7月19日(土)トークイベント 福島を見つめた留学生たちを開催いたしました!!

7月19日(土)トークイベント 福島を見つめた留学生たちを開催いたしました!!

 2014年7月19日(土)、講師に安斎育郎氏(立命館大学国際平和ミュージアム名誉館長)と山口洋典氏(立命館大学災害復興支援室チーフディレクター)を招いてのトークセッション「福島をみつめて」が開催され、約39名の参加がありました。今回のトークセッションは2014年5月3日から開催している写真家の鄭周河氏「奪われた野にも春は来るか」の写真展のクロージングイベントです。

 地震・津波、そして福島の原発事故から3年以上が経ち、一部ではすでに記憶の風化も懸念されています。このトークセッションでは、2014年2月6日(木)~7(金)の日程で立命館大学で学ぶ留学生(7カ国8名)が福島県を訪問した「福島スタディーツアー」を開催し、それぞれが感じた福島や東日本大震災を受けた日本社会への想いを語り、福島と日本のこれからについてディスカッションを行いました。
はじめに、立命館大学災害復興支援室チーフディレクター山口洋典氏は、震災前にも福島を訪れており、震災前と震災後の福島の変化やそれに伴って復興に関しての活動や今後の課題を報告し、それぞれ考察しました。

 「福島スタディーツアー」に参加した留学生(クリストファー・ヘッカーさん:ドイツ出身、ポリーナ・イバノバさん:ウクライナ出身)と同行職員(ガリレオ・ユセコ:立命館大学衣笠国際課)は、現地を訪れ留学生ならではの視点から福島をみつめ、日本の社会に対しての思いを述べ、意見交換しました。
参加者からは多角的な質問があり、非常に充実したディスカッションとなりました。

 立命館大学国際平和ミュージアム名誉館長である安斎育郎氏からは、放射線防護学の視点より、観測した数値などの実態をもとに震災と原発事故の背景を含め、今後の課題となぜ未然に防ぐことができなかったのかを述べました。
科学と支援の2つの視点から福島を考察し、「がんばっぺ福島(福島弁でがんばっての意味)」のこころや今後、私達ができる復興支援として安斎育郎氏は次の3点を挙げました。

(1)事故原因の解明や責任の追及、被災者へのケアと人権保障を求め続けること。
(2)汚染や被爆の実態調査を続け「リスクの最小化」にむけて最大限努力すること。
(3)原発事故の教訓を踏まえ、より安全なエネルギー政策を責任をもって選ぶこと。

今回の春期特別展は累計で9,522人の観覧者を得て無事終了させていただく事ができました。
ご来場いただいたみなさま、どうもありがとうございました。


⇒春季特別展「奪われた野にも春は来るか 鄭周河写真展」ホームページはこちら

▲会場の様子

▲会場の様子

▲クリストファー・ヘッカーさん(左)、ガリレオ・ユセコさん(中央)、ポリーナ・イバノバさん(右)

▲クリストファー・ヘッカーさん(左)、ガリレオ・ユセコさん(中央)、ポリーナ・イバノバさん(右)


ページの先頭へ