映画プロデューサーで、(株)オフィス・シロウズ代表の
佐々木史朗・立命館大学客員教授
学生との意見交換の様子 |
映像学部リレー講座「クリエイティブ・リーダーシップ・セミナー」第3回目 開催
5月18日(金)、衣笠キャンパスにて、クリエイティブ・リーダーシップ・セミナーの第3回目の講義を開催した。今回は映画プロデューサーで、(株)オフィス・シロウズ代表の佐々木史朗・立命館大学客員教授を迎え、「プロデューサーとは何か」をテーマに講義を展開した。
冒頭、佐々木氏はプロデューサーについて、「何を映画にするか?」の問いから創作の全てが始まると語った。その始まりは、小説やコミックの原作、友人・家族・恋人との関係や出来事、事実、「色彩」(時代のトレンド)などをヒントとして生まれる。ここで佐々木氏は映画作りの注意すべき点として、「現在流行している色彩を追うのではない。今ブルーが流行っているなら、無いものを探す。つまり次に来るものを考える」と語った。その後、「他にヒントはどこからくるか」という問題を学生に投げかけ、グループワークを行った。学生からは、夢・風景・音などの答えが挙がり、佐々木氏は補足として戯曲・音楽がヒントになると挙げた。佐々木氏は企画に関しては、「どんなヒントを、どのように、どうするかが大事」と語った。また、映画は50%がクリエイティビティだが、残りの50%は商品であるため、映画のマーケットを分析し、理想のサイクル(ヒット→資金回収→次の作品へ)を確立する必要性も示した。
後半、グローバルな観点から映画を分析し、映像は文化であるため他国の人には共有されにくいと述べた。しかし、そこにドラマ性(感情の起伏)を盛り込むことで、それが共通の言語となり他国の人びとにも許容される。そういったドラマ性を盛り込むためにも、「トロイ戦争やギリシャ神話などに触れ、様々なヒントを得るべきだ」と述べた。その後佐々木氏はプロデューサーの「成分」について触れ、それを(1)資質30%(2)努力40%(3)夢と失敗30%と定義した。資質とは物事に対するアンテナの感度が高いかどうか、努力とは大量に観る・聴く・読むこと、そして夢を持ち失敗を恐れないこと、が大切であると語った。
佐々木氏の講義に学生らは熱心に聞き入り、最後に質疑応答が行われて講義は終了した。
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