミマセン。この本は、科学技術が発展した現代社会において、私たちが未来の世代にどのような責任を負うべきか、という問題を探究したものです。様々な分野を横断しながら、多様なテーマについて議論を展開しています。初めの一歩にお勧めします。
- 専門分野
- 哲学・倫理学
RUNNERS
荒木 寿友(教授)
教職研究科
『ずる:嘘とごまかしの行動経済学』
ダン・アリエリー著、櫻井祐子訳/2012年/早川書房
- 推薦の言葉
- 本書は人はなぜ不正なことをしてしまうのかについて、多方面から検証を行っている。何より面白いのは多様な問いの立て方だ。隣席の人がひどい風邪をひいている一人は「不道徳菌」に感染することってあるのか?と問いが浮かび、それを検証してしまうといった具合だ。中身とともに問いの立て方にも注目してほしい。
- 専門分野
- 教育方法学、道徳教育、ワークショップ
RUNNERS
神藤 貴昭(教授)
教職研究科
『学習意欲の理論:動機づけの教育心理学』
鹿毛 雅治著/2013年/金子書房
- 推薦の言葉
- われわれは、なぜ、何かを学びたいと思うのだろうか。あるいは、なぜ、学びたくないと思うのだろうか。本書は、学習意欲に関する様々な心理学的な理論を系統的に整理し、その問いに応えようとしています。学びに臨む子どもたちの気持ちを想像するための道具箱となるでしょう。
- 専門分野
- 教育心理学
RUNNERS
沼田 あや子(教授)
教職研究科
『心的外傷と回復(増補版)』
ジュディス L.ハーマン 著、中井久夫・阿部大樹 訳/2023年/みすず書房
- 推薦の言葉
- 傷ついた心はどのようなプロセスを経て回復していくのか。ハーマンが描く道すじは、理論的でもあり、ドラマティックでもあります。私を臨床と研究の道に導いてくれた本です。大きな傷つきも小さな傷つきも、それを救うのは安全な場と他者だということを教えてくれます。
- 専門分野
- 教育学
RUNNERS
池脇 信一郎(准教授)
経済学研究科
『財務会計論』
梅原 秀継著/2022年/白桃書房
- 推薦の言葉
- 現在の会計基準を的確に理解する。そのために必要な会計理論が「簿記(計算)との関連性」・「歴史的な経緯」・「諸外国における動向」の観点から丁寧に解説されている。研究者を目指す方はもちろん、公認会計士や税理士などを目指す受験生にも読んでほしい。そんな一冊です。
- 専門分野
- 租税法、税務会計
RUNNERS
長野 明紀(教授)
スポーツ健康科学研究科
『スポーツと運動のバイオメカニクス』
ピーター・マクギニス著/2023年/メディカル・サイエンス・インターナショナル
- 推薦の言葉
- スポーツバイオメカニクスにおける世界的なベストセラーの邦訳です。推薦者が翻訳・監訳に携わりました。記載内容は充実しており、図・表の量も豊富です。この一冊でスポーツバイオメカニクスの基礎を身につける事ができます。
- 専門分野
- 生体医工学・生体材料学、リハビリテーション科学・福祉工学、スポーツ科学、応用健康科学、知能機械学・機械システム (キーワード:バイオメカニクス、バイオサイバネティクス、スポーツ科学)
RUNNERS
大友 智(教授)
スポーツ健康科学研究科
『体育科教育学研究ハンドブック』
日本体育科教育学会 編/2021年(初版)/大修館書店
- 推薦の言葉
- 我が国の体育科教育学・スポーツ教育学を牽引する日本体育科教育学会が編集した研究の手引書。執筆者は、学会を代表する研究者である。各国の研究動向を踏まえ、構図(歴史、目的・性格、研究領域、研究課題・対象他)、研究方法、研究の典型事例等が豊富に盛り込まれている。
- 専門分野
- 体育科教育学、スポーツ教育学
RUNNERS
平井 祐理(准教授)
スポーツ健康科学研究科
『リーディングスネットワーク論 : 家族・コミュニティ・社会関係資本』
野沢慎司[編・監訳]/2006年/勁草書房
- 推薦の言葉
- 「つながり」という視点から世界を見る社会ネットワーク理論は、様々な研究領域で関心を集めている。本書には、社会ネットワーク理論を用いた社会科学系の代表的な7つの研究論文の日本語訳が収録されている。本書を読めば、転職、学業、ビジネスでの業績といった様々な事象が社会ネットワークで説明されることを理解できるであろう。
