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立命館ニュース |
<21世紀・知の潮流を創る、パート2>第一シリーズ第2回講演会ミシェル・ヴィヴ |
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<21世紀・知の潮流を創る、パート2>第二回講演会が11月13日(水)、創思館カンファレンスルームにて行われた。先端総合学術研究科の2003年4月開設に向けた連続講演会の一環で海外の第一線で活躍する研究者を講師として招いている。 今回の講師はパリ社会科学高等研究院社会学研究所所長のミシェル・ヴィヴィオルカ氏。ヴィヴィオルカ氏は1970年代に「国家独占資本主義批判」を共同研究としてまとめ、80年代に労働運動に関する研究を行うなど、常にフランス社会学を主導してきた。 講演では文化的差異をめぐる問題を、先端総合学術研究科が目指すテーマ、とりわけ「公共」「共生」と密接に絡め、米国産業「マクドナルド」が世界に広まった過程などを例に出し、わかりやすく解説した。 「フランスではアメリカのように『差異』に関する議論が健全な形で行われてこなかった。長年の夢を『決算』するという意味で『差異』の承認や社会的不平等是正の政策が今こそ行われるべきだ」とヴィヴィオルカ氏は力説した。 盛大な拍手に包まれた会場では引き続き西川長夫氏をコメンテーターに交え、質疑応答の時間が設けられた。 国際関係学部2回生の女子学生は「今回の講演を聴いて、身近ではないと思っていた問題も見方次第で身近な問題になるんだなと思いました。ヴィヴィオルカ氏の著作が早く日本語に翻訳されてほしいです」と語った。 |