左から、黄盛彬・産業社会学部助教授、文素利(ムン・ソリ)氏、李庸觀(イ・ヨンガン)氏
シンポジウムの様子 |
コリア研究センター(Ricks)第1回韓国映画フェスティバル開催
10月23日(月)から27日(金)に渡り、朱雀キャンパスの大講義室にて、韓国映画の魅力−女優ムン・ソリの世界−立命館大学コリア研究センター(Ricks)第1回韓国映画フェスティバルを開催した。本映画祭開催にあたり、韓国だけでなく世界でも活躍されている実力派女優の文素利(ムン・ソリ)氏や、韓国釜山国際映画祭副実行委員長の李庸觀(イ・ヨンガン)氏を招きシンポジウム等が行われたほか、ムン・ソリ氏が出演した5作品の上映会も行った。
24日(火)は、京都では初公開の「愛してる、マルスンさん」が上映された。1970年代末、母マルスン(ムン・ソリ)と幼い妹と暮らすグァンホの元に「幸運の手紙」が届く。この時代の社会背景とともに子どもたちの成長や母の優しさが描かれた作品で、ムン・ソリ氏は強く優しい母を演じた。
この後、「韓国女性の<女性>像」をテーマとしたシンポジウムが行われ、ムン・ソリ氏、李庸觀氏、池内靖子・産業社会学部教授、黄盛彬・産業社会学部助教授と司会の富田美香・文学部助教授(映像学部着任予定者)が参加した。
このシンポジウムでは、過去から現在までの韓国映画の変遷を辿りながら、女性像を含め、ムン・ソリ氏の活躍を見ていった。
李庸觀氏は「これまでは儒教の思想のためか、女性は"良妻賢母"や"内助の功"といった女性像で描かれていた。しかし、ムン・ソリ氏が出演した『浮気な家族』などから新しい家族像、女性像がでてきた。韓国が経済成長していくにあたって、経済の豊かさや新しい社会が開かれていくとともに、家族解体も始まった。今、それが呼び出される過去として、映画は作られていく。今後も彼女の演技と活躍に期待したい」と語った。
会場は立命館大学の学生だけでなく一般の方や他大学からの多くの来場者が訪れた。中には毎日映画祭に足を運んで下さる方もいた。大学生の武智のぞみさんは、、「これからは映画を観ていく上で、その国の社会や文化、歴史を知ることの大切さを知った。知った上で映画を観ることは、その国をより理解できると共に、自国の歴史も理解していくことができる。女性像を考えていくことだけでも多くの事が発見でき、今回のシンポジウムは、貴重な機会となった」と語った。
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