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フィールドワーク2022レポート vol.1

【講義の概要】

講義風景1 地元・大阪をターゲットに、都市や特定のエリアにおける様々な取り組みや活動を取り上げ、マーケティングやマネジメントの観点から実践的に学ぶ科目である。関係者のレクチャーや現地、施設の見学等を通じて、都市やまちに対するものの見方を形成するとともに、受講者それぞれの問題意識に基づく調査プロジェクトを実施し、課題発見と解決策の提示または提言等を行う。
思い起こせば、東京から大阪に場所を移して初めての年であった2020年度はコロナ禍により閉講、21年度は「第5波」により集団での現地見学は取りやめ(レクチャーはオンライン、プロジェクトは各自で実施)、そして本年度は3度目の正直となるか、不安の中でのスタートであった。

【事前セッション】

7月3日(日)に事前セッションを行った。担当教員(牧田)より、本講義の意義やねらいについてガイダンスを行った後、都市や地域をどのように見るのかについて、E.ハワード、L. コルビジェ、J. ジェイコブスなどの近現代の都市計画に影響を与えた代表的な都市思想に検討を加えさらにL.フロリダの「クリエイティブ資本」論などを紹介しながら都市や地域の競争力の源泉とは何かについて議論を行なった。

【1日目:9月3日(土)】

講義風景1 第1日目は、株式会社ケイオス代表取締役 澤田充氏によるレクチャーから始まった(会場:大阪梅田キャンパス)。もし「北船場」と聞いて、数々の近代建築が点在し、レトロな雰囲気を醸し出している「歩いて楽しい街」というイメージを思い浮かべたのであれば、それは澤田氏の手腕によるものである。澤田氏率いるケイオスは、「機嫌ようくらす」を理念に、「くらす」人のための場としてのまちづくりを推し進めるべく、国内外でコミュニティデザイン、街ブランディング、商業施設のコンセプトや戦略づくりなど広く事業を展開する。受講者は、澤田氏の取り組みやそのベースとなっている考え方を通じて、街づくりにマーケティングがどのように活かされているかを学ぶとともに、魅力ある街をつくっていくには、時代を見る目と地域資源への洞察力、そして創造力がいかに重要であるかを思い知らされたであろう。

講義風景1続いて、大阪ガス株式会社の三好正人氏が登壇した。講義では、90年代後半以降、バブル崩壊の影響により衰退の道を辿った御堂筋がどのように再生したか、三好氏が参画する御堂筋まちづくりネットワークの活動を通して解説がなされた。これを通じて受講生は、地権者と入居企業が一体となってルールを作り、マネジメントしていくことの重要性に気づかされるとともに、企業に勤務するビジネスパーソンが街づくりにどう関わっていくべきか、大いに考えさせられることとなった。

講義風景1レクチャー終了後は梅田から淀屋橋に移動。20年余の間に様変わりした御堂筋を歩きながら、現在の状況と今後の計画について三好氏から説明を受け、ついで澤田氏のガイドにより北船場エリアを散策し、暮らしと生業(なりわい)が息づく街とその奥深さを存分に味わうことができた。

vol.2に続く