ニュース

フィールドワーク2022レポート vol.2

【2日目:9月10日(土)】

講義風景1 2日目は、千島土地株式会社代表取締役社長の芝川能一氏がゲストとして登壇し、「不動産業から地域の未来を考える」というテーマで、同社の不動産業としての事業展開と北加賀屋での取り組みについて講義があった(会場:大阪梅田キャンパス)。芝川家は江戸時代に始まる商家をルーツとする。芝川氏は北船場の芝川ビル(1883年築)のオーナーとして、同エリアの再生にも取り組んできた。「街全体を活性化させるには、点と線と面、それぞれの取組みをきちんと考え、実行することが重要」という言葉には重みがあり、説得力があった。これに続いて、とある造船所跡地から始まった「北加賀屋クリエイティブビレッジ(KCV)構想」へと話題が変わった。これは要するに、地域にアートという異物を入れ込んで、化学反応を起こそうというものであるが…。

講義風景1講義風景1 午後、梅田キャンパスから北加賀屋に移動し、千島土地の加藤彩世さんのガイドによる北加賀屋ツアーがスタート。空き地を利用した貸し農園「北加賀屋みんなのうえん」から、文化住宅をリノベーションした千鳥文化「コミュニティスペース」へ、そして鋼材加工工場・倉庫跡を活用したMASK(MEGA ART STRAGE KITAKAGAYA)では、普段は見ることのできない数々の大型作品とも対面した。さらに作家やクリエイター向けのシェアスタジオSuper Studio Kitakagaya(SSK)を経て、最終目的地である名村造船所跡地の「クリエイティブセンター大阪」に到着。現在、北加賀屋エリアには大小40の創作活動スペースが集積し、これらを拠点に約100名のアーティストやクリエイターが創作活動を行なっている。これが引力になって、カフェなどの開業も増えている。受講生のほとんどはアートについて詳しくはないが、少なくともアートが「楽しい」ということ、そして、アートが人と人あるいは人とまちを結びつけ、場所を変える力になることだけは分かったであろう。

【3日目:9月17日(土)】

最終日には大阪梅田キャンパスで、各々のプロジェクトについての中間発表を行った。最終的にはこの日のコメントを受けて期日までにレポートを完成させる。いくつかタイトルを紹介すると、「魚津市活性化への施策:漁業と観光の協業戦略」「地元×趣味×仕事で地域を活性化:神奈川県平塚市」「病院誘致による地域の活性化」「草津駅周辺の都市開発について」等々、受講者たちは自らの興味関心や仕事に引き寄せ自分なりの問題やテーマを設定していた。最後に担当教員から最終レポートについての指示があり、3週間にわたる全日程が終了した。

【まとめ】

講義風景1 フィールドワークの意義は、与えられた問題を解くのではなく、実際に現地や現場を訪れ、実際に目で見て、関係者の声を聞くこと等を通じて、教室では得られない「気づき」や「問題発見」を得ること、その上で自らの考えを深め、解決策を導き出すというプロセスを体験することにある。受講生からは、「フィールドワークの面白さを知ることができた」「フィールドワークはどこでもできることがわかった。これからも自主的にこうした取り組みを続けていきたい」といった声が聞かれた。今後もRBSならではのプログラムとして改善、発展させていきたい。

【謝辞】

本「フィールドワーク」の実施に当たり、ゲスト講師の澤田充様、三好正人様、芝川能一様、2020年当初からゲストのご紹介から企画全体の隅々までサポートいただきました株式会社ケイオスの福地由美様、北加賀屋での現地視察等のコーディネートをしていただきました千島土地株式会社の星野幸世様、加藤彩世様、さらには、受講生の調査にご協力いただいた企業・事業者の皆様に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

担当教員 牧田正裕(RBS教授)

vol.1はこちら