- 専門分野
- 経営学
RUNNERS
保井 智香子(教授)
食マネジメント研究科
『佐々木便の栄養データはこう読む!: 疫学研究から読み解くぶれない食べ方』
佐々木 敏著/2020年(第2版)/女子栄養大学出版部
- 推薦の言葉
- 栄養疫学研究の内容を理解できると、メディア等で発信されている健康情報を正しく利用することができると思います。食塩と高血圧や朝食と健康、肥満と食生活との関連など、みなさんの身近にある食事と健康に関する内容をエビデンスとともにわかりやすく理解できる本になっています。
- 専門分野
- 応用健康科学、スポーツ栄養学
RUNNERS
藤田 智弘(教授)
理工学研究科
『ライト、ついてますか : 問題発見の人間学』
ドナルド・C・ゴース、ジェラルド・M・ワインバーグ著/1987年/共立出版
- 推薦の言葉
- 研究において、問題をいかに解くかよりもっと大切なことは、適切に問題を設定することです。本書は問題を解く前に本当の問題が何かを考えるべきと主張します。視点を変えて、解決につながる問題を発見していくさまを、軽妙な文章で面白く読ませてくれます。
- 専門分野
- 情報通信工学 (キーワード:集積回路工学、LSI、CAD)
RUNNERS
冨樫 祐一(教授)
生命科学研究科
『数でとらえる細胞生物学』
Ron Milo、Rob Phillips 著、舟橋 啓 監訳/2020年/羊土社
- 推薦の言葉
- 物理学に数式や数値が現れるのは当たり前でも、生物を「数」でとらえる発想は意外にないのかも知れません。そんな「数」の話題を扱った本です。単なる数表ではなく図と解説が充実していて、読み物として眺めるだけでも楽しいです。例えば、ヒトの体にはどんな細胞が何個?
- 専門分野
- 生物物理学、理論生物学、複雑系、計算科学、シミュレーション
RUNNERS
市村 敦彦(准教授)
薬学研究科
『孤独なバッタが群れるとき:「バッタを倒しにアフリカへ」エピソード1』
前野ウルド浩太郎著/2022年/光文社(光文社新書)
- 推薦の言葉
- 本書は、国際農林水産業研究センター主任研究員の前野ウルド浩太朗氏が学生時代に経験されたことを真摯かつユニークに綴られたバッタ研究に関する学術書です。読み口は非常にやさしく面白いですが、仮説の立て方や科学研究の進め方のみならず、研究の楽しさや苦労を学ぶことができる普遍性がその根底にあります。直接の知り合いではないですが、一時期同じ大学で研究していた同世代として本書を推薦します。同著者のベストセラー「バッタを倒しにアフリカへ」他1編も良書です。
- 専門分野
- 生命薬学
RUNNERS
中原 翔(准教授)
経営学研究科
『面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方:論文刊行ゲームを超えて』
マッツ・アルヴェッソン、ヨルゲン・サンドバーグ著(佐藤郁哉訳)/2023年/白桃書房
- 推薦の言葉
- 経営学において研究を進める上で、ユニークな問いを立てることはとても重要なことです。本書は、経営学においても名高い著者らによって執筆された、研究方法の指南書です。是非ご一読ください。
- 専門分野
- 組織不祥事、組織不正、構築主義、企業倫理
RUNNERS
何 格尓(准教授)
経営学研究科
『Varieties of Capitalism: The Institutional Foundations of Comparative Advantage』
Peter A. Hall and David Soskice著/2001年/Oxford University Press
- 推薦の言葉
- トヨタ(日本)、Apple(米国)、LVMH(フランス)。なぜこれらの企業は、それぞれの国でしか生まれなかったのか。国ごとに異なる制度が、どのように企業のグローバル競争力を形成するのか。企業だけでなく、企業を生み出す国の土壌まで探究できるところに、国際経営研究の面白さがあります。
- 専門分野
- 国際経営、制度と組織、非市場戦略、新興国多国籍企業
RUNNERS
竹村 朋子(准教授)
映像研究科
