展示場内の様子
 
写真に見入る学生
 
 
「2003世界報道写真展」開催
 
 世界各地で起きた事件・事故を生々しい写真で伝える、立命館大学国際平和ミュージアム特別展「世界報道写真展2003」が10月1日(水)から、国際平和ミュージアムで開催されている。世界118カ国から寄せられた5万点余りの写真の中から選出した約200作品が展示されており、訪れた人の多くが一つ一つの写真に真剣な眼差しで見入っていた。

 会場内は、一般ニュース、スポーツ、芸術、ポートレート、科学と技術、自然と環境など9部門の写真に分けて構成されている。今年度は、日本人入賞は20年ぶりということもあり、加藤智久さんの北朝鮮の家族が日本総領事館に駆け込もうとした写真が、特に注目を集めている。

 一緒に写真展を見にきていた文学部一回生の嶋津麗子さん、菅野美紀さんは、「モスクワの劇場占拠事件のガスで、意識不明になっている女の人の写真が一番印象的だった」と口を揃える。悲痛な女性の叫びがリアルに写し出されているその一枚の写真から、緊迫した「現場の生々しさ」が痛いほど伝わってくる。

 社会実習で同ミュージアムを訪れたという滋賀県の中学生高瀬伸哉君は、「『驚かさせられた』写真が多かった。それは少林寺のお坊さんの体の柔らかさや、今まで見たことのない戦争の悲惨な一コマが見られたという、いろんな種類の驚きです。テレビや新聞とは迫力が全然違う」と話してくれた。

 なお、世界報道写真展は10月26日(日)まで開催されている。