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立命館ニュース |
政策科学部「全国知事リレー講義」後期第7回奈良県柿本善也知事による講義 |
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11月12日(火)、衣笠キャンパスにて全国知事リレー講義が行われた。後期第7回目となる今回は、奈良県の柿本善也知事による講義。 知事は「奈良県の魅力の演出策」と題し、世界遺産に登録されている法隆寺や古都 奈良などの世界遺産や第一級の文化財がある奈良県の特徴を生かして、どのように地域を変えて行くのかを講義した。 知事は、「『変える』ことは『壊す』ことではない」と強調し、奈良県の教育特区構想を例に、「従来からの脱皮」と「未来への創造」が重要であると話した。現在奈良県では、小・中一貫校の設置を検討している。小・中学校の魅力を生かした学校を創造するため、学習指導要領に拘束されない教育課程作りを進めたい考えだ。一貫教育は6年間・3年間という枠組みにとらわれず、5年間・4年間も視野に入れていきたいとしている。知事は、「しっかりとした基盤を作るために、低学年教育を充実させるべきだ。その後は個々の能力を自由に伸ばす教育が必要」と話した。 奈良県在住の中西彦助さん(政策科学部2回生)は、「小学校の歴史教育は、他県と違った独自性もなく、興味が持てない。だから奈良県の人が文化財についての関心や知識がないのでは」と知事に質問。これに対して知事は、「その通りです。地域によって誇りというものは異なっている。地域に誇りを持てるような人を育てたい。そのために、いい先生を育成し、興味を持てるような歴史教育をしてもらいたい」と答えた。中西さんは「中学校の時に出会った先生に歴史の楽しさを教わったので、知事にそう言ってもらえて嬉しい」と喜んでいた。 講義後のインタビューで知事は、「学生がみな真剣に聞いていて感心した。自分が地方自治のことを話すことで、何か考える題材になればという思いで講義した。与えられた知識で動くのではなく、自分で感じ取って、考えて行動してほしい」と感想を語った。 本講座は2002年度から2年間にわたり開講し、47都道府県知事が講義を行う予定。 後期セメスターの講師と講演テーマはこちら。 |