『メディアは社会を変えるのか:メディア社会論入門』
津田正太郎著/2016年/世界思想社
- 推薦の言葉
- 映像と社会の密接な関係を多角的に探る一冊です。映像研究の意義を問いかけつつ、関連理論を紹介しています。映像を通じて現代社会を理解する新たな視点を提供し、映像制作を目指す学生にも、映像研究に興味がある学生にも、知的好奇心を刺激する内容となっています。
- 専門分野
- メディア、利用者行動、利用と満足研究、韓国、映像視聴行動、オンライン・メディア、情報格差、デジタル・デバイド、メディア・レパートリー、高齢者
RUNNERS
豊田 祐輔(准教授)
政策科学研究科
『EBPM:エビデンスに基づく政策形成の導入と実践』
大竹文雄・内山融・小林傭平 編著/2022年/日経BP日経済新聞出版
- 推薦の言葉
- 学術的知見(エビデンス)をどのように政策形成に活用できるのでしょうか。本書はエビデンスに基づく政策形成(EBPM)について理論的説明や具体的事例を提供することで、その問いへのヒントを与えてくれます。また、EBPMでは科学者だけでなく、政策担当者や市民との対話も欠かせないことを指摘するなど、今後の政策を考える上で重要な書籍と言えます。
- 専門分野
- コミュニティ防災、防災教育、観光防災、歴史都市防災
RUNNERS
仲田 晋(教授)
情報理工学研究科
『生成AIで世界はこう変わる』
今井翔太著/2024年/SBクリエイティブ(SB新書)
- 推薦の言葉
- 生成AIの歴史と現状を俯瞰し、わかりやすくまとめている本です。ChatGPTや画像生成AIの急速な進展に対して、私たちが現状をどのように理解すればよいのか、そしてAI技術が今後どのように進展していくのか、その全体像を整理して理解するのにこの本が役立つと思います。
- 専門分野
- 数値計算、コンピュータグラフィックス、計算機シミュレーション
RUNNERS
枝川 義邦(教授)
テクノロジー・マネジメント研究科
『FACTFULNESS:10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』
ハンス・ロスリングほか 著/2019年/日経BP社
- 推薦の言葉
- 分かりやすい数字や聞き心地のよいフレーズは耳に残りやすく、それが世界を表しているように感じられてしまいます。実はさにあらず、きちんとエビデンスを辿ると、新しい世界が見えてくることが多いものです。この本は、私たちが陥りがちな思い込みの例を挙げて、いかに「見ていく」のが良いかについて丁寧に説明してくれています。読み応えがありますが、研究マインドを呼び起こしてくれる良書です。
- 専門分野
- 脳神経科学、マーケティング・消費者行動、人材育成、組織開発、新規事業開発、起業家精神
RUNNERS
村上 啓二(教授)
経営管理研究科
『経営学とはなにか』
伊丹 敬之著/2023年(1版)/日経BP日本経済新聞出版
- 推薦の言葉
- 経営学の本質を明らかにし、理論と実務の両面からその意義を探究した書籍です。経営学を単なる技術や理論として捉えるのではなく、企業の意思決定や組織運営にどのように役立つかを、国内外企業の実例を交えて解説しています。理論と実践を結びつける内容が豊富で、現代経営の理解を深めるために有用な書籍です。
- 専門分野
- リスクマネジメント、ファイナンス、投資戦略、M&A戦略、マーケティング、 経営戦略、サプライムチェーンマネジメント他
RUNNERS
岩壁 茂(教授)
人間科学研究科
『人物で読む心理学事典』
長岡千賀ほか 編集/2024年/朝倉書店
- 推薦の言葉
- 歴史を学ぶのにとても良い方法の一つは、一人の人間の個人史を追っていくことです。その人の生まれ育った環境や人となりを知るなかでその人の生きた世界とその変化が見えてきます。本書は、顕著な業績を残した心理学者と出会い、その人たちの生を通して心理学全体の発展について学べる良書です。
- 専門分野
- 心理療法研究, 臨床心理学、エモーション・フォーカストセラピー、加速化体験力動療法、心理療法におけるポジティブ感情の役割、心理療法における恥の変容、心理療法と文化、心理療法統合、臨床家の職業的発展と訓練他
RUNNERS