立命館大学
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明石康客員教授による講演の様子

シンポジウムの様子

日本の国連加盟50周年記念シンポジウム
「日本人国連職員の50周年」開催

 12月12日(火)、衣笠キャンパスにて、日本の国連加盟50周年記念シンポジウム「日本人国連職員の50周年」を開催した。これは、2006年12月に日本人が国連職員として仕事を始めてから50周年の節目を迎えることを機に、日本人国連職員の足跡と現在に焦点を当て、国際公務員という職業を再考することを目的として、立命館大学国際関係研究科が主催したものである。

 第1部では、日本人で最初の国連職員となった、元国連事務次長・現スリランカ問題担当日本政府代表である、明石康客員教授が「私と国連の50年」をテーマに記念講演を行った。講演で明石教授は、国連職員としてのこれまでのキャリアと経験に触れながら、国際機関の実状と問題を語った。そして、「国連はあくまで政府間の集合体であり、加盟国同士の政治が反映されることを忘れてはいけない」と述べ、国連に向けられている過剰な期待への危惧を示した。また、国際公務員の仕事は非常に忍耐強さがいる仕事ではあるが、同時に国境を越えたチームワークを駆使して、国際社会の最先端で仕事が出来るという魅力も語り、「柔軟な心とたくましい知的探究心」を持って仕事に臨むべきであるという考えを述べた。

 続いて第2部では、国連人口基金(UNFPA)東京事務所長である池上清子氏と、国際関係研究科出身であり、国連人道問題調整室(OCHA)事務次長室渉外・援助調整課長である新垣尚子氏をゲストに迎え、「国際公務員の仕事」というテーマでパネルディスカッションを行った。最初に池上氏、続いて新垣氏がそれぞれの国際機関の仕事について語り、国際公務員に求められる資質として、情報共有のためのドキュメント作成に必要な「書く」能力、マネジメント能力、自分の仕事がどうなっていくのかを考える「想像力」そして前例に捉われないものを考える「創造力」などを挙げた。後半では、学生を含めたパネルディスカッションが行われ、2006年度に開講した国際機関ワークショップの受講生3名と会場の学生から、現場で活躍する両氏に対してさまざまな質問が出された。

 この日会場は、国連機関職員の生の声を聞こうと多くの学生が参加し、国際機関や国際協力への関心の高さを窺わせた。参加者は真剣な表情で聞き入り、またパネルディスカッションでは活発な議論が行われ、シンポジウムは盛況のうちに幕を閉じた。