2006年度経営学部 経営学特殊講義「21世紀のプロスポーツ・ビジネス」第7回「NFLのフットボールビジネス」
11月17日(金)、びわこ・くさつキャンパスにて、2006年度経営学部 経営学特殊講義「21世紀のプロスポーツ・ビジネス」の講義を行った。第7回目はNFLインターナショナル副社長であり、経営学部客員教授であるGordon Smeaton氏が「NFLのフットボールビジネス」をテーマに講義を行った。
Smeaton氏は初めに「NFLの状況」について説明。まず今年の開幕戦が最高視聴率を得たことについて述べた後、シーズン開幕のビデオを紹介した。その後Smeaton氏は、チームの一つ、ニューオリンズ・セインツを紹介。2005年、ハリケーン「カトリーナ」がニューオリンズを襲い、壊滅的被害を受けた際、セインツが復興を願う市民を勇気づけるために戦ったこと、またその結果、1年後ニューオリンズでNFLを開催できるまでに人々が戻って来ることができたことを語った。そして、「このように、NFLチームは人の心を打ち、莫大な影響力を持つ」と力説した。
続いて、Smeaton氏はメディア戦略について解説した。高視聴率のテレビ放映について、日曜の夜は家庭、月曜の夜は会社員が主な視聴者層であることが大きく関係していることを説明。マスコミや地域、スタジアムなどの関係者と良い関係をつくり、「NFLをみんなに伝えたい」と努力することが重要であると述べた。
次に「NFLの国際進出」について説明。2005年からアメリカ以外で試合をするようになった経緯について、メキシコ進出を例に挙げ、ファン層を拡大し世界にフットボールを広めていこうと定期的に海外での展開を行っている状況を示した。そして世界にバリューを提供することで、価値を還元したことについて述べた。
最後にSmeaton氏は日本での展開についても言及。テレビ放映についての時差上の問題があることを先に述べ、その中でも日本の先進的なメディアのコンテンツ配信を指摘し「携帯電話などへの展開等の技術革新を進めていきたい」と説明。その他、立命館大学アメリカンフットボール部出身の木下典明選手の経緯を交え「日本人はフットボールに対して熱意がある。レギュラーシーズンゲームはまだ考えていないが、将来は実施する環境にもっていきたい」と前向きに語り講義は終了した。
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